地球VOCE
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第86回 12月23日(金)放送
ラオスに伝授する日本の"技"

 

今週は、メコン川が流れる東南アジアの内陸国、ラオスから。日本の技を伝える活動を行っている、日立プラントテクノロジーの研修施設を訪れました。

この会社は、優れた技能者を選ぶ「技能オリンピック」で金メダリストを出すなど、モノづくりの力に定評のある企業。 ここで長年新入社員の技術指導にあたってきた溶接のスペシャリスト松本さんは、2009年からラオスでも溶接の指導をしています。

農業が中心で工業発展から立ち遅れているラオスでは、自給自足の生活から抜け出せない人も多くいます。 そこで日立プラントテクノロジーは、現地政府と共同で溶接学校を開設しました。 「溶接技術は大きな設備投資をしなくても、自分の技を磨けばできます。基本からしっかり教えることで近隣諸国に負けない技術を身につければ、立派な溶接員になるんです」と、松本さん。

『溶接道場』と呼ばれている、溶接のトレーニングをする施設に案内して頂きました。ここが『道場』と呼ばれる理由…それは松本さんの「モノづくりへの信念」にありました。
「溶接は、己がさぼれば結果としてすぐに出るんです。精神的には己との戦いですから」と、松本さん。


『己との戦い』だという溶接を紀香さんも体験することに。
製品の品質・耐久性にかかわるこの作業。鉄板との距離をわずか3ミリに保つ繊細さが要求されます。
「研ぎ澄まされた集中力と、板スレスレに進める作業…これは大変!」と紀香さん。

ラオスの生徒たちも最初はみな初心者。 しかし「技術を身につけ仕事を得たい」という思いが強く、覚えが早いそうです。
ラオスでの指導に初めから関わってきた松本さんは、技術を教えるだけでなく、親元を離れ学ぶ生徒たちの親代わりともなっています。
「喜んだ時の顔が何ともいえない。別れるときは胸が熱くなり『また来るから、それまでにうまくなってろよ』と。日本の若者もラオスの若者も同じなんだなと思います」と、松本さん。
松本さんの、厳しくも温かい指導に、国境はありません。

溶接学校の生徒たちは、卒業後、様々な現場で活躍し、現在は8期生が技を学んでいます。
単なる技術指導だけではなく、日本が誇る『モノづくり精神』を伝えるこの活動。
日本の技と精神を受け継いだラオスの若者たちが、世界各国の現場で活躍する日はそう遠くはないと思います。
『私たちは、世界と共にある』
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テレビ東京