”熱きジャーナリズム魂”がさく裂! 鎌田靖のすべてに迫る:前編

番組スタートから、間もなく7年。世界のニュースの現場を見ながら、日本の今や未来を考える経済番組「日経スペシャル 未来世紀ジパング」(毎週水曜夜10時~)。最新の経済事情がわかるホットな現場を体当たりで取材! スタジオでは、ナビゲーターとゲストによる濃密な対談が行われ、世界各地の政治経済・社会情勢を解説。さらに、そんな世界情勢が、私たちが住む日本とどう関わっていくのか...をわかりやすく伝えていく。
4月からは放送日を毎週水曜夜に変え、元NHK解説副委員長でジャーナリストの鎌田靖(かまだ やすし)が、ナビゲーターとしてレギュラーで登場。そこで、「テレ東プラス」編集部が、番組収録後に直撃取材! 番組にレギュラー出演するようになって4カ月が経過した今...鎌田が改めて感じている番組の魅力と人気の秘密を、前後編にわたって紹介する。
リアルな動きや新たな気づきは、現場じゃないと感じとれない
――「未来世紀ジパング」の収録や取材には、もう慣れましたか?
「大体慣れましたね。毎回テーマは違いますが、多くは海外の沸騰している現場を取材し、スタジオでゲストの皆さんと"日本の将来に役立つヒント"を話し合っていきます。ニュースなどで改まって取り上げると難しいテーマなのに、ゲストの方との楽しいトークを通すことで、こんなに豊かで楽しいものになるのか...と、最近じわじわわかってきました」
――扱うテーマは、経済ニュースや意外と知られていない海外のニュースが多いですよね。
「知らない国の話は、なかなか関心を持ちにくいと思います。そんなテーマを、よりわかりやすくしてみなさんに興味を持ってもらうことが大事なのではないかと...。取り上げるテーマが難しい時もあり、経済新聞を読んでいる方には馴染みがあるけど、そうでない方はよくわかっていないということも多いですよね。そのような時は、実は見せ方を工夫して、誰もが興味を持てるように心がけています」
――どのような工夫をされているのでしょうか?
「例えば『最終決戦!「ニセ物」vs「本物」 米中貿易戦争の真相!』(7月25日放送)の回は、本当のテーマは"知的財産"なんですよ。でも、ただ"知的財産"という言葉で説明したとしても、頭にはまったく入ってきませんよね(笑)。そういう時は、難しい言葉は基本使わず、"ニセ物vs本物"のようなわかりやすい言葉を使って興味を持って頂き、最終的に本質的なところに迫っていく...という見せ方をしています。とにかく興味を持ってもらうことが一番! その方法をスタッフと共に考えて、視聴者のみなさんをいざなうようにしています」

――たしかに! 模型やパネルなど、スタジオには、テーマをわかりやすくしてくれるさまざまなアイテムが登場します。
「VTRは視聴者に興味を持ってもらうきっかけですから、どのような人でも興味を持てるような作り方をしています。そしてよりわかりやすくしているのが模型ですね。模型の威力は本当に大きくて、難しいことがなぜか簡単で楽しいものに見えてくるのです。僕の先輩である池上彰さんがこの形を作ってくださったので、それを参考にさせていただいています。ちなみに、スタジオに登場する模型は、NHK時代に出演していた『週刊こどもニュース』の美術デザインを担当している植松淳さんが作ってくれているんですよ。僕は彼のことを戦友だと思っていますが、そんな彼とまたわかりやすくニュースを伝える番組ができて本当に嬉しいですし、非常に感慨深いです」
――毎回、現場に行かれているようですね。
「現場に行くと肌触りなどが伝わってくるんですよ。その場所だから感じることってあると思います。この番組では、NHK時代には行ったことがない場所に行けますし、本当に興味深いです。中でも印象的だったのは、『世界一のビーチを襲う"ごみ問題"~ニッポンの技術で救えるか?~』(6月6日放送)で行ったフィリピンの人気リゾート・ボラカイ島。増え続けるごみに対してドゥテルテ大統領が観光客を一切立ち入らせないと強権を発動させたことを取り上げましたが、まずこんなキレイな場所には行ったことがなかった(笑)。そんな見たことがないくらい美しい海で問題が起きているとは...。ドゥテルテ大統領のやり方は民主主義国家では絶対にありえないことで、手法として、果たしてどうなのかという疑問は残りますが、"環境保護"という観点から見ると、このスピーディーさはもしかしたらいいのかもしれない。日本を含めた民主主義的な方法だと、手続きを経て物事が決まるので、時間もかかるし話が進まないこともありますから。ごみ問題をきっかけに、民主主義や政治的なプロセスについてまで深く考えさせられるいい機会になりました」

――現場を訪れるからこそ、見えてくるモノがあるということですね。
「どんなことでも同じだと思いますが、企画を考えた時、ある程度結論は考えると思います。でも、その通りになっても何も面白くないし、新たな発見はない。現場に立つと想定しないことが起こるから面白くなるのだと、常々感じますね。そういう意味では、『池上彰&鎌田靖の世界激変SP ニッポンそして世界は"独裁者"とどう向き合う!?』(4月11日放送)で香港に行った時、とてもいい経験をさせて頂きました。自由な表現が認められていた香港で、中国政府を批判する本を販売していた本屋さんが潰れていく現状を取り上げましたが、実は日本にいる時から"その本屋さんはすでに潰れていて、いつもシャッターが下りている"という情報をつかんでいたのです。それでも現場からレポートすることが大事なので実際に行ってみたところ、何とシャッターが開いていて、この本屋さんを喫茶店にすると言うんですよ。本屋さんは閉鎖されただけではなく、もう次のステイタスへと移行していたので、ひょっとすると"本屋さんがあったこと自体、消そうとしているのかもしれない"と感じました。そのリアルな動きや新たな気づきは、やっぱり現場じゃないと感じとれませんよ。行くことによって生まれる発見や驚きを大事にしているからこそ、この番組が面白いのだと思います」
【プロフィール】
鎌田靖 (かまだ やすし)
1957年生まれ 福岡県出身。元NHK解説副委員長。ジャーナリスト。「週刊こどもニュース」で池上彰の後任として2代目お父さん役を務めた。報道局社会部、司法キャップ、NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災」キャスターなど歴任。

8月22日(水)夜10時からの「未来世紀ジパング」は、"世界のニュース現場 その後どうなった?"を放送。キラウエア火山噴火、タイの洞窟少年救出劇、南北首脳会談後の韓国を取材。日本では伝えられていない事実が明らかに!
また、インタビューで登場した3作品は、9月10日(月)朝9時59分まで「未来世紀ジパング 傑作選」として、無料見逃し配信サービス「ネットもテレ東」で限定配信中。
●2018年4月11日放送「池上彰&鎌田靖の世界激変SP ニッポンそして世界は"独裁者"とどう向き合う!?」 ※鎌田靖初登場!
●2018年6月6日放送「世界一のビーチを襲う"ごみ問題"~ニッポンの技術で救えるか?~」
●2018年7月25日放送「最終決戦!『ニセ物』vs『本物』 米中貿易戦争の真相!」
どの番組よりもわかりやすく、今、世界で何が起きているのかを知ることができます。
鎌田靖の"熱きジャーナリズム魂"を、この機会にぜひ、お見逃しなく!
