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2005年12月14日
証人喚問
姉歯元建築士が姿を現した。
一連の耐震強度偽造問題。
この日は国会の証人喚問に、渦中の姉歯氏が姿を現すということで
国会でマイクを握って1時間以上その瞬間を待っていた。
他局の記者が携帯を切るなり叫んだ。
「きたぞ、今国会に入ったそうだ。」
ここは質疑が行われる3階のエレベーターホール。
さっきまでのゆるんでいた空気が一変、緊張に包まれた。
階段を一段抜かしで跳びながら、転びそうになって記者が走ってくる。
はあはあ言いながら「今エレベーターに乗ったぞ!」
おかげでこちらも取材体勢に入った。
エレベータのランプが点灯した。一階・・・二階・・・そしてゆっくりととびらが開いた。
どこだ?姉歯氏は?
衛視が7-8人いて彼の姿は見えない。
どこ?
そしてエレベータの一番はじに部分にすっぽりはまるように立っている彼の姿を見つけた。
テレビで見て想像していたよりもずっとずっと小柄な人で、顔は真っ白、髪は横に
きっちり分けて、軽くこちらに会釈すると、フラッシュの中、委員会室へと歩いていった。
その委員会室で取材席の一番前を陣取り初めて証人喚問を取材した。
きわめて淡々と、耐震構造偽造の方法を説明していく姿は不気味ですらあったけれど
最後に付け加えた言葉が、すべてを語っていると思った。
「やったことは申し訳ないと思っているけれど、一人でできることでもないということを
ご理解いただきたい。」
それから一週間。姉歯氏以外の建築物でも耐震強度が足りないものが見つかった。
彼のあの妙な冷静さは、自分だけがやったわけではない
つまり、他にもいるんだよ・・・そんなニュアンスだったのだろうか。
建設中の高層マンションを見るとざわざわと胸騒ぎを感じてしまう。

