放送番組審議会委員(2017年7月~)

【委員長】 後藤卓也(日本マーケティング協会会長)

【副委員長】 木村惠司(三菱地所株式会社 特別顧問)

【委員】 荻野アンナ(慶應義塾大学教授、小説家) 金子成人(脚本家) 北原照久(株式会社トーイズ 代表取締役) 城戸真亜子(洋画家) 坂井利郎(日本テニス協会常務理事、早稲田大学非常勤講師) 芹川洋一(日本経済新聞社 論説主幹) 萬田久子(女優) 矢田次男(弁護士) 〔五十音順〕


第420回 放送番組審議会報告 2017年9月8日(金)開催

一般業務報告、編成報告及び特別番組報告、視聴者対応報告(7・8月)

審議の主な内容

『金曜8時のドラマ 警視庁ゼロ係
~生活安全課なんでも相談室~
SECOND SEASON 』1話、2話
(2017年7月21日、28日放送)合評

【委員】元検事の立場からは、警察の副署長の歓迎セレモニーや本庁の捜査本部よりも先に犯人を挙げようとする設定などは荒唐無稽に感じられるが、気楽に楽しく見られれば良いのだろう。殺人事件のようなハードなものにソフトなものを乗せた作りにしたと言われればその通りだと思う。

【委員】批判的な意味ではなく、楽しめて消費されるステレオタイプのテレビ漫画だと思う。カリカチュア化された登場人物が謎解きも同時にしていくハードとソフトを合わせたタイプの刑事ドラマであり、時間に余裕があって理屈をこねない人には手頃な番組なのでは。この路線を極めるべし。

【委員】コミカルさを前面に出し過ぎて空回りする部分もあったので、むしろもっと淡々とした中に小泉孝太郎の飄々とした部分が何気なく出ている感じの方が緩急のリズムがついたのではないか。一話完結ながらドラマに大きな縦軸の物語があるのでそれを楽しみに見る視聴者も多いと思う。

【委員】今回はあえて「色分け」をしたという登場人物それぞれから確かに独特の持ち味が出ていて非常に良かった。コミカルさもある一方、「ゼロ係」と揶揄された部署のメンバーたちが最後には素晴らしいチームワークで事件を解決することでうまく強弱を出すこともできていると思う。

【委員】刑事ドラマとしてのリアリズムとアニメ的なキャラクター設定のギャップに違和感を持った。もう少し両者を均していくことが必要なのではないか。例えば、「料理が酷く不味い」との設定ならば、見るからに不味そうなものにするなど漫画化するべきところは思い切ってするべき。

【委員】小泉孝太郎演じる警視はKY(空気が読めない)な人間だが、ニコニコした笑顔に救われていると思う。ただ、彼自身は二枚目なのだからもう少しビシッとした部分も出せばドラマがより締まるのではないか。松下由樹さん演じる巡査長のキレまくり加減もエスカレートしていて良い。

【委員】真面目に見ればおかしな部分も多いが、コミックと推理ミステリーを混ぜたものとして気楽に見れば楽しめるドラマだろう。一話完結ながら、Zレポートや狙撃犯などの要素を入れることで次回以降を楽しみにさせる作りになっているので、視聴者を引っ張ることはできていると思う。

【委員】小泉孝太郎演じるエリート警視と松下由樹演じる年上の部下というコンビが良い。事件ものだが残忍過ぎず、コミカルな部分もあってファミリーで見ることのできるドラマだ。2020年の五輪をストーリーに絡めているのも良いと思った。このままシリーズ化されることを望む。

【委員】小泉孝太郎演じる小早川冬彦警視のキャラクターが理解不能で人物に好感も持てず、魅力も感じられない。己の考えを披瀝した後に見せる笑みは人を小馬鹿にしているようで腹立たしさすら覚えた。人間としての魅力がないとドラマを引っ張る主人公にはなり得ないのではないか。

【委員】コミカルな作りながらミステリー要素も多く、見応えのある作品。今後明らかになるであろう謎の伏線については、各回のストーリーの本筋が見えづらくなり視聴者を混乱させてしまう恐れもある一方で、次回以降も継続して見たいと思わせる工夫としては効果的だと感じた。

【局】主人公のKY(空気が読めない)ぶりには賛否両論があるとは思ったが、中途半端な表現よりも振り切ってしまった方が良いと考えた。金曜夜8時から放送されるドラマなので、ファミリーにも楽しんでもらえる分かりやすさを何よりも大事だと考えて作った結果が今の形になった。

出席者

【委員】後藤委員長、荻野委員、城戸委員、坂井委員、芹川委員、萬田委員、矢田委員

【局】髙橋会長、小孫社長、武田常務、大島取締役、長田編成局長、井上制作局長、吉次報道局長、草野スポーツ局長、松本制作局ドラマ制作部プロデューサー、大岡番審事務局長

次回合評番組

『ドラマ特別企画「テミスの剣」』
2017年9月27日(水)放送

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