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第17回 2010年7月30日放送 熱意で救う母子の命 母子の命への活動をしているJICAの吉村幸江さんとノルシンディの親子

バングラデシュの首都ダッカから、車でおよそ2時間のところにある、豊かな自然に恵まれた農村地域ノルシンディ県は、医療サービスへのアクセスが悪い地域の一つ。
そのため、抵抗力の低い妊産婦と子供たちの多くが命を落としています。
バングラデシュは近隣国と比べても、まだまだ亡くなる妊産婦が非常に多く、2001年には、出産した10万人のうち、320人が死亡。これは当時の日本に比べて、およそ50倍です。

2006年から保健省のパイロットプロジェクトとして活動を始めたJICAの吉村幸江さんは、妊産婦の死亡理由は、さまざまであることに気が付きました。
なんとこの国では、80%以上が自宅出産だったのです。
吉村さんが杉山さんを案内してくれたのは小さな小屋。 「この小屋はヒンドゥーのコミュニティでは良く見られ、出産後のお母さんと子供が11日間くらい住むのですが、壁を牛の糞で塗っていて衛生的に良い状態ではないのです。」と吉村さん。

衛生面や感染症の心配があるのですが、慣習は簡単に変わるものではありません。
妊婦のお姑さんやお母さん達が “ 私たちは何の準備もなく、病院にいくこともなく産んだのだから、あなたも自宅で産めるはず ” と言うそうです。
妊娠に対するコミュニティの意識を変えるため、吉村さんは村の中に母子の健康を考えるグループを作り、村人自身で問題を解決していく活動を、現地のNGOとともに広げています。
そんな吉村さんの努力が実って、公立病院を利用する妊産婦は急増し、4年間で死亡率は大きく下がりました。村の人も「プロジェクトが始まってから、子どもとお母さんは一人も死んでいないんです」と喜んでいます。

この活動をバングラデシュ政府は高く評価し、全国へ広げる準備をしています。
次の世代を担う子供たち、そしてその命を生み出すお母さん。
母子を救うことこそが、この国の未来を救うことにつながるはずです。

テレビ東京 テレビ東京 教養・ドキュメンタリー
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