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2005年07月25日
キムチの香り
報道フロアはいろんなにおいがする。
朝から強烈だ。同期のMデスクは大のバナナ好き。大きな体でもぐもぐもぐもぐ。
たまに大きな房ごと持ってくるからたまらない。幼い頃にバナナを食べ過ぎ鼻から戻してしまうという激烈な経験をして以来、私はにおいをかぐのもダメなのだ。
「皮をゴミ箱に捨てないでよ。その皮が時間がたつとまた、におうんだから」
遠くから訴えると
「はいはいはい」とビニールに包んで捨てた。
バナナは見ただけでもダメと言うIデスクにも配慮し、
最近は我々がいないのを見計らって食べているようだ。
昼休み。担当デスクなどはそれぞれの記者達に指令を出すため、トイレ以外は
片時も席をはずせない。昼ご飯は当然出前を取る。
(たまに私も参加)
いろんな選択肢があってちょっと楽しい。
中華に釜飯にカレーに、最近はインドネシア料理も。報道フロアはその日のデスクの気分でインターナショナルな香りに包まれる。
そして今日。
番組の後、フロアはキムチの香りに包まれた。
ロケで使った国産の「辛くないキムチ」や浅漬けの「キムチ」が並べられたからだ。
バナナと違って、私はキムチが大好き。ん~この香りたまらないねえ~
調べてみて驚いたのだが、いまや「キムチ」の国内消費量はかつてのたくあんや浅漬けを抑え、堂々1位なんだそうだ。へええええ。
でも私達が口にするキムチは9割が国産、つまり日本人の好みに合わせて作られている。
2-3日の浅漬けだったり、甘味を強くしたり。
本場韓国のキムチはわずか1割なんだとか。
韓流ブームにのって、本場モノを売り込もうと韓国の業界団体が集った。
韓国のものは、海産物などをたっぷり入れ、じっくり発酵させたもの。発酵させればさせるほど体にもいいという。美容と健康にぴったり、「キムチは食べる化粧品」と鼻息が荒い。
確かに、チェ・ジウを始め韓国の女性は肌がつるつるでとってもきれい。
サッカーの韓国代表を取材したとき「体が強いのはキムチを食べているからだ」と彼らは胸を張った。
美容と健康という魅惑的なキーワード。本場の香りが日本のあちこちで漂う日が果たしてくるのだろうか。そして気持ちは焼肉屋に飛んでいた。
2005年07月08日
携帯電話
利用している駅になが~いエスカレーターがある。
上るほうから反対の下っていく人の列をみると、本当におかしい。
みんな下向いて一生懸命携帯メールをしているのだもの。
おっ。あのおじさんはまだ慣れてない、一文字一文字探しながら打ってるよ。
あれじゃあ、書き終わる前に下についちゃうよ~。あああ、危ないっ。
確かに電波も通じるし、2分か3分はかかるこの空間。
有意義に活用したいのも分かるけれど、老若男女問わず、夢中でメールをうつ姿は異様だ。
こんな様子は海外ではあまり見ない。
まさにメール大国日本である。
実際メールは生活の中でも役立つツールだ。
私の携帯には(報道スタッフも)いつもニュースが定期的に配信されてくるのだが
何か重大なニュースが勃発した場合、ところ構わず速報が入るようになっている。
スマトラ沖地震もそうだった。
たとえ、休日に友達とお茶をしていてもこのお陰で報道に連絡を入れることができる。
と言うことはもちろんぐーぐ寝ている時にもメールは来る。
飛び起きて眠い目をこすって見ると「円、最安値更新」
う~ん・・・。確かに重要ではあるのだが。
昨日、JR東日本の運転士が乗務中にメールを何十回としていて懲戒免職になっていたことが分かった。
運転士ながらメール仲間に送信していたという。しかも恒常的にやっていたと話しているそうだ。
人の命を預かる身でありながら。
ましてあのJR西日本の惨劇の直後。
人命優先、安全第一と、世の厳しい目が向けられていた真っ只中で、結局、彼には他人事だったということか。
携帯メールで確かに世界は広がるけれど
使い方を誤れば身を滅ぼすこともある。自覚が必要だ。
2005年07月06日
今日は漢字攻め
今日は漢字攻め。
「小泉内閣の最重要課題、郵政民営化特別法案が衆議院本会議で採決され、僅か5票差で可決されました」
今でこそ毎日読むから何とかなるが、新人アナウンサーがこれを読めといわれたら
涙ちょちょ切れものだろう。
漢字の多さはこの問題の複雑さ、難解さに通じるかもしれない
「なんだかよくわからないけどどうなってるの?」
「郵便局が何なの?」
「それより景気対策とか年金のことやってほしいよね」
世の中の関心の低さとは裏腹に、永田町だけは連日ヒートアップしている。
それに従い
ニュース原稿でも"最大のヤマ場"と表現してもいいような場面が多くなってきた。
「確か昨日、いよいよ"ヤマ場"を迎えます。って原稿でしたね?」
「いつも"ヤマ場"なんだよなあ、ここで採択されなかったら法案はパーだろ?」
Kデスクが唸った。
「"いよいよ大詰め"、とか"最終局面"ともいえるんだが、きょうのニュアンスでは
ないんだなあ」
「小泉さんには"運命の日"ですよね」とか、「郵政法案"最終章"ともいえますよ」。
あちこちから声が飛んだ。
政治担当A記者がいう。「わかりやすさが大事です。山は山なんだから、"大きな山場"
ですよ。」
「そうだが、"大きな"は今後に取っておくか。自民党の反対派の様子を見ると
山を超えてもまた山だから、きょうは単なる"ヤマ場"でいこう」Kデスクが決断した。
―それだけ抵抗が激しく、法案の成立への道のりは厳しいということか。
ひとつの議論から理解が進む。
放送に携わる者として1つの表現にもこだわって伝えていることをわかっていただきたい。
今日は衆議院を何とかぎりぎり通過。ついに使った「最大の山場」という言葉。
今度は参議院で審議が始まる。ここでも抵抗勢力はうじゃうじゃいて、採決の時には
再び「小泉内閣最大の山場」と政局になっている可能性も出てきた。
郵政民営化法案が吹っ飛ぶか、解散総選挙になって自民党が吹っ飛ぶか、
小泉さんもろとも「自民党がぶっこわれる」日がにわかに現実味をおびてきた。

