地球VOCE
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第115回 7月20日(金)放送
ベトナムの誇りを活かすコメ作り
東南アジアの国、ベトナム。国民の6割が農業に従事して暮らしていますが、農家の生活は苦しく、改善が課題となっています。今回訪れたのは、首都ハノイから車で3時間の所にあるホアビン省ナムソン村。昔から米の生産が盛んな地域で、少数民族・ムオン族の人たちが静かな暮らしを営んでいます。ここで活動をおこなっているのが、NPO Seed to Table(シード・トゥー・テーブル)の伊能まゆさん。10年前から、ベトナムで農業支援をおこなっています。

この村では、コメ作りを巡って、ある問題が起きていました。原因は、ベトナムが国をあげて進めてきたコメの増産計画。「収穫量が高いと言われている改良された種を使うように紹介され、村の人たちも収量が上がるのだったらやってみようということで、試してみたのですが、新しく作られたお米というのは、その土地に必ずしも合うものではなく、村の人たちは自分たちがもともと持っていた種も失ってしまったんです」と、伊能さん。

地域伝統の米すら失い、途方に暮れる人々。そこで伊能さんは、改良種への転換がうまくいかなかった農家に対し、もともと植えていた、味も良く、地域の気候に適している品種に戻し、収穫量が上がるよう技術研修を開始しました。研修を進める際に重要となったのが、種もみ。さっそく紀香さんも、来年の種もみになる穂を選んでいるところに、お邪魔しました。
「例えばこれは、穂の中に身が入っていないものです。こういうのは選ばないようにします」
「長年使っていて、収量が落ちたり、味が落ちたりしているので、その収量を戻したりとか、いい味を出すためによい穂を選ぶんです」伊能さん。
他の品種が混ざってしまったために収穫量が低下していたという、地域に伝わるコメにも問題があり、コメの特徴を取り戻すため、3年をかけてこうした作業に取り組んでいます。
紀香さんの傍で、穂を選んでいる現地の女性、トゥオンさんも真剣な眼差しで作業をしていました。

この村に伝わる伝統の米。収穫もお手伝いさせてもらいました。
頑張った紀香さんですが、「上手ですけど、やはりまだ時間がかかりますね」と、笑われてしまいました。
そして、炊きたてのご飯をいただくことに。
お茶碗によそってもらったご飯のお味は…。「美味しい!甘い!」と、紀香さん。

「支援を受け村に伝わる食べ物は、私たちのルーツでもあると気づきました。これからは大切に守っていければと思います」と、トゥオンさん。
地域の文化や自然を守りながら、人々の暮らしを豊かにしたい。 伊能さんの活動にはそんな思いが込められています。
『私たちは、世界と共にある』
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テレビ東京