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濱口猛智さん

澄子さん
 
今回の施主は、コンピューター関係の会社にお勤めの濱口猛智さん。現在は、奥さんの澄子さんと、家賃10万円の1LDKに二人暮らし。しかし、猛智さんは、自分の両親を思い、二世帯同居を決意したのです。そんな濱口さん一家の夢の舞台は、湘南の海をのぞむ茅ヶ崎市。若夫婦は、まさに荒海に乗り出そうとしているのです。夢の舞台となる建築予定地は、入り口までのストロークが狭い旗ざお地ですが、広さはなんと87坪、建ぺい率50%で、この敷地の半分しか家は建てられませんが、二世帯住宅を建てるには十分な広さです。予算の問題、嫁姑の意見のすれ違いなど、心配事はつきませんが、'純和風のサザエさんのような家'を目指し、家族一丸となって夢に立ち向かいます。
はたして、そのビッグドリームを現実のものにすることが出来るのでしょうか!
サザエさんのような家
純和風の家
縁側
1つのLDK
3000
敷地面積 287㎡(87坪)
建ぺい率 50%
容積率 100%
 
今回、この何かが起こりそうな家族の家を設計するのは、鎌倉設計工房 建築家・藤本幸充。かつて一度登場し、伝統建築をベースに、独自性と現代性が調和した家を作り上げた奇才が難題に挑みます。
一同が大賛成したというプランとは?
家族の希望通り、外観は古きよき日本家屋を思わせるもの。13mにも及ぶ縁側は、日当たりの良い東南に配置されます。1階の日の当たる南側に両親の部屋。二世帯住宅ですが、リビングとキッチン、それにお風呂は一つずつしかありません。2階は、主に息子夫婦のスペース。8畳の寝室のほか、家族で使う図書館、将来に備え、子供部屋も用意しました。家族のコミュニケーションを第一に考え、家の中心に階段を配置しました。これにより、必ず両親の部屋の前を通るような動線が出来上がります。さらに、お父さんには、喫煙所。お母さんには、趣味室まで設けられました。
 
 
 
家族の笑顔とともに、工事がはじまりました。
この先、何が待ち構えているのやら・・・
濱口邸を支える11メートルの長~い梁。
長い梁を一本の木でやろうとするなら、莫大なコストがかかるため、今回は追っかけ大栓継ぎという、日本家屋伝統の工法で4メートルの木を3本つなぎ合わせます。
重い屋根瓦がのってもビクともしない、
立派な梁の完成です!
日本家屋の象徴ともいえる屋根の瓦張り作業です。
濱口邸で使われる瓦は、およそ2100枚!
その総重量は、なんと5トンにもおよびます!
和風建築には欠かせないということで、藤本自ら、
ベンガラを塗っていきます。
ベンガラとは、天然の赤い顔料で、成分は酸化鉄。
防腐・防虫などの作用がある。
今回の目玉工事、縁側の床張り作業です。
足の裏に優しくフィットする木目が、濱口邸に伝統という名の彩りを添えます。
現場では、階段作りの真っ最中。
この階段が家族の絆を取り持つ・・・はずですが。
藤本のアイデアで、二世帯住宅に一つしかないキッチンが徐々にカタチになってきました。
外壁の漆喰塗りの作業です。
壁に付いている三角形は、雨水が壁の表面を伝うことなく地面に落ちるよう考えられた、水切り瓦と呼ばれる壁。
濱口邸の窓のほとんどは木製の建具を使用。
もちろん、この建具にもベンガラを塗ります。
13メートルの長い縁側に、あずき色のベンガラを施された、 美しい木製建具がはめ込まれました。
 
上がり口には、竹を採用。
天然素材の持つ温かな風合いが、
家全体の雰囲気にマッチしています。
和室は、二世帯で暮らす濱口家の憩いの場。
冬は家族4人で堀りごたつを囲みます。
こちらも濱口家唯一のキッチン。
明るさに加え、使い勝手も良さそうです。
光りを浴びる縁側からは、ベンガラによる額縁効果で、
四季の移ろいを楽しむことができます。
猛智さんが、お父さんのために作った喫煙スペース。
庭を眺めながらの一服は格別なんでしょうね。
休みの日は、カウンターに二人並んで仲良く、
のんびり読書。
この窓からは、富士山がバッチリ見えます。
闇夜に浮かび上がるその姿は、
まさに芸術品のようです。 
今後、このドリームハウスを舞台に、嫁姑の、時に激しく、
時に温かい物語が紡がれていくことでしょう。
家族四人、これからもお幸せに!
本当におめでとうございます!