シリーズ企画「復興への道」

■東北取材(2013年2月)を終えた案内人 江口洋介のコメント

僕も、そして皆さんもそうだと思いますが、忙しく日常を送っていると、この2年間はあっという間でした。
被災地に関する報道がどんどん少なくなり、政権も変わる中、少しでも何かを伝えられたら、と思って今回、取材に来ました。
1年前に来たときは雪が降っていたこともあって、いろんなことが止まっているように見えましたが、今回は少しずつですが動いていっている感じがしました。東京の人たちが思っている以上に、現地の人々は前向き。
もちろん現実は厳しいとは思いますが、ひとりひとりの人たちの力強さを感じられました。
宮城の取材では震災を機に、漁業で新しい取り組みを始めている動きが見えました。
ネットで通販もどんどん広がってくる中で、ダイレクトに消費者の顔が見えることをやりたいという試み。
作る側と買う側がつながっているということは、すごく大切で、貴重なことに思えたし、失ったものがあるからこそ、本当に大事なものとは何かというものを見せてもらえた気がします。
一方で、福島の場合は、原発事故でふるさとにいつ帰れるのか分からない状況の人たちが、昔よく通った馴染みの店で、月に1回か2回ショッピングをする、というのを取材させてもらいました。
馴染み深いお店で、馴染み深い人たちがいて買い物ができるというのは、単なる「消費」ではなくて、変わらないものに会いに行く、というような気がしました。
そして、そういう人たちのことを考えながら、何かやっていこうという企業の人の強さも感じました。
地に足をつけて生きようとしている人たちの、生きる大変さも感じるし、それでも希望とかある種の楽しみがなくちゃ、やはり人は前に行けない・・・
そういった、来てみないと分からないことがたくさんありました。
僕も「ガイアの夜明け」でこのような取材に携われてすごくありがたいと思います。