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  • 2009年9月18日:「たけしのニッポンのミカタ!スペシャル~七人の賢人が斬る!ニッポン超進化論」

(ゲスト)久本雅美、杉本哲太、益若つばさ

様々な分野の7人の賢人が、今の日本の問題を専門家ならではの目線で捉えていく。専業主婦に憧れる高学歴女子が増加する現象、約7割の人が「アレルギー持ち」になってしまった日本人の体質の変化、医療、家、教育などを扱う。


〔結婚〕「キャリアウーマンが消える?」

【賢人(1)】 17万部のベストセラーとなった『「婚活」時代』の著者・ジャーナリストの白河桃子
「就職せず専業主婦になりたい高学歴女子が増えてきている」という。実際に都内の有名大学に通う女子大生100人に「結婚後の理想のライフスタイル」について聞いてみると、結婚後は仕事ではなく“家庭中心”と考えている高学歴の女性が半数を超えた。2009年の内閣府の調査でも、「妻は家庭を守るべき」と考えている女性は、最も多いのが60代で、次いで多いのが20代という驚くべき結果に。
早稲田大学でも2008年に「恋愛学入門」という授業が開講。「男性が好きな女性の仕草ベスト10」や「なぜ手をつなぎたくなるか」などをテーマに講義している。女性受講者が多いという現象を、早稲田大学・国際教養学部の森川友義教授は「結婚への危機意識というのが、女性受講者の数に反映されているのでは」と語る。
また、現役で東大に入学しながら、卒業後は専業主婦になりたい女子大生の本音を徹底取材。彼女のように専業主婦に憧れる女子大生が増えている現象を、“仕事と家庭を両立させた理想像が見えない”ことから、“専業主婦として家庭を支えることに夢を見出す”と白河は分析。しかしある調査によると、東京の女性の4割が妻が働かないで済む夫の収入・年収 600万円以上の男性を求めているのに対し、未婚男性25歳~34歳のうち年収600万円以上の人はわずか3.5%だという。賢人・白河の『超進化論』は、「今や主婦は高嶺の花」。専業主婦は狭き門で、輝かしいキャリアと同じくらいハードルの高い地位なのだ。

〔大学〕「大学を名前で選ぶな!!」

【賢人(2)】自分の足・目で大学を調査、取材した大学数は819校で全国制覇まで残り27校という、大学研究家・山内太地
依然狭き門に変わりのない東大で変化が起きている。官僚になりたがる東大生は減少、東大に入ったからといって就職先がなかったり、東大生の約3割がニートやフリーターになる不安を抱えているという。それを大学の賢人・山内は「東大は死んだ」と斬る。「大学全般に言えることだが学生の自主性が失われ、さらに教える側も、東大の先生はあくまで研究者であって学生を育てる教育者としての意識が低い」と指摘。
東大生の就職もままならない中、就職率100%の大学がある。トヨタ自動車が経営している愛知県にある豊田工業大学。充実の最先端の設備と義務付けられた寮制度(1年生は全員寮制)が、就職率100%の学生を育んでいる。
賢人・山内の『超進化論』は、「小学校のような大学が生き残る」。
山内は現代の大学の理想系として石川県にある金沢工業大学を挙げる。勉強で分からない箇所があった場合、そこを携帯画像で撮影し質問と一緒に教員へ送信。すると24時間以内に担当教員からメールでヒントが返ってくというシステムを導入。また一年生には、欠席した授業とその理由や、食事や睡眠時間、運動時間といった生活の細かい部分まで自分の全てを報告してなくてはならない“一週間の行動履歴”を提出する義務を課せている。山内は「学生に自主性がないなら、自主性を育てるシステムを持っているかどうか、それを作ることがこれからの大学の役割」だと言う。

〔教育〕「コピペは日本人を進化させる」

【賢人(3)】200万部を超えるベストセラー『声に出して読みたい日本語』の著者で、明治大学教授・齋藤孝
インターネット丸写しという、日本中で問題になっている“コピペ”。コピペとは、「コピー・アンド・ペースト」の略で、コピーは、複写・複製、ペーストは貼り付けの意味。コピペはわずか数クリックで複写を可能にし、私達の生活に時間短縮という革命をもたらしたが…。
コピペで夏休みの読書感想文を作るサイトが小中学生から大人気。2009年8月だけで、アクセス数が約80万件あったという。大学生のリポートも今やほとんどがコピペ。
しかし、教育の賢人・齋藤は「コピペを創造的に駆使する者が時代を制する」と言う。つまり「単なるコピペではなく、必要な物を引用し、様々な形でつないで自分の視点でまとめ上げるのが齋藤流コピペ」。賢人・齋藤の『超進化論』は、「編集力でコピペはオリジナルに生まれ変わる」。

