バックナンバー

  • 2010年1月22日:「ブランド好きこそニッポン人の誇り!?」

(ゲスト)渡辺満里奈、鰐淵美恵子(銀座テーラー社長)

番組では「ブランドがなくなったとき人は何を頼りにモノを選ぶのか」を実験。すると、日本人特有のある心理が大きく関係していることが判明。また、従来の安心感や希少性に加え“専用・限定”などの新たな価値の他、マイナスまでもブランド化してしまう現状や、受講希望者が殺到する自分ブランドを作るための講座を紹介。「太一のミカタ」では、「由緒正しき日本の老舗ランキングベスト10」を発表する。


「ブランドしか買えないニッポン人」

街行く人々を見てみると、高級ブランドだけでなく、その紙袋だけを持っている人すら多い事に気づく。ファッションブランドだけではなく、例えばお米のコシヒカリでも“魚沼産”であったり、同じ品でも宮内庁御用達を購入、有名人の名前のついた商品を買うなど、日本人はとにかくブランド好き。
日本人は何でもブランドという看板で物を買う傾向にある。その行動を東京学芸大学社会心理学の杉森伸吉准教授は、「日本人は自分で決められないから、看板に依存するのだ」と指摘する。もしブランドという看板がなかったら日本人は何を基準に選ぶのか、ある実験を試みた。その結果、「集団心理」が大きな基準となることが判明。集団心理とは、周りの人と同じ行動を取ることで安心をするという心理のこと。つまり、集団心理が働くため日本人は安心を求めてブランドを好むのだ。その為日本人はこんなものまでブランド化している。豚肉などの食料品はもちろん、ほうきや、トイレットペーパーまでも。
安心感を求めるがゆえにブランドしか買えない日本人。しかし、ブランド好きの理由は「安心できるから」だけではなかった。

「新たなる価値観 増え続けるブランド」

商品やお店の看板と、そこから得られる安心感でブランドを買ってしまう日本人。例えば、お取り寄せが可能な有機野菜には「安心・安全」を求め、特定地域でしか売っていなかったり、販売期間が限られた「限定」品という“ブランド”に惹かれる日本人。しかし、長年に渡り日本人とブランドの関係を研究してきた、日本ブランド戦略研究所代表・榛沢明浩氏はこう語る。「ブランドにとって安心と限定はいわば王道。それに対して今は新しい形のブランドが生まれようとしている」と。
新たなるブランド、「専用」。「たまごかけごはん専用の醤油」は発売後、瞬く間に200万本を突破。場所や期間を絞る限定と違い、こちらは買う人を絞ることで「専用」というブランドを確立した。同じくターゲットを絞ることで成功したのが、小田急ホテル・センチュリーサザンタワーの、「地上22階~35階の138部屋を対象とした宿泊プラン」。この宿泊プランを利用すると、山手線を始め、中央線、湘南新宿ラインといった全12種類の電車を眼下にみることができるのだ。ここは今、増殖中の「鉄道ファン」にターゲットを絞り、都内屈指のトレインウォッチングができる部屋として人気急増。かつては電車の音がうるさいと敬遠されていたが今や大人気!
新たなるブランド、「マイナス」。付加価値といえばプラスα(アルファ)と思われがちだが、今やマイナスすらもブランドになりうるのだ。例えば、 “わけあり商品”。以前はマイナスのイメージが強かったが、今や“わけあり”という言葉自体がブランドになっている。その他、破れた“デニム”や“狭小住宅”までもがブランド化している。先の榛沢氏は「マイナスの要素を持っていることが、かえって注目を集めるというポイントになる。マイナスもその瞬間で捉えるのではなくて、マイナス面が出来るに至ったストーリーが一つのブランドを生んでいる。」という。
2004年10月に発生した新潟県中越地震。特に壊滅的な被害を受けたのが新潟県川口町。しかし、のちに震源地だと分かるや否や、このマイナス状況すらもブランド化してしまった。それが「震央の地ブランド」。もともとコシヒカリだったものに“震央米”というブランド名を付け販売、すると即完売に。ほかに“震央Tシャツ”や中越地震体験酒“震央”などを販売。今や観光地に発展している。中越地震の震源地というマイナスを付加価値とし、復興のみならず、特産の地域ブランド化を成し遂げてしまったのだ。マイナスすらもブランド化し、復興のパワーにしてしまう、恐るべしブランド好き日本人。

「あなたもなれる 自分ブランド」

今、新しいブランド化の動きが。それは“大家族貧乏アイドル”や“セレブアイドル”といったようなキャッチコピーを持つ、芸能人に限ったことではなく、今や誰もが自分をブランド化できる時代。
自分ブランドの作り方を教えてくれる“ザ・プロフィール講座”では、サラリーマンから主婦まで年齢も職業も実に様々な人が通っている。受講料は3回の授業で 18万9000円と決して安くはないが、常に定員オーバー。ここでは「自分のキャッチコピーの作り方」「有名人になったつもりでインタビューを受ける」「15秒で相手をとりこにする話し方を身につける」などを教えてくれる。この講座の卒業生で成功を収めた人物が、和歌山県・湯浅町に。Aさん(39歳・男性)はオレンジ色の車に乗り、オレンジ色のスーツを身にまとい、携帯電話や手帳など身の回りのもの全てをオレンジに統一している。そう、Aさんの自分ブランドは「みかんの人」。もともとインターネットのみかん販売で、日本一という業績を上げてはいたが、自分ブランドで認知度が格段にアップ。みかんの売上げは1億5000万円からおよそ3億円に倍増!自らのブランド化に成功したAさん。あなたならどう自分をブランド化しますか?

「老舗が守るブランド王国」

老舗が生き続ける理由を探りに、訪ねたのは兵庫県豊岡市城崎町。数々の伝説が残る外湯を楽しめる温泉街。日本の老舗ランキング4位の「古まん」は、創業西暦717年の奈良時代。古事記(712年)が書かれたのとほぼ同時期に当たる。城崎温泉の歴史が書かれた「曼荼羅記」には、今からおよそ1300年前に日生下(ひうけ)家の先祖が城崎温泉を開墾し温泉が始まったとされている。老舗「古まん」がおよそ1300年もの歴史を誇る所以を探ってみた。それは1300年変わらぬサービスと精神にあった。
日本の老舗が長い間守り育んできたものは“信用”という名のブランド。老舗研究の第一人者、亜細亜大学経営学部の横沢利昌教授は「いかに由緒ある老舗でも一度信用を失えば淘汰される。つまり、日本に残っている老舗は本当に“いいもの”。というのは、日本人が非常にブランド好きで自然と“いいものを残す”という結果に導かれているから」という。日本人がブランド好きだからこそ、わが国に世界一老舗が多いのだ。


【太一のミカタ】

「ブランド王国 日本の老舗」

創業200年を超える世界の老舗は7212社あるという。最も多いのは日本でなんと3113社。続いてドイツの1563社、フランスの331社。日本はダントツの老舗王国。ちなみに日本に老舗が多い理由は、島国で歴史的に侵略や戦争が少なかったからだという。そこで日本の老舗ランキング10位を発表。最も創業年が古いのは!?

ページTOPへ