04月24日放送 第513回

10周年シリーズ企画"ニッポンの生きる道"第2弾 どこで"ものづくり"をしていくのか

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放送概要
ニッポンの製造業が喘いでいる。一服したものの、まだまだ続く円高や、震災、さらには高い人件費など、六重苦ともいわれる逆風が吹き、日本で"ものづくり"の現場を維持することが困難になっている。この10年でさらに進んだ空洞化が一層加速していくのか・・・。そんな中、日本の"ものづくり"の灯を消すなと立ち上がった人々がいる。日本に残って戦う企業、敢えて外に出ることで生き残りを図る企業。次の10年を見据えて選択した、それぞれの"道"を取材する。
中国にできないことをやって生き残れ!~NECパーソナルコンピュータ~
かつてPC9801シリーズなど大ヒットを飛ばしたNECのパソコン。しかし、NEC本体が深刻な業績低迷に見舞われる中、パソコン事業は切り離され、去年7月、中国のレノボグループと合弁。NECパーソナルコンピュータとして再出発を切った。統合前から生産現場のほとんどを中国に移管し、国内で残るのは主に法人向けPCを製造する山形の米沢工場のみ。レノボとの統合で、この米沢工場も閉鎖されるのではという懸念もあったというが、一転、現在は活況が続いている。実は法人向けPCは、オーダーメード注文なので、組み合わせが数限りなくあるという。1台限りの注文も決して珍しくない。しかし注文から最短3日の納品を売りにする。それを可能にしているのが、常にカイゼンを重ねる日本のものづくり現場の底力。コンマ何秒の世界で効率化を磨き上げ、多品種の同時生産を可能にしている。これは大量生産の中国工場では実現不可能。カイゼンの現場リーダー、若月新一さんは「我々の人件費が中国の6倍ならば、効率を6倍あげれば同じ土俵で戦える。中国にできないことをしないと生き残れない」と悲壮な覚悟を述べる。北に唯一残ったパソコン工場、その生き残りの苦闘を取材する。
国内100万台生産を守れ!九州独立宣言~日産自動車~
主力車種「マーチ」をタイでの生産に切り替えるなど、グローバルでの生産態勢を加速する日産自動車。すでに海外生産比率は7割を超えている。その一方で、日本のものづくり現場を守るため、"国内100万台生産体制"の死守を至上命題として掲げている。志賀COOは「日本の革新的なものづくりをこれからも続けるには、100万台の生産規模はどうしても必要。これからのグローバルな発展から見ても現場を残すことが重要だ」と語る。
その取り組みとして、去年秋、主力工場の一つである九州工場を「日産自動車九州」として独立させる戦略に乗り出した。本土に比べ賃金水準が低く抑えられることに加え、部品調達先も九州やアジアから新たに見つけることで、コスト競争力を向上させようという狙いだ。独立を迫られた九州の現場は今どうなっているのか。生き残りへの苦闘を独占取材する。
部品メーカーよ 群れを成して大陸へ渡れ~元トヨタマン・東和男氏~
海外移転が進む自動車業界。下請けで部品を作るメーカーは厳しい状況に追い込まれている。国内では仕事が減り、海外に進出しようとも一社単独ではなかなか決断できない。そこに、中国に"ニッポン中小企業村"を作り、まとまって乗り込もうと呼びかける男が現れた。トヨタ自動車で中国事業を担当してきた東和男さん(64歳)だ。去年7月に退社し、退職金をつぎ込んでこのプロジェクトに乗り出した。上海の近く、丹陽市に東京ドーム5個分の工業団地を造り、最大で400社の日本の中小企業を誘致する計画だ。さらに販路や人材採用なども東さんが手掛け、単体では海外進出に二の足を踏む中小企業の背中を押す。「小アジが群れになってクジラのように大きく動いていかなければ中国の部品メーカーに勝てない」と狙いを語る東さん。敢えて外に出ることで、日本の部品メーカーを守ろうという戦略だ。
藁をもすがる思いで参加する中小企業が出始めた。愛知県内で塗装を手掛ける中小企業は、「国内だけにこだわっていては座して死を待つのみ。国内と海外を足してトータルでプラスになれば」と参加を決めた。
しかし、参加する企業は東さんが期待するほどは伸びていかない。さらに、中国でのビジネスは決して予定通りは進んでいかない。次から次へと降りかかる難題で延び延びになるニッポン村の建設。元トヨタマンと決死の覚悟で乗り込んだ中小企業の二人三脚の挑戦、その理想と現実を追う。

今週の一曲

あの場面でかかっていたあの曲はなに?
ガイアの夜明け音楽効果担当が今週のピックアップ曲を紹介します。

アルバムタイトル
宇宙兄弟 オリジナル・サウンドトラック

アーティスト
服部隆之

曲名
大きな飛躍

本編1分30秒。
名古屋市にある、中小の部品メーカー光金属工業所。
この会社の、創業から現在までを紹介するシーンで使用している曲は「大きな飛躍」。作曲・編曲家である服部隆之の楽曲で、2012年5月5日公開の映画「宇宙兄弟」のオリジナル・サウンドトラックに収録されている。