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片山 満さん

妻 類子さん
 
 
長女 苑子さん

次女 桐子さん
 今回の施主は、会社帰りの赤提灯が唯一の楽しみという片山満さん。
 築23年という横浜のご自宅は、かなり老朽化が進んでいるようで、片山さんは建替えを決意しました。そんな新居生活を夢見て、これまで夫婦共働きで頑張ってきたのです。
 年頃の苑子さん・桐子さんの希望は、池と庭のついた白い壁の家で、片山さん・類子さんの希望は、広いエントランスと開放的な空間です。
 そんな家族の強い願いのもと、決して恵まれた土地とは言えない36坪の台形の土地に、はたして満足のいく家は建つのでしょうか!
広いエントランス
開放的な空間
白い壁
庭と池
3000
敷地面積 119㎡(36坪)
建ぺい率 50%
容積率 80%
 
 今回、華麗な生活に憧れる片山さん一家の夢をカタチにするのが、建築家・池和有宏(58)。
 単に家を設計するだけでなく、そこに暮らす人の生活スタイルまでプロデュースするというこだわりを持っています。
 機能を損なうことなく、不要なものは視界から消し去るなど、あらゆるアイデアで施主の生活スタイルをサポートします。
 そして、後に家族全員が大賛成したという池和のプランがこちら!
 台形の敷地をどう利用するかが、今回の最大のテーマです。
 まず、家の構造を大小二つのブロックに分け、敷地に合わせて配置。その二つブロックの間に、高さ5メートルの吹き抜けエントランスを設けました。通常なら、南に面した中央に玄関を作りがちですが、あえて家の裏側に。1階部分のほとんどの床に特別な石を使用し、テラスまで連続する石畳することで、空間に広がりをもたせています。またテラスの脇には、ビオトープと呼ばれる小さな池を設けました。娘たちのピアノをリビングの中央に置き、キッチンとの目隠し代わりにします。
 このように、1階は広々とした空間と4.5畳の和室からなるパブリックエリア、2階は、夫婦の寝室と娘たちの部屋、それにお風呂というプライベートエリアになっています。
 
 
 華麗な生活の舞台となる、はずの片山邸がついに着工。
 まずは、コンクリートの型枠作りですが、これが幅1.8メートル、高さ3メートルという巨大なものです。
 高さ3メートルにも及ぶ巨大な壁は、二つの効果があります。 
 ひとつは、目の前にあるバス停、バスの乗客からの視線を遮断するためで、もうひとつの狙いは、テラスの室内化、道路に面した塀を壁のように演出することで、テラスが部屋の一部に思えてしまうのです。

 これは、床断熱用の熱源パネルです。
 地中に埋め込んだ電熱ヒーターで、土壌に熱を蓄熱して家全体を暖める北米で生まれたシステムは、深夜電力を利用
するため、通常の床暖房の3分の1のコストで済みます。
 着工から2ヶ月と10日、無事、上棟の日を迎えました。
 ふたつの部屋をつなぐブリッジの上には、部屋らしきものはできません。 どこまでも開放的なのです。
生活スタイルまでデザインしてしまう池和の提案により、家具はすべて作りつけにします。
 キッチンの天板は、使い勝手の良さそうな4メートルの1
枚ステンレスです。
 苑子さん希望の白い壁は、なんと漆喰仕上げ。ペンキとは比べものにならないほどいい味が出ています。
 床には、火山から噴出した溶岩が固まってできた鉄平石を使用しました。これは硬い割には、薄く板状にはがれやすいため、公園の散歩道などにつかわれるのですが、見るも
鮮やかな石で、1枚600円也。
 片山邸最後の仕上げは、一丸となっての共同作業。
 桐子さんのために、ビオトープと呼ばれるオシャレな池をテラスに作ります。
 苦節21・・・
 お父さんは、一人の優秀な建築家と出会い、多くの人々に支えられて、夢の新居を完成させました。
 高さ5メートルの吹き抜けには、気持ちよい光が差し込みます。
 テーブルとアームチェアを置いたロビーは、片山さんが憧れていたホテルのようで、そこからは、類子さんの希望通り、青い空を眺めることができます。
 一見すると寒々しい印象もする鉄平石の床は、床暖房が敷き詰められているので、冬でも快適に過ごすことができます。
 作りつけのキッチンは、幅4メートルもあるステンレスの1枚板を使用。電磁調理器との組み合わせで、お手入れも楽そうです。
 2階の片山さん夫婦の寝室は、清潔感に溢れ、柔らかな光が差し込んでいます。

 苑子さんの夢を叶える真っ白な部屋は、桐子さんと2人で共有します。部屋の真ん中に大きめの棚を置くことで、個別のスペースを実現しました。
 大きな窓から漏れる灯りは家族の幸せの象徴なのかもしれません。ずっと憧れていた華麗な生活がついにこの手のものとなりました。
 満さん、類子さん、苑子さん、桐子さん、本当におめでとうございます。