02月14日放送 第753回

暮らしに潜む"危機"を救う!~老朽インフラと闘う技術~

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放送概要
高度成長期から半世紀が経ち、私たちの生活に欠かせないインフラの老朽化問題は待ったなし。そこで立ち上がったのが〝ニンジャ〟と呼ばれる男たち。従来は接近不可能な高架道路や橋などにロープを駆使して近づき、点検や保守を行う〝職人集団〟だ。また下水道も危機を迎えている。全国で約1.3万キロ(地球3分の1周分)が法定耐用年数の50年を経過。道路陥没は年間3000件以上発生している。そこで道路を掘り返さずに、古くなった下水道管を再生させる「世界初の技術」が生み出された。私たちの暮らしに潜む危機を救う、驚異の技術を追う。
道路や橋の危険を察知...職人集団〝ニンジャ〟
京都に本社を置く「特殊高所技術」。高い橋梁やダム、風力発電施設といった、高所作業車が入れなかったり、足場が組めないなど、従来は近づくことが難しい場所にロープを駆使して近づき、点検や保守を行う。「ニンジャテック」と呼ばれる彼らの技術は、大掛かりな足場などが必要なく、時間も短くすむため、コストも安いのが特徴だ。しかし、大きな課題を抱えていた。それは「慢性的な人手不足」。2012年の中央道笹子トンネルの崩落事故を受け、国土交通省は全ての橋やトンネルに対して5年に一度の近接点検(構造物に近寄っての点検)を義務化。そのため、各地の高速道路会社はもちろん、全国の自治体から点検の依頼が殺到していたのだ。ただ、技術者の育成には最低約1年かかり、労働力不足の日本においては、問題が深刻だ。そんな中、特殊高所技術にある依頼が来た。舞台はアフリカ・モロッコ。実は、ヨーロッパや中国の力を借りて高速道路を次々に建設。しかし、その保守・点検のノウハウがないため、依頼をしてきたのだ。海外での技術移転は簡単ではないが、ニンジャテックではこの依頼を受ける。そこには重要な、ある狙いがあった...。
ニッポンの地下に忍び寄る危険...立ち向かう世界初の技術!
法定耐用年数50年を超える下水道管が1800キロに及ぶ東京23区は、下水道管の老朽化で"先進地域"。そこで10年前から下水道台帳を作成し、点検・補修を手掛けてきた。中でも注目したのが、マンホールから帯状の硬質プラスチックを入れ、螺旋状に巻きながら下水道管を〝再生〟する「SPR」という工法。どんな形の断面でも穴を掘らずに、下水を流しながら施工できるのが特徴。交通や市民生活への影響が少なく、工期・工事費ともに大幅に削減できる。これで、下水道管を取り換えずにさらに30~50年長持ちさせることができるという、世界初の画期的な技術だ。しかし今、新たな課題に直面している。管によっては強度が非常に弱く、従来の工法では強度が足りないというのだ。この課題に取り組むのが、積水化学の津田順さん。下水管再生のプロだ。しかし、強度を上げるため、プラスチックの強度を上げると、硬すぎてうまく巻けない。強度と柔軟性をどう両立させるのか...「下水道管の再生」に賭ける男たちの挑戦が始まった。

今週の一曲

あの場面でかかっていたあの曲はなに?
ガイアの夜明け音楽効果担当が今週のピックアップ曲を紹介します。

アーティスト
タンジェリン・ドリーム

曲名
Divot

アルバム
Dead Solid Perfect

本編11分35秒。
大阪、大正内港にかかる海面から30メートルもある巨大アーチ橋、千歳橋。作業車も入れないこのような橋の点検は人が実際に橋裏に入って行っている。

このシーンで使用している曲は「Divot」
ドイツのプログレッシブ・ロック・グループ「TANGERINE DREAM」によるサウンドトラック「Dead Solid Perfect」に収録されている。