地球VOCE
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第117回 8月3日(金)放送
ベトナム伝統陶芸の復興を目指して
今週も引き続きベトナムから。ベトナム最後の王朝・グエン朝の都がおかれた町フエは、年間150万人もの観光客が訪れるベトナム屈指の観光地です。そこからわずか1時間の所にあるフクティック村は、グエン朝時代の伝統家屋が数多く残されており、国の重要文化財にも指定されています。
この村は、王朝時代に陶芸の村として繁栄し、上質の土で作られた陶器は、王宮でも寵愛されていましたが、現在では村の過疎化は進行し、人口はわずか320人になってしまいました。その原因となったのが、30年ほど前に始まった安いプラスチック容器の普及。これがきっかけで多くの人たちが、仕事を失い、村を離れていったのです。

そこで派遣されたのが、青年海外協力隊員の大下恵さん。彼女は、旅行会社勤務の経験を生かし、埋もれた文化や魅力の再発見を通じて、村の再生に取り組んでいます。
「こちらが、30年前まで使われていた窯になります」と、大下さんが案内してくれたのは、今は使われていないという立派な窯。 「こんな立派な窯があったのに、古き良き文化が埋もれてしまったのですね」と、紀香さん。
そして始まったのが、村の陶芸文化を復興させるための取り組みです。 「30年前に廃れてしまった窯業をもう一度復興させようという動きがありまして、今、日本から専門家の方を招いて陶器の講習会を行っています」と大下さん。
この取り組みに賛同して、村に駆け付けたのが、佐賀県の陶芸家・溝上良博さん。
土に触れたことのない村の子どもたちには、土に慣れ親しむところからはじめています。

早速、私も体験させてもらうことに。 ろくろを使わず簡単にできるということなんですが…、なかなか難しい。
「同じ皿を作らないといけない事が、難しいんですよ」と、溝上さん。
焼いて出来上がると、紀香さんの作った作品も、素敵なお皿に生まれ変わりました。
「日本の先生のおかげで、私たちも陶器づくりができるようになりました。本当に感謝しています」と村の女の子も嬉しそう。

「この村で30年焼き物が途絶えたということで、次の世代を育てるのが、私の課題だと思っています」
「5年後10年後、この村で、こういう焼き物があるということを知ってもらうために、頑張っています」と、溝上さん。
こうした支援が続けば、村の古き良き陶芸文化はきっと復興するはずです。
『私たちは、世界と共にある』
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テレビ東京