地球VOCE
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第145回 2月22日(金)放送
二つの故郷で学んだ医療
今週も引き続き、アフリカ・モザンビークから。
人口200万人が暮らす、首都マプトは目覚ましい経済発展を遂げていますが、いま問題となっているのが、医療人材の不足。その改善が課題となっています。
訪れたのは、モザンビーク医療の中心、マプト中央病院。 この病院には連日、数多くの患者が詰めかけています。実は、この国の医師の数は、人口10万人あたり、なんと4.4人。そのため、多くの人々が医療にアクセスできず、病気に苦しめられています。

そんなモザンビークの医療を改善するため保健省に派遣されたのが、日系ブラジル人のJICA専門家、伊藤ルーシー小百合さん。日系三世であるルーシーさんは日本で研修員として学び、2007年に医療従事者育成の専門家として赴任。ポルトガル語と日本語が堪能なことから、日本の協力を進める上で不可欠な人材でした。

「2年でこれを全部つくりました」と、ルーシーさんが見せてくれたのは教科書。
まず最初に手がけたのが、この教科書作りだったそうですが、その理由はかつて使用されていた教科書の内容が、国の現状に合っていなかったこと。先進国のものを写しだけで、当然、患者の多い病気なども違い、感染症が蔓延するこの国の医療事情を反映したものでは無かったそうです。
ルーシーさんが作った、モザンビークの実情に合わせた『モザンビークの教科書』は、今年から全国の養成機関で使用されることになっています。

さらに、ルーシーさんが新たに取り組んでいるのが、妊産婦医療の実習の強化。
乳児の死亡率を改善するため、一から指導を実施しています。

「私自身も日本で研修を受けました。そして今、この国では、たくさんの医師たちが、日本から多くのことを学んでいます」
「こうした協力が人材の育成のみならず、国民に大きな恩恵をもたらしてくれと信じています」と、モザンビークの保健大臣。

保健省では、今後5年間で6000人を超える医療従事者を育成予定。
日本の医療を知り、ポルトガル語が話せるルーシーさんが貴重な存在となっています。

「夢はこの国の人々の健康をよくしたい、みんなで力を合わせればできると信じています」と、ルーシーさん。
いま多くの医療従事者が誕生しようとしています。きっと彼らはこの国の医療を変えてくれるはず。
『私たちは、世界と共にある』
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テレビ東京