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  • 2009年5月15日: 「家電でわかるノーベル賞理論」

(ゲスト)小柴昌俊(東京大学特別名誉教授)、
米村でんじろう(サイエンスプロデューサー)

ノーベル物理学賞受賞の、東京大学特別名誉教授・小柴昌俊氏と、サイエンスプロデューサーの米村でんじろう氏をゲストに迎え、“ノーベル賞理論”が我々の身近な家電にどういかされているかを学ぶ。スタジオではIH調理器やラジオやテレビ、蛍光灯などを使い、「素粒子」のひとつ「電子」が動くことによって生まれる「電気」という“力”を体感する。また科学の持つ可能性やタイムマシンの可能性についてもトークを展開!

「世界は何でできている?」

昔から科学者は、見た目は異なっていても、大元は共通していて、それが組み合わさって世界ができていると考えてきた。古代ギリシャでは、「火」「気」「水」「土」の4つの要素で物質は構成されていると考えられてきたが、のちにもっと多くの要素、つまり「元素」というものが発見された。さらにその元素は12コの“クオーク”で、できている事が判明。私達の世界は人も動物も、ビルや橋などの人工物も、山や川などの自然も全てたった12個のクォーク(=「素粒子」)で作られていると分かった。その素粒子の一つ「電子」の発見が、人間社会を根本から変えた。

「20XX年 “壁抜けマシーン”や“タイムマシーン”が完成!?」

『ダヴィンチ・コード』シリーズ第2弾、『天使と悪魔』。この映画は“事実”がベースとなった科学ミステリー。その“事実”とは「CERN(欧州原子核研究機構)」でのとある発見。
我々の最も身近なインターネットのURL、WWWを発見したのも実は、ここ「CREN」。「CREN」には世界50カ国以上から集まった、約8000人の物理学者達が日夜研究している。日本人は約150人在籍。宇宙誕生の謎が解明されるかもしれない世紀の実験が行われている場所である。 このように、素粒子が研究でもっと解明されれば、SFの世界が現実になる日もそう遠くない!?
壁にぶつかることなく通り抜けられたら…と、人々は昔から夢見てきた。だがなんと、素粒子の世界で考えると人が壁を抜けられる可能性だってあるのだ。また、過去や未来へ旅を楽しむ事のできるタイムマシーンはいつか可能になるかも…。

【太一のミカタ】

~でんじろう先生に、素粒子の発見で進化した家電について
分かりやすく教えてもらおう~

[A]家電というのは「電子」という素粒子が動くときに生まれる「電気」という力を使っている。目で見えるようにするのは難しいが、聞いて分かるようにすることは結構簡単。

〔実験(1)〕
いろいろな家電にAMラジオを近づける。例えば、テレビや蛍光灯の電気スタンド、携帯電話。
→TVを付けるとブラウン管から電気による磁力が発せられ、ラジオがノイズを拾う。

[B]電子の力を使って熱を発生させる方法。
ゴム風船を伸ばしてから触ると、熱くなっているのが分かる。これはゴムの中の目に見えない分子が伸ばされて活発に動くようになったため。物は振動すると熱が発生する。逆にゴムを縮めると温度が下がるのだ。これを電気の力でやっているのが「電子レンジ」。例えば、冷めたご飯が温かくなるのは、ご飯に含まれている水の分子を振動させているから起こる。

〔実験(2)〕
アルミホイルに鉛筆の芯をさしたものを電子レンジに入れるとどうなるか。 →火の玉状になり、レンジ内で浮遊。つまり、レンジ内に充満していた電気のパワーが光に変わった。何も燃えていないのに電気の力で光がでるこの現象は「プラズマ発電」と呼ばれていて、カミナリと同じ原理。家電の中に「プラズマテレビ」というのがあるが、この原理を応用している。

[C]電気の力で、“マイク”にして音を伝える。
糸電話は糸が音を伝えているが、それを電気的にやると「電話」になる。電気的に音を振動に変えて伝えているのだ。ということは、電気の力が生じていて振動するものならなんでもマイクにして音を伝えることが出来る。

〔実験(3)〕
・コードと磁石を使って、スイカで“マイク”を作る。
→スイカにコイルを巻いて磁石をさす。コイルはアンプスピーカーにつないでおく。スイカに向かって話しかけると、なんとアンプからマイクを通して話したときと同じような声が!

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