放送番組審議会委員(2018年9月~)

【委員長】 木村惠司(三菱地所株式会社 特別顧問)

【委員】 荻野アンナ(慶應義塾大学教授、小説家) 金子成人(脚本家) 北原照久(株式会社トーイズ 代表取締役) 城戸真亜子(洋画家) 坂井利郎(日本テニス協会常務理事) 篠原弘道(日本電信電話株式会社取締役会長) 芹川洋一(日本経済新聞社 論説フェロー) 萬田久子(女優) 矢田次男(弁護士) 〔五十音順〕


第430回放送番組審議会報告 2018年9月7日(金)開催

一般業務報告、編成報告及び特別番組報告、視聴者対応報告(7・8月)

審議の主な内容

『昼めし旅~あなたのご飯見せてください!~』
(2018年8月13日、20日放送)合評

【委員】私も出演経験があるが、その時に行ったレストランがさらに流行り、家で出した料理のレシピを教えてくれという問い合わせもあるなど、テレビの影響力はやはり依然大きいと感じた。行ってみたくなる、作ってみたくなる、食べてみたくなるという「みたくなる」番組になっていると思う。

【委員】家族の温かさというものが非常に伝わって来て良い。色々な価値観、色々な生き方があるということも改めて教えてくれる番組だ。「あなたのご飯見せてください」という番組のキーワードは時にややきつい響きを感じる場合もあるので、テロップで出ているだけで十分ではないかと思う。

【委員】旅と現地のリアルな日常を楽しく見ることができる。番組ディレクターが自ら実家に帰省した際、家族皆が方言で話していたのが非常に新鮮であり、愛情が本当にこもっているように感じられて良かった。旅の中で今いる場所の地図が出て来るなど、見せ方も分かりやすく工夫されている。

【委員】タイトルを見ると既視感があるが、実際には非常に独自性のある番組だった。平均年齢が80歳を越えた漁師たちの仕事ぶり、ゲストの中西学さんの謙虚さ、海女の方の海の幸を取り過ぎない工夫などが印象深かった。テレビカメラを意識してか、料理をやや多く作り過ぎていた感は否めない。

【委員】番組のバラバラ感、無思想性、無政府状態、いい加減さが良い方向に作用している。食事とは「至福の時」であり、番組はその「幸せ」をお裾分けする役割を果たしている。食事や家族という「日常」と「幸せ」をうまく伝えられれば、そこにテレビの可能性が広がっているのではないか。

【委員】この番組には人生のストーリーやその土地ならではの観光や名物料理、視聴者にとっては「今日の昼ご飯は何にしようか」という際のヒントが詰まっており、他の番組とは一線を画している。ただ、お粗末な料理は見せず、是非作ってみたくなる、行ってみたくなるような料理を見せてほしい。

【委員】食べ物の良し悪しよりもゲストの人柄や好奇心によって番組の出来、不出来が決まると思う。海女になった方は島の人々とも非常に濃厚な良い関係を築いているのでこれからも海女として頑張って行けるように感じた。ただ、番組本編に入る前のCMが長過ぎるので何とかならないものか。

【委員】豪勢なグルメ番組も良いが、ホッとさせてくれるのはこういう番組だ。「生きる」ことと「食」との密接な繋がりを感じた。登場する人物の生活ぶりはストイックに生きたり、サプリメントを飲んだりするより、ストレスなく自然に生きる方が大切だということを教えてくれている。

【委員】仕込みなどがないがゆえに面白い時もあれば面白くない時もあるが、そこが良い。宍戸開さんは取材対象者を外側から見ており、その宍戸さんを自分が見るような構図になっていたせいか、内容にあまり深く入り込めなかった。海女さん自身の話ももう少し深掘りができたのでは。

【委員】日本の原風景を楽しめて非常に良い。システムエンジニアから海女に転身した人を見て、地方活性化には自然が豊かな所に行きたいというだけではうまく行くはずもなく、地方で自分の生活をどうするのかを考えることも必要だと感じた。もう少し人を掘り下げてほしかった。

【局】「色々な価値観のある人生」についての認識はすでにスタッフと共有しているつもりだが、本日のご指摘で「幸せとはそういうことだったのか」と改めて思わされた。今後はその「幸せ」や「幸せのお裾分け」というキーワードもさらに意識しながら番組を制作して行きたい。

出席者

【委員】木村委員長、篠原委員、荻野委員、金子委員、北原委員、城戸委員、坂井委員、芹川委員、萬田委員、矢田委員

【局】髙橋会長、小孫社長、近藤常務、井上取締役、長田編成局長、加藤制作局長、福田報道局長、草野スポーツ局長、工藤制作局CP制作チームプロデューサー、大岡番審事務局長

次回合評番組

『テレビ東京開局55周年特別企画
ドラマスペシャル 「Aではない君と」』
2018年9月21日(金)放送

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