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2012年8月23日 放送
【写真】塚越 寛 氏 村上龍の編集後記 ショートエッセイはこちら

驚異の48年連続増収
「年輪経営」で社員の幸せと会社の永続を目指せ!

伊那食品工業
代表取締役会長
塚越 寛(つかこし・ひろし)氏
RYU'S EYE » 座右の銘 »

社長の金言

金言1
利益は健康な会社から出るウンチだ
金言2
全ての会社が開発型であるべきだ

伊那食品工業は、1958年の創業以来、48年連続で増収を達成。それは年によって生産量にムラがあり相場商品と呼ばれた寒天を安定供給できる体制を整えて、食品業界はもとより、医療、美容など様々な市場を開拓してきたからだ。昨年の売上高は173億円。寒天の国内シェアは実に80%を誇る業界No.1企業だ。
伊那食品工業の特徴は「年輪経営」と呼ばれる経営手法にある。48年連続の増収を達成した独特の経営手法から学ぼうと多くの大企業が視察に訪れる。年輪経営とは急成長を目指すことなく、地道に少しずつ成長を続けるやり方。このため伊那食品工業では、成長の数値目標を掲げない。売り上げや利益は、年輪経営の結果であり、前年を下回らないという歯止めさえあれば、数値目標は必要ないというのだ。また年輪経営を支える社員の待遇はというと年功序列の賃金体系と終身雇用。競争ではなく協調性を重視する社風だ。
日本企業が内外の激烈な競争にさらされるなか、一見のんびりとしたムードの会社がどうして成長を続けられるのか?その驚きの実態を公開する。

ゲストプロフィール

塚越 寛(つかこし・ひろし)

1937年、長野県駒ケ根市生まれ。伊那北高校在籍中に肺結核を患い中退。
1958年、伊那食品工業に「社長代行」として入社し、1983年に社長に就任。2005年から現職を務める。
家庭で簡単に寒天菓子づくりが楽しめる『かんてんぱぱ』シリーズなどの開発で市場開拓。2011年、秋の叙勲にて旭日小綬章を受賞。

村上龍の編集後記

「いい会社」とはどんな会社なのか。トップに魅力がある、給料がいい、顧客と従業員を大事にする、利益率が高い、社会・地域貢献をしている、答はいろいろあるだろう。
伊那食品の塚越さんは、「会社の永続」に最大の価値を見出した。サバイバルするということだ。そして生き残るためには、利己的な利益の追求より、他者の幸福への関与が優先することを証明した。
以前よりも今のほうが幸福だ、社員がそう思えるのが「会社としての成長」だと、塚越さんは確信している。人も、企業も、単独では生きられない。もちろん生き残ることもできない。

共生による、サバイバル。 村上龍

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