地球VOCE
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第118回 8月10日(金)放送
ベトナムが学ぶ日本の品質意識
今週も引き続きベトナムから。今回は、ベトナム1の商業都市ホーチミンにやってきました。近年、ベトナムでは、日系企業が数多く進出し、この国の経済発展の原動力ともなっています。しかし、なかなか地元の中小企業が育たず、部品の多くは輸入に頼っているのが現状。地元企業の発展が課題となっていました。

そんな中小企業に生産管理を指導するため派遣されたのが水之江浩之さん71歳です。 水之江さんがこの年で、支援を志したのにはある理由がありました。
「私たちが現役の時代、アジアで工場を立ち上げている時に、アジアの若い人たちに助けられたんです」と、水之江さん。
20年以上前、タイやインドネシアで哺乳瓶などの製造工場を管理してきた水之江さん。停電など様々な問題が起こる中、いつも救ってくれたのは現地の人でした。その恩をいつか返したい、そんな思いからシニアボランティアに応募したそうです。「我々で出来ることであれば幾らでもお手伝いしましょうというのが本音ですね」と、水之江さん。

ベトナムで問題となっていたのは、品質意識の低さでした。「これ出荷する品物です。これひどいでしょ」と、水之江さんが見せてくれたのは、汚れが付着した製品。工具や部品も無造作に置かれるなど整備も十分とは言えませんでした。 今、水之江さんは多くの企業を回り、整理整頓など、日本で学んだ5Sの精神(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を伝えています。
「工場の入口も、最初は色々なものがぐちゃぐちゃに置かれ、まずはバイクを並べる様なことを一生懸命やっていて工場どころじゃなかったんです」と、水之江さん
しかし、水之江さんが指導した工場は、とてもきれい。
工具置き場では、誰がどこに持っていったか分かるように名札を下げ、紛失も防げるように工夫されていました。
また、以前は乱雑におかれていた台車も、今ではしっかり置き場所が定められ、従業員がきちんと戻していました。
職場の環境を整えたことで、仕事の効率は上がり、従業員の意識にも変化が現れたのです。
「最初は面倒だなって思ったんですが、仕事もはかどるし、いいことばかりです」と、ベトナム人の従業員。
この企業では日系企業からの仕事も受注するほどに成長を遂げています。

「日本式のやり方を真似するだけでなく、彼らが自分たちで自分のことを考えられるようになることが大切だと思います」と、水之江さん。
日本の工場で培われてきた精神が海を渡り、ベトナムの可能性を大きく広げています。
『私たちは、世界と共にある』
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テレビ東京