地球VOCE
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第122回 9月7日(金)放送
手話で作る 人々の輪
今回訪れたのは、JICA東京。小川美都子さんは、ミャンマーで手話指導者の育成プロジェクトを行っています。現在ミャンマーでは、ろう者の社会進出の遅れが深刻な問題。手話の通訳をできる人がおらず、互いの意思疎通もままならない状況でした。
そこでJICAは支援を開始。小川さんがミャンマーに出向き、ろう者が社会参加できるよう活動を進めています。

この日はミャンマーからプロジェクトの参加者が来日。手話の通訳者を育成する「手話指導者」となるための研修を受けていました。 「すごく表情豊かなんですね」と、驚く紀香さんに、「表情も手話の一部で文法になっているんです」と、小川さん。
今日は絵を使い、どのように手話を指導すべきかの研修。研修では、生活する上で重要なトピックを取り上げるため、車や自転車の絵が多く書かれていました。
「ミャンマーは民主化が進むにつれて、車や自転車・バイクが増え、交通事故が多発しているんです」と、小川さん。 この時、ろう者には深刻な問題が生じたと言います。 「交通事故に遭った時に病院に行っても、手話通訳が居なくてどのように事故後の処理をしていいかわからなかったんです。なので、手話通訳を育成することが大事だと思いました」と、研修者の男性が手話で教えてくれました。

「私は去年大学を卒業しましたが、手話通訳がいない状態で大学に行きましたので、授業も分からない状態だったんです」と、研修生の女性。

小川さんがミャンマーに行った当初、ろう者は家族とさえコミュニケーションを取れない状況だったと言います。
では、今までろう者の方はどのように意思表示をされていたのでしょうか?
「筆談で意思を伝えたり、書くというのが苦手なろう者も多いですので、なかなか彼らの意見は言えない状態だったと思います」と、小川さん。

そこで小川さんは、境をなくすために、手話の会話集を作りました。
「手話のデータを集めてそれを分析する所から始まり、手話を写真に撮って1枚1枚トレースをしたんです」と、小川さん。
その数、850枚!こうして出来上がった会話集により、初めて聴者とろう者の意思の疎通がはかれたのです。

プロジェクトが始まって5年。小川さんは、彼らのさらなる成長に期待をしています。
「今学んでいる手話指導者たちが、障害者支援が行き届いていない所に行き、指導する立場になって欲しいという事が個人的な夢でもあります」と、小川さん。
来年、ミャンマーには初の手話通訳者が誕生する予定です。
小川さんの目標が、1つずつ達成されようとしています。
『私たちは、世界と共にある』
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テレビ東京