05月07日放送 第565回

治せなかった"がん"に挑む!

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放送概要
日本人の死亡原因第1位「がん」。医療技術の進歩で早期発見できれば、治療して完治も夢ではなくなってきた。しかし、がんが進行した場合や再発した場合は別だ。手術や抗がん剤、放射線治療などを組み合わせて治療を行うが、治すのは難しい。これまで"治せなかったがん"に最新の技術と治療法で立ち向かう人々がいる。誰もが気になるがん治療、その最前線を取材する。
治せる「がん」と難しい「がん」
日本人の死亡原因第1位のがん。しかし、全国がんセンター協議会のデータによると、胃がんや大腸がんは、最も早期の段階(Ⅰ期)で治療すれば、5年後の生存率は97%以上。死亡者数が最も多い肺がんであっても早期(Ⅰ期)で治療すれば、5年後の生存率は80%と、がんはいまや決して治らない病気ではない。働き盛りの人にがんが見つかり、その後治療を経て、社会復帰するという例は増え続けている。だが、進行しているがんや再発した場合は別だ。手術や抗がん剤、放射線治療などを組み合わせるなど様々な方法があるが、やはり治療の難易度は高く、生存率も低いままなのだ。
がん細胞だけを叩く!最新治療を一人でも多くの人に・・・
進行がんの新しい治療法として「中性子線」と呼ばれる放射線を使った治療がある。京都大学原子炉実験所の小野公二教授が研究するBNCT(ホウ素中性子補足療法)という治療法だ。これまでの放射線治療では、がん細胞の周りにある正常な細胞も攻撃してしまうという欠点があったが、この治療は、がん細胞だけに集まる薬剤(ホウ素化合物)を体に投与し、そこに原子炉で作った「中性子線」を照射する。すると、がんに集まった薬剤が核反応を起こしてがん細胞だけを死滅させることができるのだ。1回の照射で済むケースが多く、治療時間も1時間程度と短い。このBNCTに望みを託す女性患者がいた。10年以上前に手術した悪性の脳腫瘍が去年再発。腫瘍が脳を圧迫し、日常生活ができなくなってしまった。再治療をあきらめていた患者だったが、藁をもすがる思いでこの治療を受けることにした。照射から2か月後に待っていた結果は・・・。
一方、長年BNCTを研究してきた小野教授。実は今年3月いっぱいで教授としての定年を迎えた。小野さんは20年以上の研究の集大成として、この療法を広めたいと、実用化に向けて動き始めていた。これまで「中性子線」は、巨大な原子炉でしか作り出せなかった。そこで、住友重機と共同で「加速器」と呼ばれる小型の装置を開発。これで原子炉がなくても中性子線を生み出せるようになった。「加速器」が普及すれば、全国の病院で多くの患者の命を救うことができるようになる。小野さんの第二の挑戦を追う。
あのミサイル技術が"がん"を狙い撃ち!
進行がんの治療には、軍事技術を生かした最新の治療機器も登場している。「サイバーナイフ」と呼ばれる機器だ。その最新型は、巡航ミサイルの誘導システムにも使われているという技術を応用し、がんに向かって放射線をピンポイントで当てることができるというのだ。これまで肺や肝臓などにできたがんは、臓器そのものが呼吸によって大きく動いてしまうため、放射線がピンポイントで当たらず、周辺の臓器を傷つけてしまう危険があった。しかし最新のサイバーナイフは、呼吸によって動いてしまう肺や肝臓などのがん細胞の位置を瞬時に捕捉し、狙い撃ちできるようになったという。その実力を改めて検証する。
日本生まれのウイルスが世界のがん患者を救う...
特殊なウイルスを使ってがんを治療しようという「ウイルス療法」も登場している。世界中で様々なウイルスを使った研究が進む中、日本の化学メーカー「タカラバイオ」は、日本で発見された「HF10」というウイルスを使った抗がん剤の実用化に挑んでいる。「HF10」とは、唇などにできるヘルペスを起こすウイルスの一種で、がん細胞に感染し、死滅させることができるという。このニッポン生まれのウイルスで世界中の患者を救おうと、2018年度の実用化を目指してアメリカでの治験が始まった。日本発の「ウイルス療法」を世界に広げようと立ち上がった日本企業の挑戦を追った。

今週の一曲

あの場面でかかっていたあの曲はなに?
ガイアの夜明け音楽効果担当が今週のピックアップ曲を紹介します。

アルバムタイトル
ハッピーフライト

アーティスト
ミッキー吉野

曲名
A Tension, Please!

本編00分51秒。
長年の夢を叶えバリバリ働く高垣さん。過去にガンにかかったが完治した人物だ。2人に1人はガンにかかると言われる現代日本、ガンは治る時代になるのだろうか。
このシーンで使用している曲は「A Tension, Please!」。ゴダイゴのリーダーでキーボードプレーヤーのミッキー吉野が手掛けたサウンドトラック「ハッピーフライト」に収録されています。