日経スペシャル「ガイアの夜明け」 5月25日放送 第418回 シリーズ「新興国を攻めろ!」第2弾 攻防!巨大万博 ~13億人を驚かせる日本の技~
万博史上最多の246の国や国際機関が参加する上海万博が、ついに幕を開けた。中国にとって万博開催は、経済成長を成し遂げた“証”そのもの。番組は、この史上最大規模の万博に挑む日本企業を追った。大阪の老舗テントメーカーが狙うのは、複雑なデザインのパビリオン建設。見事受注を果たすが、開幕目前に緊急事態が発生。カメラは技術者たちの240日の闘いを捉える。一方、サービス砂漠の中国で、細やかな“おもてなし”のプロ育成に当たるコンベンション運営会社。押し寄せる大群衆に、接客のプロがとった行動とは…。上海万博を機に“ハード”と“ソフト”の両面から進出を目指す、日本企業の新戦略を描く。
大阪・枚方市。重厚音に紛れて、ミシンの音が聞こえてくる先にあるのが、創業63年のテントメーカー「太陽工業」だ。1970年に開催された大阪万博ではアメリカ館を手がけ、以来40年、東京ドームをはじめ世界中の巨大建造物で、その“テント技術の高さ”は実証済み。今では海外16カ所に営業拠点を置き、世界シェア7割を誇る。今年は、南アフリカで開催される「ワールドカップ」の会場のテントも製作中だ。 その太陽工業が今、重要拠点と考えている一つが上海だ。中国随一の経済都市・上海では、中国で最も多くのイベントや展覧会が開かれる。その大きな足がかりとなると考えているのが、上海万博だ。 全長1キロにも及ぶ巨大メインゲートをはじめ、イタリア館、日本館、ドイツ館など、太陽工業は16件もの施設の受注に成功した太陽工業。中でも“最難題”のパビリオンが「ベルギー館」のテント建築だ。ヨーロッパ各国の文化が交差するベルギーを表現した奇想天外なデザインで、通常のテント素材では作ることが出来ない。伸縮性のある素材を使い一枚一枚ミシンで縫い合わせていく。だが、思うように作業が進まない。さらに、開幕を目前にして大トラブルが発生してしまう…。
北海道・洞爺湖畔で2008年に行われたG8(主要国首脳会議)。この運営を執り行ったのが、コンベンション運営会社「コングレ」だ。コングレが持つ国際会議の運営ノウハウは、接客をするアテンダント研修から、通訳、外交上のしきたりに関するアドバイスまで実に多岐にわたる。 しかし国内での評価は高いものの、海外での本格的な展開はこれから。成長著しい中国市場進出を目論み、6年前に作った海外拠点が上海だ。世界一の高さを誇る上海の展望台に、アテンダントを育成、派遣している。 そのコングレが、上海万博ではイタリア館、サウジアラビア館、大阪館など5つのパビリオンでの業務を受注した。中国全土のみならず世界中から集まる人々をどのようにおもてなしするか――コングレの挑戦が始まった。日本人が得意とする、繊細できめ細やかなサービスとは真逆の中国サービス事情。立ちはだかるアテンダントの意識改革…。 果たして無事に開幕を迎え、万博のパビリオン運営を成功させられるのか。サービスで世界進出を狙うコングレの接客術と展望に迫る。