02月07日放送 第752回

消えゆく"伝統工芸"の逆襲!

放送を見逃した方はこちらから
放送概要
年商100倍を実現した京都の職人。"伝統工芸を世界で売る"方法とは?日本の歴史と文化が息づく、伝統工芸の世界。しかし、後継者が少なく、市場も年々縮小している。そんな中、新たな市場への売りこみに成功し、年商を100倍にした伝統工芸がある。今では、その成功ノウハウをいかした事業を展開。京都の伝統技術の担い手たちとともに、海外に売り出す商品の開発を進めている。"伝統工芸品の素晴らしさ"を、国を越え、世代を超え伝える、新たな取り組みを追う。
京都の職人 年商100倍のノウハウを伝授!
創業150年、京都にある和傘店「日吉屋」。5代目の西堀耕太郎さんは、年商が160万円にまで落ち込み廃業寸前だったこの店を、見事復活させた。和傘の仕組みを応用した照明機器をデザイナーと開発、海外市場でヒットさせたのだ。現在、売り上げはグループ5社で2億円にのぼる。そのヒット商品は、西堀の苦い経験から生まれたものだった。最初の製品化は2006年。国内で好評を博し、海外の見本市でも「美しい」と絶賛された。しかし、売り上げにはつながらなかった。理由は「欧米のインテリアに合わない」「実用的でない」など。しかし、西堀は諦めなかった。バイヤーたちから欧米のニーズを徹底的に聞き取りし、商品のサイズを変える、スチール製の商品を作るなど、試行錯誤を重ねたのだ。努力の甲斐があり、ようやく海外から注文が入るようになったのは2010年ごろ。今では世界15か国のホテルやレストランで使われている。
京都の職人とフランス人デザイナー・バイヤーがコラボ 世界に売る!
その後、西堀が始めたのは、その時の経験から得たノウハウを、かつての自分と同じように悩んでいる人たちに伝授すること。そして、京都市、フランスのパリ市と組み、ある事業をスタートさせた。それは、「日本の職人+フランス人デザイナー+フランス人バイヤー」による商品開発だ。昨年5月、京友禅や、仏壇・仏具の製造販売、清水焼の窯元など、参加する10社が決まった。いずれも京都が誇る伝統産業だが、市場が落ち込んでいる。みな、「同業者は次々に廃業していく。何とか職人たちの仕事につなげたい」と必死だ。フランスのデザイナー、バイヤーとの話し合いで、清水焼の丈夫窯では「花瓶」を、仏壇・仏具の小堀では、漆と金箔を使った「壁の装飾タイル」の製品化が決まった。目指すは、1月にパリで開かれる国際見本市への出展。しかし、デザイナーとバイヤーの注文は厳しい。「欧米で売れるもの」を追求した結果、従来のやり方を否定してくることもある。時にぶつかり、時に力を合わせながら、国を越えた共同作業は進む。果たして、世界に通用する新たな伝統工芸品は生まれるのか?
清水焼の職人 かつてない配色に挑戦!しかし...
清水焼の「花瓶」は、丈夫窯では使ったことのない色合いに挑戦することになった。そのために、160パターンもの色サンプルを作成、パリ側と協議を重ねていく。しかし、清水焼の売りであるグラデーションがうまくいかないなど、様々な問題が立ちはだかる。果たして、無事、完成させることはできるのか?
仏具の職人 従来のやり方を否定される...
一方、「壁の装飾タイル」を製作する仏壇・仏具の「小堀」。20以上もの工程を経て丁寧に仕上げる、自慢の漆塗りを、パリのデザイナーに否定される。完成度が高すぎて「プラスチックなどの工業製品に見える」というのが理由だ。「塗りを薄くして木の素材感を出して欲しい」という要望に、職人たちは戸惑いを隠せない。そんな中、西堀は現場に駆けつけ、両者の間を取り持つ。果たして、価値観の違いを乗り越え、作品を完成させることはできるのか?

今週の一曲

あの場面でかかっていたあの曲はなに?
ガイアの夜明け音楽効果担当が今週のピックアップ曲を紹介します。

アーティスト
ガイア・クアトロ

曲名
GAIA

アルバム
Udin

本編2分26秒。
去年5月、京都で日仏共同の商品プロジェクトが組まれた。多くの応募から選び抜かれたフランス人の精鋭10組が京都伝統の職人とタッグを組む。

このシーンで使用している曲は「GAIA」
日本のバイオリニスト金子飛鳥が所属するユニット、ガイア・クアトロによるアルバム「Udin」に収録されている。