日経スペシャル「ガイアの夜明け」 7月6日放送 第424回 シリーズ「ニッポンの家族の行方」(1)子育てをしよう!~少子化の壁を打ち破れ~
6月から支給が始まった「子ども手当」。民主党政権肝入りの目玉政策だが、子育てを取り巻く現状は厳しい。待機児童問題はさらに深刻化、少子化の流れも止まらないなど、“子育てしにくい国ニッポン”からの脱皮は容易ではない。子育てをしやすい環境を阻んでいるものは何なのか?様々な規制や職場の旧態依然とした意識…。そうした壁に立ち向かおうと、行動を起こし始めている人々がいる。それは保育行政の規制緩和を求める民間企業や、今まで育児に積極的ではなかった、企業戦士の団塊世代たちだ。彼らは、日本各地でどのような活動を展開しているのか?子供を育てしやすい社会を作れるかどうかは、将来の国力にも直結する。6月の子ども手当支給開始、そして7月の参院選のタイミングに合わせて、ニッポンの子育ての明日を探る。
保育園は地方自治体や社会福祉法人が運営するものがほとんどだったが、株式会社として足りない保育園を整備しようという会社がある。それが「JPホールディングス」。都市部を中心に保育所を80カ所以上運営している。今後は地方の大都市にも“株式会社”保育園を広げる予定だ。365日保育や最大夜10時までの延長保育や充実したプログラムなど、これまでの保育園ではやってこなかった、株式会社ならではのサービスで利用者の満足度を高めている。 「保育園業界は利用者目線に立ったサービスを行ってこなかった。株式会社なら利用者の側にたったきめ細かいサービスの提供や、効率良い運営ができる」と話すのは山口洋社長。大手証券会社のトップセールスマンだったが、人のために役立ちたいと起業。保育事業の社会的ニーズを強く感じ、独力で保育事業を立ち上げた。そしてわずか10年で業界ナンバーワンに成長したのだ。今後も待機児童が多い地域へ保育園を広げ、3年間で倍増させる方針だ。しかし、そこに立ちはだかるのが既存勢力や行政。日本の各地で株式会社の新規参入を拒む勢力との戦いが待っていた。民間の力で子育てママを救え!山口社長の終わりなき戦いが始まった。
いま、女性の間で結婚したい男の条件。それは、高収入でもなく学歴でもなく、育児に積極的な男性(メンズ)=イクメンだという。女性の社会進出が進むにつれ、育児は女性が担当するものから、夫婦で助け合うものへと社会が変化している。街では男性を対象にしたイクメン講座なるものも登場。のぞいてみると仕事帰りの企業戦士がイクメンの心得を学んでいた。しかし時代が変わってきたとはいえ、育休を取る男性はいまだに1%台。だが、育休は取らないまでも、仕事のやり方や心がけで日常の育児に参加することはできる。それを実践するスーパーサラリーマンがいる。大手通信会社に勤める堀川佐渡さん。共働きの妻とともに8歳と2歳の息子を育てている。仕事もバリバリこなしながら、必ず定時に帰宅して育児もこなす。「仕事も育児も全力で力を抜かない。イクメンがごくごく普通になるよう会社の風土までも変えていきたい」。両立の秘訣はどこにあるのか。あなたも明日から実践できるかもしれないスーパー仕事術&育児術に密着。
新潟県上越市。市内全ての園に50、60代の男性が必ず一人配属されている。上越市独自の「保育園士制度」で、主に定年退職した60~64才の団塊世代の男性を採用している。給与は約月14万円。各保育園で「おじいちゃん先生」として園児に愛されている。その役割は力仕事から簡単な修繕作業に加え、積極的に子供たちと触れ合って遊んであげることまで。女性中心の保育現場で今まで一番縁遠かった世代の男性が保育に携わることで、世代間交流をも図ろうというのだ。そのうちの一人、瀧沢義憲さん(63)。40年間公務員として働き続け、3年前から保育園士に応募した。気さくな人柄とサラリーマン時代に培った器用な手先で今や保育園には欠かせない存在になっている。 瀧沢さんの目標は「昔近所にいた頑固オヤジになりたい」ということ。しかし、この時代なかなか面と向かって叱ったりすることは難しい。悩む滝沢さん・・・。「おじいちゃん世代」として子供たちの心に何か残してあげたい」。おじいちゃん先生の子供たちへの贈り物とは?