〔住まい〕「家の間取りがKYを生む」

【賢人(4)】家と社会を結ぶプロフェッショナル、筑波大学教授・安藤邦廣
流行語にもなった、空気が読めないこと=KY。「直接的な対話を苦手とする日本人を生み出した要因の一つに、現代の家の作り方が関係している」と賢人・安藤は切り込む。高度経済成長期、豊かになった日本人は欧米のライフスタイルの憧れから、プライバシーを守ろうと一気に個室の多い家を作り始めた。その結果、「空間をドア1枚で閉じてしまうことで互いを気遣ったり、助け合うことがなくなり、コミュニケーション能力の低下を生み出した」と言う。
しかし、最近の住まいは新たな形に進化している。江戸時代や昭和の戦前に建てられた庶民の住居、“古民家”に最新の家が似てきていて、壁を取り払ったフリースペースを活用する住居が増えてきているというのだ。住まいの賢人・安藤の『超進化論』は、「日本の家が古民家に戻っている」。

〔衛生〕「無菌化した日本人が危ない」

【賢人(5)】感染免疫学の権威、東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎
消えたと思った結核が再流行したり、花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギーが急増。「現代のニッポン人が感染症になりやすくなったのは無菌化しすぎたことが原因。いきすぎた無菌化の結果ニッポン人が危ない」と賢人・藤田は警鐘を鳴らす。
身の回りにあるモノに「抗菌加工」が施され、我々の生活は無菌化状態になりつつある。犬や猫のトイレ代わりになると、感染症に配慮し、公園の砂場に柵などを設置。また、オフィスやデパートのトイレの洗面所からは、蛇口の取っ手が消えた。
藤田は「菌と接する機会を極端に減らしているニッポン人の清潔志向が、免疫力低下を招き、またマンションなどの密閉型の住環境も、ダニ・カビなどの菌が原因のアレルギー増加を引き起こした」と指摘。藤田は解決法を「畳を取り戻すこと」に求める。賢人・藤田の『超進化論』は、「これからのニッポン人は畳の文化を考え直し、色々な菌と共生し免疫力をつけるべき」。

「無菌化しすぎた日本人を救うと提唱された「畳」の、面白グッズを紹介」

ちなみに畳の匂いは、子供の集中力アップに効果があるとの研究結果がある。
・畳ブックカバー…読書して眠くなったら、畳の香りをかぎながら寝ることができる優れもの 2500円
・畳ネクタイ…首元にあるのでいつでも匂いを嗅げ、集中力アップに貢献!? 2000円
・ピアノ畳…畳が鍵盤になっていて踏むと音が出る 20万円
・畳パズル…パズルとして楽しめ、最終的に図柄になる畳。 伊勢の二見湾模様の畳 20万円

〔医療〕「医者の威厳が消える」

【賢人(6)】精神科医であり、国際医療福祉大学大学院教授・和田秀樹
「医者や看護師に過剰な要求をするモンスターペイシェントに注目が集まることで、逆に文句を言えなくなった人が増えていることが問題だ」、「医師はもはや『お医者様』ではない」と賢人・和田は苦言を呈する。
度重なる医療ミスなどで医療の信頼は失墜。そこで国は、患者の権利を守り医師と患者の関係を改善するため「インフォームド・コンセント」や、「セカンドオピニオン」、患者に対する医療者の応対の仕方を改善するため、患者の呼称に「さま」を付ける「患者様」制度などを制定。
賢人・和田の『超進化論』、「医療はサービス業になる」。
千葉県・鴨川市にある亀田総合病院は、その最たる例。日本で初めて世界水準の医療評価制度の認証を受け、ホテルのような内装で全室個室、24時間面会OK、併設されたレストランからも好きな食事をルームサービスでオーダー可能、といった「サービス」の他、優秀な医者を揃え、カルテの閲覧自由化などにも力を入れている。しかし、「医療がサービスになる一方、患者側も自分で調べ、選び、結果に対して責任を持つ事が必要になってくる」と和田は提言する。

〔トイレ〕「トイレが日本をダメにした!?」

【賢人(7)】東京大学名誉教授・養老孟司
日本の家庭での“シャワー式トイレ”の普及率は今や約70%。しかし、その「進化したトイレが日本人を変えた」と賢人・養老は語る。
家庭用トイレの97%が洋式トイレに変化したことで、学校での指導にも変化が。品川区の小学校では、遠足等で困らないようにと教育上あえて和式トイレを設置。図解入りで使い方を指導している。また、“しゃがめない子供”が増えているという変化も。洋式トイレで育った子供は脚力が弱く、しゃがめないというのだ。
更に養老は、ぼっとん(汲み取り)便所から水洗トイレに替わったことが、「日本人から“死”のイメージを奪った」とトイレの『超進化論』を展開。「かつて日本のぼっとん便所は家から離れたところにあり、トイレに行くことは底知れない恐怖だった。そこから子供たちは死の恐怖を知った」という。つまり、トイレから“死生観”を学んでいたのに、今はそれがなくなってきていると言うのだ。体力的にも精神的にも、トイレは我々日本人を大きく変えてしまったのでは!?


【太一のミカタ】

「太一の恋愛学入門」

既婚者が“結婚する相手と出会った年齢”を統計した結果より導き出された「出会い学」やその後の「デート学」、「キス学」などを講義。

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