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第30回 生物多様性を考える

今回は、絶滅が危惧される野生動物の研究と繁殖を行っている横浜市繁殖センターを訪れました。恩田英治所長がまず見せてくれたのはホオアカトキ。モロッコなどでわずかに生息する希少な鳥で、絶滅が危ぶまれている種のひとつです。また、ニューカレドニアの鳥カグーは、19世紀の植民地化によって、数を減らしました。「ニューカレドニアは鉱物が豊富な土壌なために採掘が盛んに行われ、生息地が減ってしまったんです」と、恩田さん。
地球上に3000万種もの生物が存在すると言われている中、絶滅が危惧されている生物は、およそ1万7000種。ひとつの種の絶滅は、生態系のバランスを崩し多くの命を脅かします。今月、名古屋で開かれたCOP10では、193の国と地域の代表が、様々な生物とその生息地を保護する方策を話し合うため一同に会しました。

横浜市繁殖センターで最も力を入れているのがインドネシア、バリ島固有の鳥「カンムリシロムク」の繁殖です。開発や乱獲によって激減し、10年前には野生の姿がほとんど確認できなくなりました。そこで横浜市はインドネシア政府と手を組み繁殖活動を開始。設備の整った日本で繁殖させ、インドネシアへ送り野生にかえすのです。これまでに送られた鳥は100羽。「この鳥が絶滅の危機に瀕している状況に、私達の生活が影響していないとは言えません。私たちの生活の影響でまわりまわって、この鳥が絶滅の危機に瀕しています。遠く離れたインドネシアの鳥ですけど、守ってあげることができれば…」と、恩田さん。

現地インドネシアでも、繁殖を進めるための技術や知識を伝える人の交流を行ったり、生息地を守るため、日本政府によるインドネシア等の森林保全が進められています。「日本とインドネシアの協力によって、希少な鳥を守ることができるのは、素晴らしいことだと思います」と、インドネシアからの研修生。
私達の毎日は、微生物を含め、様々な生き物によって支えられています。地球のどこかである種が絶滅する・・・それは地球上に住む私たち全ての未来に影を落とすことにつながるのです。

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