KIRIN~美の巨人たち~

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岡本太郎「森の掟」

絵、写真、執筆活動、彫刻、さらには建築までも手掛けた人です。「あなたは何者か?」と問われた彼は、こう答えました。「職業は人間だ」。今年生誕100年を迎えた岡本太郎です。今日の一枚は、岡本太郎が描いた油彩画『森の掟』。横2m59cm、縦およそ1m80cmの油彩画です。舞台は、緑色のジャングルのような森。そこに突然現れたのは、真っ赤な原色の怪獣です。大きな口が獲物を捕らえています。驚き、逃げ惑う生き物たち。でも、よく見れば怪獣にはファスナーがついています。ファスナーの中には何が入っているのか…。見る者を激しく惹きつける不思議な作品です。

岡本太郎は、明治末期の1911年に生まれました。父は、著名な漫画家の岡本一平。母は、歌人で小説家の岡本かの子。2人の間に生まれた一人息子でした。転機が訪れたのは18歳の時。両親の欧州旅行に同行した際、一人パリに残り画家の道を志すのです。やがて画廊で偶然ピカソの絵を目にし、その自由な精神に感動した岡本は、抽象画に活路を見出していきます。23歳頃からは、カンディンスキーやモンドリアンらが結成した先鋭的な抽象絵画のグループに参加。精力的に抽象芸術に挑んでいきました。そして、抽象画を超えてやがて独自の作風を生みだしていくのです。

ところが、画家として歩み出した矢先に第二次世界大戦が勃発。11年間暮らしたパリを離れ、日本へと帰って来た岡本は中国へと徴兵されることとなりました。中国で捕虜生活を送った岡本が、東京に引き揚げて来たのは終戦の翌年のこと。しかし、そこで岡本が目にしたものは、相変わらず画壇が権威を振りかざす古臭い日本美術界の姿でした。

ここから、岡本の戦いが始まります。日本の美術界を『石器時代』と呼び、痛烈に批判していくのです。そして、岡本は日本の美術界が見たこともないような作品を次々とぶつけていきました。彼の原色と原色がぶつかり合うような激しい色使いは、発表と同時に日本美術界に強烈な拒否反応を巻き起こします。しかし、批判を受ければ受けるほど、岡本は活気づいていきました。その根底には岡本の『対極主義』と呼ばれる思想があったのです。『対極主義』とは一体何なのか? 今日の一枚を手掛かりに、岡本芸術の本質を紐解きます。

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