01月24日放送 第750回

シリーズ「地方からの挑戦」③ "知らない町"で再出発

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放送概要
「"知らない町"で"新たな人生"を」。移住を促し、地域の活性化を目指す自治体主導の様々な政策。その全てがうまくいくわけではない。島根県浜田市が、2015年から始めた「ひとり親世帯を対象にした移住促進」は、全国的な広がりを見せているが、途中リタイアする人も出ており課題も多い。一方で、岩手県遠野市では、都会で活躍する人材を採用し、遠野で起業してもらうという試みを始めた。各地で進められる地方活性化の明暗を追う。
"かっぱ"だけじゃない!地元の魅力を再発見
岩手県遠野市。住民の3人に1人が高齢者で、主な産業である農業も後継者不足が深刻となっている。駅前の商店街も空き店舗が目立ち、観光スポット「かっぱ淵」もオフシーズンは閑古鳥が鳴いている。こうした状況に、飛内副市長は「市町村も生き残りの時代だ」と危機感を募らせる。2016年7月、遠野市役所で、ある最終面接が行われていた。みな、大手企業に勤めるなど、都会で活躍する人材ばかり。じつは遠野市で、地域の活性化を担う人材を募集していたのだ。市に移住し、地域の資源をいかして起業してもらうというもので、採用されれば、最長3年間、毎月手取り14万円を保証するという。地域の活性化と移住を一挙両得ねらう考えだ。仕掛けたのが、副市長の飛内さんだった。すると、全国400人以上から問い合わせが殺到。採用されたのは10名。彼らは、カフェ経営、ビール醸造など、市が指定した事業に取り組んでいくことに。地元では、「どうせ続かない」と懐疑的な声も聞かれる中、果たして、この取り組みを軌道に乗せることはできるのか?
全国初の"シングルマザー移住支援"その1年後を追う
人口減と高齢化が進む島根県浜田市は、去年、「都市部で暮らすひとり親」に移住してもらい、「人材不足に悩む高齢者介護施設で働いてもらう」という取り組みを全国に先駆けて始めた。人口増と介護の働き手不足解消の一挙両得を狙おうという試みだ。給与や一時金など1年間で最大400万円が支援されるという手厚さもあって、1期生として4組(母4人、子5人)のひとり親家族が移住した。2015年12月に放送した「ガイアの夜明け」では、2組の家庭を取材した。大阪でいくつもの仕事を掛け持ちしながら、中学2年生(当時)の息子を育ててきた谷和香苗さん。職場の有料老人ホームでは、慣れない仕事に戸惑いがあったものの、持ち前の明るさで介護職を身につけていった。また、名古屋で2才(当時)の娘を育てていた立松凛さんは、待機児童の問題で娘を保育所に預けられず、フルタイムの仕事に就けないという状況から抜け出すためにやってきた。あのシングルマザーたちは今、どんな暮らしをしているのか?浜田市の取り組みは「浜田モデル」として、現在、10以上の自治体に広がっている。一方で、これまで移住したうちの数人が介護施設を退職。また、多額の税金を使うこの取り組みに対して、住民からは「もともと地元で頑張っているシングルマザーはどうなるのか」などの疑問の声もあがっている。果たして、現状を打開することはできるのか?全国に広がるシングルマザー移住支援政策の光と影を見つめる。

今週の一曲

あの場面でかかっていたあの曲はなに?
ガイアの夜明け音楽効果担当が今週のピックアップ曲を紹介します。

アーティスト
配島邦明

曲名
遊びをせんとや

アルバム
NHK 土曜ドラマ TAROの塔

本編0分50秒。
岩手県遠野市にあるかっぱ淵。夏は観光客が訪れるもののシーズンを過ぎると閑散としている。

このシーンで使用している曲は「遊びをせんとや」。作曲家、配島邦明氏によるアルバム「NHK 土曜ドラマ TAROの塔」に収録されている。