2005年07月06日
今日は漢字攻め
今日は漢字攻め。
「小泉内閣の最重要課題、郵政民営化特別法案が衆議院本会議で採決され、僅か5票差で可決されました」
今でこそ毎日読むから何とかなるが、新人アナウンサーがこれを読めといわれたら
涙ちょちょ切れものだろう。
漢字の多さはこの問題の複雑さ、難解さに通じるかもしれない
「なんだかよくわからないけどどうなってるの?」
「郵便局が何なの?」
「それより景気対策とか年金のことやってほしいよね」
世の中の関心の低さとは裏腹に、永田町だけは連日ヒートアップしている。
それに従い
ニュース原稿でも"最大のヤマ場"と表現してもいいような場面が多くなってきた。
「確か昨日、いよいよ"ヤマ場"を迎えます。って原稿でしたね?」
「いつも"ヤマ場"なんだよなあ、ここで採択されなかったら法案はパーだろ?」
Kデスクが唸った。
「"いよいよ大詰め"、とか"最終局面"ともいえるんだが、きょうのニュアンスでは
ないんだなあ」
「小泉さんには"運命の日"ですよね」とか、「郵政法案"最終章"ともいえますよ」。
あちこちから声が飛んだ。
政治担当A記者がいう。「わかりやすさが大事です。山は山なんだから、"大きな山場"
ですよ。」
「そうだが、"大きな"は今後に取っておくか。自民党の反対派の様子を見ると
山を超えてもまた山だから、きょうは単なる"ヤマ場"でいこう」Kデスクが決断した。
―それだけ抵抗が激しく、法案の成立への道のりは厳しいということか。
ひとつの議論から理解が進む。
放送に携わる者として1つの表現にもこだわって伝えていることをわかっていただきたい。
今日は衆議院を何とかぎりぎり通過。ついに使った「最大の山場」という言葉。
今度は参議院で審議が始まる。ここでも抵抗勢力はうじゃうじゃいて、採決の時には
再び「小泉内閣最大の山場」と政局になっている可能性も出てきた。
郵政民営化法案が吹っ飛ぶか、解散総選挙になって自民党が吹っ飛ぶか、
小泉さんもろとも「自民党がぶっこわれる」日がにわかに現実味をおびてきた。

