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第十八回「タムロン 小野 守男社長(12月17日放送)」 (2010.12.24)
▼2010年12月17日放送の「タムロン 小野 守男社長 "早さ重視"の開発戦略」の内容はこちら
今回は一眼レフカメラ用交換レンズをはじめ、ビデオカメラやデジカメ、そして監視カメラなどのレンズを製造及び販売するタムロンの小野守男社長(62歳)です。
小野社長は高校卒業後、ある自動車部品メーカーに入社しました。しかし、「この会社の将来のビジョンが見えない」とすぐに退社を決意します。ハローワークに出向き紹介されたのがタムロンで、「何を作っている会社か分らずに入社した」そうです。
入社後は熱心に組合活動に励み、経営陣と"誠心誠意"で戦っていたら、会社側から「このまま小野を組合に邁進させていては危険だ」と判断され、経営サイドにスカウトされたそうです。
ということで早々と部長に就任、さらに驚くべきは入社4年目で取締役になりました。そして2002年、社長に就任しました。外見はシンデレラではありませんが、まさにシンデレラストーリーですね。
そんな小野社長は、とにかく歯切れがいい。すべきこと、進むべき方向など、すべてが明確です。
「我々は、他社との比較ではなく究極を求めている」と、商品もラインナップを増やすのではなく、商品を絞込み最先端技術で勝負をかけます。「カメラメーカーもレンズを作る。レンズの専業メーカーは、カメラメーカーに負けないレンズを作らないといけない」と述べ、小野社長は常に「業界初」にチャレンジしています。
先日発表された交換レンズの2010年モデルも、小野社長は「よりコンパクト、より高性能」という命題を課しました。開発担当者は、「社長の要求を満たす常識を超えてのチャレンジ」を成功させるため、必死の研究を重ね「よりコンパクトに、2段階の性能アップ」に成功しました。
社長の「このレンズは素晴らしい、もちろん自腹で買いますよ」の一言、社長も納得の製品が出来上がりました。
活気あるタムロンですが、2009年1-6月期はリーマンショックの影響から、コンパクトデジタルカメラを扱う顧客が低価格の中国製レンズに流れ、「死ぬかと思った」ほど大変だったそうです。
現在は、顧客も高画質に回帰し、デジタル一眼レフカメラの人気でV字回復しました。今後もセキュリティー分野や車載関連で成長が見込めるほか、新規事業の遠赤外線カメラやLED(発光ダイオード)照明関連でも研究の成果が花開き、結実する予感があります。
「とかげのシッポ切りはしない、とかげの頭切りをします」と明言する小野社長。苦しい時期も社員の給与はカットせず、上層部の給与を抑えて乗り切りました。業績が伸びないのは、経営陣の責任。現場は研究、製造、販売に全力を尽くしてもらい、部署を超えて支えあう組織作りを掲げています。
社員の結束力を高めるうえで注目すべきは、タムロンでは「できない」は禁句としていることです。厳密には、単なる「できない」を禁止しています。難題にぶちあたっても、できない理由を、「今できない」「人手が足りずできない」「予算が足りずできない」「今の技術ではできない」と明確にさせます。
そうすれば、できないものも「できる」に変わるそうです。この考え方、私も取り入れよう!
12月24日の放送はアイディア勝負でヒット商品を数多く生み出すコクヨの黒田章裕社長です。
このコラムは日経ビジネスweb版と連動しており
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