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渡部恵子さん

真一さん
 
今回の施主は、渡部恵子さん68歳。今でも病院で看護士を務める、元気一杯のお母さんです。現在のお住まいは、神奈川県横浜市。病気で亡くなったご主人が、36年前に建ててくれた5LDKの一軒家に一人で暮らしています。そんな恵子さんが一念発起、快適な老後を送るべく、建て替えを決意したのです。この決意には、あるねらいが・・・。長男の真一さんは、実家を飛び出して以来、舞台やライブなど自分のやりたいことにまい進する毎日。そんな息子を引き戻すための家作りでもあるのです。住宅密集地であるこの土地の南側は高台、東側、西側はアパートなど、周囲を高い建物に囲まれ、日当たりの悪さが気になります。果たして、この渡部親子の同居計画、上手くまとまるのでしょうか!
明るく暖かい家
車3台分の駐車場
ステンレス以外のキッチン
正面・リビングの木材はこだわりたい
3400
敷地面積 160㎡(48坪)
建ぺい率 60%
容積率 180%
 
 そんな親子同居の夢をカタチにするのが、建築家・鈴木信弘。鈴木はこれまでに、老人用の介護施設や高齢者のバリアフリー住宅を数多く設計。家族の同居をテーマにした快適な住宅を実現してきました。バリアフリーのスペシャリストは、恵子さんの注文を最大限受け入れ、老後も快適に暮らせるプランを提案!
 生活時間の異なる恵子さんと真一さんのため、玄関に2つの入り口を設けました。1階部分には、娘さんたちが遊びにこられるよう客間を用意。物置としても利用可能な土間は、真一さん一人のためのものです。2階は恵子さんの居住空間で、28畳の大きなリビングが広がります。赤い木材、アフリカンパドックを外壁とフローリングに使用。キッチンは、恵子さん希望の木製オーダーメイドキッチンです。リビングの南側には、ベランダ。一方、北側には恵子さんの寝室が設けられます。
 
   
 
ついに工事がスタート!
まずは、2週間かけてしっかりとした基礎が作られます。
着々と上棟が進み、渡部邸の骨組みが出来上がっていきます。
1枚ずつ丁寧に張られた屋根板に、職人さんが突然、穴を開け始めます。
これは一体どういうことなのでしょうか?
日当たりの期待できない渡部邸には、トップライトを採用することで、程よい明るさと暖かさを室内に取り込むことができるのです。
現場は順調そのもの。あっという間に、天井と内壁に断熱材がはいりました。
恵子さんが惚れ込んだアフリカンパドックの切断作業です。
これは大変貴重な木材で、丸太のまま輸入されてくるため、割ってみないと希望通りの木材量が確保できるか分からないのです。
アフリカンパドック:西アフリカ原産で心材は鮮やかな赤色。
主に楽器の木琴などに使われる木材。
現場にアフリカンパドックが搬入され、フローリングが鮮や
かな赤に染まっていきます。
外壁もアフリカンパドックを使用。
見るものの目を奪う赤色が、渡部邸の新しい顔となります。
階段にもこだわりが。
高さ13センチ奥行き40センチのスロープ状になっており、高齢の恵子さんのために上がり下りが負担にならないようにという鈴木の心遣いです。
恵子さん希望のステンレス以外の使い勝手のよいキッチンとは、間伐材を使用したオーダーメードキッチンです。
間伐材:木が成長していく上で、通常切り捨てられてしまう木材。
こちらはタイル張りの作業。
熱しやすく冷めにくい石の性質を利用し、暖かい居住空間を実現させようというのです。
 
白いモルタルの土間は、真一さんのプライベートルーム。
ここで、趣味のバイクいじりをするのが、毎日の楽しみなのだとか・・・
2階は恵子さんの居住空間。
28畳の大きなリビングが広がり、前の家で使われていた家具とアフリカンパドックの赤がマッチしています。
リビングの南側には、太陽の光りをそのまま味わえるベランダ。ここは、真一さんが一生懸命、塗装をしました。
一方、リビングの北側には、恵子さんの寝室が設けられました。ここでも、アフリカンパドックが使用されています。
36年分の思い出に別れを告げ、見事、明るく暖かな家に生まれ変わった渡部邸。息子と暮らしたいという母の願いも叶い、こだわりのアフリカンパドックを使用した家作りは無事終わりました。
これから親子2人、このドリームハウスにどんな思い出を刻んでいくのでしょうか。
恵子さん、真一さん、本当におめでとうございます。