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テレ東プラス

2018.11.26

アイデアを生むために、手帳で混沌を作りだす。Business Insider Japan編集長 浜田敬子のデジタル/アナログ使い分け術

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デジタルもネットも当たり前になった現代。技術の進歩に伴い、これまでアナログで行なっていた仕事や作業が、日々デジタルに代替され続けています。しかしその一方、紙の手帳やノートといった昔ながらの道具が見直されたり、ダウンロードではなくアナログレコードで音楽を楽しんだりと、"あえてアナログ"というスタイルが注目を集めるようになって来ています。そこで、テレ東プラスでは、そうしたデジタルとアナログのハイブリッドスタイルの可能性を探るべく、ビジネスパーソンやクリエイターなど注目人物にデジタルとアナログの使い分けを伺います。

第1回目のゲストは浜田敬子さん。〈Business Insider japan〉統括編集長/〈AERA〉元編集長にして、各種テレビ番組にコメンテーターとしても出演している注目のビジネスパーソンです。Webメディアと紙の雑誌両方にて編集長を担当してきた浜田さんは、どのようにデジタルとアナログを使い分けているのでしょうか?

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浜田敬子 プロフィール
1989年に朝日新聞社に入社。2004年からは〈AERA〉副編集長に就任、その後編集長代理を経て、同誌初の女性編集長に就任。2017年4月より世界17カ国に展開するオンライン経済メディア〈Business Insider〉の日本版統括編集長に就任。テレビ番組〈羽鳥慎一モーニングショー〉や〈サンデーモーニング〉〈あさチャン〉などのコメンテーターや、ダイバーシティーや働き方改革についての講演なども行う。

デジタル活用:「Slack」による編集部とのコミュニケーション

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毎日更新し続けるWebメディアの編集長として、常に止まらない仕事をしている浜田さん。そんな彼女が"デジタルを活用している分野"として真っ先に挙げたのが、コミュニケーションです。中でもBusiness Insider Japanの編集長に就任してからは、ここ数年のうちに定番チャットツールとなった「Slack(スラック)」を重宝しているそう。

「一番開くアプリケーションは間違いなくSlackですね。もうメールはほとんど使わなくなって、Slackかメッセンジャーで連絡を取るようになりました。特にBusiness Insider Japan編集部のSlackを常に開いておくようにしています」

Business Insider Japan編集部のSlackでは、そこには記事公開までの進行管理のほか、各編集部員が自らの興味関心やプライベートまで、さまざまな話題をひとりごとのようにつぶやくスレッドがあるのだとか。

「編集長という仕事上、各編集部員が何を考えているのかが分かるのはうれしいですね。みんながそれぞれ新聞に載っていた面白い記事を紹介したり、夫に腹が立ったエピソードなどプライベートなこともつぶやいたりしています(笑)そしてみんながSlackに書き込んでいる時刻を見ることで、どういう働き方をしているのかも分かるので、スタッフのケアにも役立っています」

話題のニュースに対し、各編集部員が自らの経験や知人のエピソードをまじえてSlack上で語り合い、そうした議論を元に生まれたというヒット記事がこちら。何気ない雑談が自然とブレストのようになり、実際の記事にまで発展した好例です。

「職場に子連れ」は非常識なの? 熊本"子連れ議会"騒動は何かがおかしい(Business Insider Japan)
https://www.businessinsider.jp/post-107856

コミュニケーションといえば、顔を合わせて話し合うという昔ながらのやり方が美徳とされがちですが、浜田さんは「オンラインだからこそのメリットもある」と指摘します。

「遠隔で仕事をしているスタッフもいる編集部においては、やはりオンラインを活用したSlack上でのコミュニケーションは重要なチャネルになっています。そして距離だけの問題ではなく、対面で喋るのが苦手なタイプの人からも発言が引き出せるのがオンラインのコミュニケーションが持つ長所の一つだと思います。もちろん、会社に集まって顔を合わせて話すことで初めて分かることもありますし、そこで良い雰囲気が生まれて面白い企画が生まれることもあるので、オンラインとオフラインを合わせてハイブリッドにやっています」

あえてアナログ:手帳でメモすることで、混沌を作り出す

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チャットツール「Slack」を活用し、編集部内のコミュニケーションからネタ出し、スタッフ管理までを行ない、もはやメールすらほとんど使わなくなったという浜田さん。しかし、その一方であえてアナログにこだわっているのが「手帳」なのだそう。その使い道とは?

「編集部とのスケジュール共有にはGoogleカレンダーを使っているんですけど、それ以外はなんでも手帳に書き込むようにしています。それくらい紙というか手帳が好きなんです。カレンダー部分にはプライベートな予定を書き込んでいるほか、フリースペースにはネタや記事タイトルまで、思いついたことをなんでも書いています」

どうしても手帳が使えないときはスマホを使いながらも、そこでメモした内容を後でまた手帳に書き直すという浜田さん。なんでも、あえて"管理しない"ために紙を使っているという側面もあるそう。"管理しない"ことのメリットとは?

「スマホやMacのメモって、『今日やること』とか『行きたいお店』みたいに、書く時点である程度情報をフォルダ分けしてしまっていると思うんです。でも私は、編集や企画とは点と点をつなぎ合わせることだと考えています。そして意外な点と点の組み合わせを見つけるには、情報を混沌とさせておいたほうがいい。手帳は思いついたことをスピーディーに書きなぐっていくので、整理せず混沌とさせやすいし、俯瞰しやすいんですよね。議事録とか行きたいものリストみたいなメモの場合はデジタルの方が良いとは思いますけどね」

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チャットツール「Slack」で、距離や時間を気にしないスムーズなコミュニケーションを行う一方、あえて紙の手帳を使うことで情報を整理せずアイディアが生まれやすい状況を作る。そんなBusiness Insider japan統括編集長 浜田敬子さんのデジタル/アナログ活用術はいかがでしたでしょうか。

デジタル全盛期の今、アナログには趣味性が求められているようでいて、実はまだまだアナログに利便性や優位性がある分野も多数存在しています。テクノロジーの進歩をつぶさに見つめながら、その時代や自分に合ったハイブリッドなスタイル構築の参考にしてみてはいかがでしょうか?

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また、浜田敬子さんは2018年11月29日(木)と30日(金)に開催されるダイバーシティを推進するビジネスカンファレンス「MASHING UP」にて、30日(金)「消える仕事、残る仕事」と「企業文化が生み出す、多様性を生かした職場環境づくり」という2つのセッションに登壇予定。どちらも貴重な内容となること間違いなし。ぜひチェックしてみてください。

MASHING UP
会期 :2018年11月29日(木)13:00-19:35、11月30日(金)13:00-20:30
開催場所 :TRUNK(HOTEL) 東京都渋谷区神宮前5-31
主催 :MASHING UP実行委員会、カフェグローブ(株式会社メディアジーン)、mash-inc.
公式サイト :https://mashing-up.mediagene.co.jp/
チケット :2日間チケット \19,440(税込)/1日間チケット \10,800(税込)

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