地球VOCE
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第107回 5月25日(金)放送
ボルネオ島の"緑の回廊"計画
今回ご紹介するのは、日本から最も近い熱帯雨林地域に生息する貴重な野生動物たちを救う活動。世界で3番目に大きい島、ボルネオ島は、3つの国からなる熱帯ジャングル。およそ1億年も前にできた貴重な自然には、多種多様な生命が息づいています。

ボルネオ島の自然を守るために活動する日本企業サラヤは、1971年から天然の原料を使った「ヤシノミ洗剤」を販売しています。「ボルネオとの関係は、ヤシノミ洗剤の原料であるアブラヤシです。この新しい植物がアジアにやってきてすごい勢いで伸びてきているんです」と、サラヤの代島さん。アブラヤシは、この20年で生産量が爆発的に伸びた植物。ここから取れるパーム油の20%は、洗剤や化粧品に。残り80%は食品に使われています。

しかし、このアブラヤシの急速な生産量の拡大が、ボルネオ島の自然破壊につながっていたのです。「向こうに行って驚いたのは開発され尽くした地平線まで広がるアブラヤシのプランテーションでした。主要は中国やインドなど途上国の人の食べる油でして、環境破壊だから作るのをやめようと言っても、見殺しになるのは途上国の人の食生活になると思うんです」と代島さん。川の近くまでプランテーションが押し寄せ、豊かな森を分断…。動物たちは、島の中を自由に行き来することができなくなってしまいました。小さな森に群れごとに分断された野生動物。隔離されたオランウータンは、50年後、95%の確率で絶滅するといわれています。

そんな野生動物を救うため、サラヤが始めたのが「緑の回廊計画」。
分断された森の間の土地を買い戻し、回廊のように繋げれば、動物が繁殖する環境も戻ってくるはずです。
「緑の回廊を作り上げると、彼らは奥の保全林から海岸沿いまで、ひとつの緑の回廊を通じて、自由に自分の力で行き来できるようになる。そうすることで彼らの命はきっと繋がっていくだろうと考えたのです」と、代島さん。
「ファミリーが増えていくということですね」と、紀香さん。

プロジェクト開始から8年。これまでに28ヘクタールの土地を取り戻すことができました。
「現在ボルネオに『サラヤの森』といわれている『緑の回廊』が4号地まで取得できたんです。『緑の回廊計画』を達成すれば、完全ではないけれど、人間と野生動物が共生しながら、パーム油を作り続けるという道が、もしかしたら開けるかもしれないと思っています」と、代島さん。
「サラヤさんのように企業が自然を守りながら資源を利用させてもらう。そういう企業が増えてほしいです」と、紀香さん。

人間の生活に欠かせない資源と、動物の生活に欠かせない自然。それは、私たちがきちんと向き合うべき問題なのです。
『私たちは、世界と共にある』
地球VOCE
テレビ東京