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イタリア北部・ミラノにあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院。今から500年以上も前、この修道院のかつては食堂だった場所に描かれた『最後の晩餐』。
あまりにも有名なこの絵画、そこに描かれているのはイエス・キリストとその弟子の12使徒。イエスが“あなた方のうち、一人は私を裏切るであろう”と予言した瞬間、12使徒たちは激しい動揺と不安に襲われます。その情景がレオナルドの手によってドラマチックに描かれています。
レオナルド・ダ・ヴィンチは、あらゆる物を徹底的に研究し、人体、力学、天文学、機械など様々な分野に精通した万能の天才でした。そしてそれらの研究は全て絵のためでした。完璧な絵を描くため、レオナルドは数学や音楽などのあらゆる知識を投入しました。

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かつて、この絵を描くのにレオナルドが選んだ手法は、テンペラと油絵によるものでした。フレスコ画のように壁に絵の具を塗り込む手法ではなかったため、剥落は早く、描かれた当初から絵はひび割れていたといいます。この500年の間、『最後の晩餐』の修復作業は度々行われてきました。
しかしその修復が却って絵に壊滅的な打撃を与えていたのです。なぜなら修復作業の内容は、元の色とは違う色を塗り重ねたり、人の手をパンに変えてしまったりするものだったからです。
レオナルドが描いた当初の『最後の晩餐』に戻すため、たった一人で大修復作業に取り組んだ女性がいました。1999年、彼女が20年の歳月をかけて行った修復作業が終わった時、そこに現れたのはレオナルドの緻密な色使いでした。レオナルドは、グラスの透明度や皿に反射した服の色など、光の効果まで考えて描いていたのです。

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しかし浮かび上がってきたのはそれだけではありません。見えなかったものが見え始めたことによって、この絵にはまた新たな謎が浮上してきたのです。発見されたのは、イエスのこめかみの辺りに開けられた穴。これは一体何なのでしょう?テーブルの上に並べられたパンは何故一直線なのか?
使徒の手の位置にも何か隠された意味があるのでしょうか?

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レオナルドが全ての知識を総動員して描いた『最後の晩餐』。万能の天才が描いた絵だからこそ、表面的な意味だけでなく、もっと深い意味を探らなければならないのです。
この絵に残された数々の謎とメッセージ、その真実に迫ります!

 
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