• 子どもたちの周りに、SOSを受け取れる大人がたくさんいてほしい

11/28 #111「居場所を失った子どもたちのために」
吉川由里さん

TOKYOガルリ。私のギャラリーへようこそ。
今回は、弁護士の仕事の傍ら、虐待などで傷ついたり、居場所を失った子どもたちをケアする『カリヨン子どもセンター』で活動している吉川由里さんがいらっしゃいました。カリヨン子どもセンターでは子どものためのシェルターや自立援助ホームを作って、行き場所のない子どもたちの支援をしています。

子どもたちの行き場所がないというのはどういうことでしょうか。
吉川さんは「例えば虐待を受けて安全に暮らせなくなった子どもや、非行を犯してしまい少年院に行き、そのあと家に帰れなくなった子どもなどが現実にいるんです」と説明してくださいました。
シェルターには、自分たちで逃げてくる子どももいれば、学校の先生など周りの大人たちが相談にくるケースもあるんだそうです。

吉川さんが活動を始められたきっかけについて伺いました。
弁護士を始められて7年目になる吉川さんですが、1年目のときに『もがれた翼』というお芝居を見たそうです。『もがれた翼』は毎年『子どもの人権』をテーマに、弁護士たちが考えた内容を、自分たちが出演して上演しているお芝居で、カリヨン子どもセンターはこのお芝居がきっかけになって始まったのだそうです。
吉川さんは「初めて見たときに子どもたちの支援をしている弁護士がいるんだ」と共感し「すごく感動しました」と言います。弁護士2年目にあたる次の年には「もがれた翼」に出演されたのだとか。「本当に素人芝居なんですけれども」と少し照れながらお話してくださいました。
そのお芝居に出演した後、シェルターの子ども担当弁護士に誘われ、カリヨン子どもセンターで活動することになったのだそうです。

子ども担当弁護士をしていて、吉川さんにとって嬉しい瞬間を伺いました。
吉川さんは「苦しい人生を歩んでいる子どもは、大人を信用できないというところがあるんですけれども、子どもってどんどん変わっていくんですね。」と笑顔でお話されます。「ちょっとしたことで子どもが笑ってくれたり。これが楽しかったとか、後ろ向きにしか考えられなかったのが、一歩ずつ前を向いて歩んでいこうとしている姿を見たときは、やっぱり子どもってすごいなって感動しますね。」と言っていました。

現実に今夜帰る場所のない子どもたち、傷ついている子どもたちがいる中で、吉川さんはそのことをたくさんの方に知っていただきたい、と言っていました。
「子どもたちがSOSを出せる大人がいればいるほど、子どもにとって良いのではと思っていまして、本当に隣の子は元気かなとか、挨拶するときに元気がないかなとか、気にかけてほしいなと思います」と、吉川さんは私たちが明日からすぐにできるようなアドバイスをしてくださいました。

吉川さんの今後の夢は何でしょうか。
「活動をしていく中で子ども時代の支援はできつつあると思うのですが、カリヨンを巣立っていった若者の支援をどういう形でできるのかなというのが、これから考えていきたいところだと思っています」と、優しい眼差しで語る吉川さん。
また来年も『もがれた翼』が公演される予定だそうです。吉川さんは「色んな方に見ていただけたら」とおっしゃっていました。ぜひ、たくさんの方に見ていただきたいです。

【子どもの人権110番】03−3503−0110
【児童相談センター よいこに電話相談】03−3366−4152
【児童相談所全国共通ダイヤル】189

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