KIRIN~美の巨人たち~

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佐藤玄々「天女像まごころ」

東京・日本橋。今から50年ほど前、三越創立50周年の記念事業として、前代未聞の彫刻の除幕式が行われました。作品の名は、『天女(まごころ)像』。鉄骨の基礎を用いた史上最大級の木彫です。高さ11m、総重量6750キロ。樹齢500年の檜で作られたのは、降臨する天女の姿です。流れるように、たゆたうように。鮮やかな衣をまとい、その表情は涼しげで柔らかです。何より圧倒されるのは、ひだや曲線に施された超絶技巧の数々。絢爛たる色彩も圧巻です。木と語らい、木の命を吹き込むことに生涯を捧げた昭和を代表する木彫界の巨人・佐藤玄々の傑作です。

佐藤玄々は明治21年、福島県相馬郡生まれ。家は代々神社仏閣などの装飾を手掛ける宮彫り師で、幼い頃から家業を手伝い、自然と木彫の技術を体得していきました。18歳の春、「われ世界第一の彫刻家たらんと祈りたりき」と決意し上京。時の彫刻界の第一人者・高村光雲の高弟であった山崎朝雲の門下生となり、年季8年の修行に明け暮れました。

玄々の運命が大きく変わるのは、34歳の時。官費留学によりフランスに渡った玄々は、ロダンの後継者ブールデルの作品に感銘し、即座に弟子入りするのです。そして、そこで技術のみならず、何を造るべきかという精神までも叩き込まれました。帰国前、玄々はブールデルにこう言われたと言います。『汝の血を以って、汝が祖国の魂をつくれ』。
帰国した玄々は、爆発的に作品を発表していきました。ほとばしる情熱と信念に燃え、それでもノミの技は冷静に、沈着に。従来の彫刻には見られない、断続の多い彫り跡を残し、ボリュームと近代感覚を秘めた新たな地平を切り開いていくのです。そんな玄々に思わぬ依頼があったのは昭和26年3月のこと。日本橋・三越本店の一階ホールに飾る彫像制作の依頼を受けたのです。制作期間は2年、制作費は400万円。依頼に対し、玄々は樹齢500年を数える檜の大木を用意し大作に挑み始めました。当初計画されていたのは、高さ6mほどの天女の木彫。ところが、玄々の思いはとてもそんなものでは収まらなくなっていくのです。

今回は、俳優のARATAが玄々の足跡を追って、実際に京都へと向かいました。そこで見えて来たのは、玄々の超絶技巧に隠された秘密の数々。なぜ、彫刻はかくも巨大になったのか。なぜ、色彩はかくも美しく輝いているのか。その秘密を解き明かします。
さらに、番組の最後では実際に日本橋・三越本店に飾られている実際の作品を鑑賞。ARATAが見つけたとびきりの場所から、作品の魅力を余すところなくお伝えします。

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