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テレ東

2018.2.20

内閣府参事官とプロジェクトデザイナーが語る!ここでしか話せない「地方創生の今」

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※昨年度"地方創生大賞"柿バター(奈良県五條市 販売者(社):石井物産株式会社)


地域の将来を支える名品とその市場開拓を支援する表彰制度「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」。 地域の魅力づくりを応援する民間企業が、各地域に眠る名品とそれを支えるストーリーや取り組みをそれぞれの視点で選び、表彰。さまざまな切り口の部門賞が並ぶのが同イベントの大きな特徴で、政府の後援も得て、地域の活性化を生みだしていく。


地域の中には、日本はもとより海外にも通用する潜在力の高い名品やストーリーがたくさん眠っている。地域の外にいる消費者は、こうした未開拓の資源の存在に触れる機会がなく、また地域側も「そのポテンシャルをどう伝えればいいのか...」戸惑いがあるのが現状だ。


地域の素晴らしさを域外の消費者に直接伝えようとする"地域のチャレンジ"に焦点を当て、より多くの人に知ってもらうべく、民間企業が地域に眠る名品を発掘。地域の将来を支える名品とその市場開拓、地域のファン化を支援していく。それが「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」を行う目的であり、理念だという。


2月16日(金)には、今年度の地方創生賞ノミネート作品9つが決定。「ヒト」「モノ」「コト」の3つをテーマから、それぞれ3つの名品が最終ノミネートされた。


さらに3月29日(木)には、この合計9つの商品から、それぞれのテーマを代表した3つの地方創生大賞が決定する。果たして、栄えある大賞に輝くのはどの作品か!?


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※昨年度"地方創生大賞"立川市プレミアム婚姻届(東京都立川市)



"地域が企業と組むことで変わる!"それこそがイベントの目的


そこで今回「ネットもテレ東」は、内閣府・地方創生推進室参事官・佐合達矢氏と、同イベントの実行委員長を務める古田秘馬氏(株式会社umari代表)を取材。主催者側と支援側、両側面から見たイベントの意義、"地方創生の今"をインタビューした。


――「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」の最終ノミネート作品が決定しました。今年で3年目を迎えますが、このイベントに着目したきっかけは?


古田「僕の職種はプロジェクトデザインであり、主に企業と地域、行政を連携させるようなプロジェクトを作り、設計していくのが仕事。例えば、どんな建物を建てるにも設計しなければならないし、そのためにどういう資材が必要なのかを、冷静な目で判断しなければいけませんよね。地域を作るってまさにそういうことで、行政や企業だけでは、必ずバランスが悪くなってしまう。それぞれの目線から見ることができ、それぞれのことを考えられる"創生プランを設計する人"が必要なんです。僕は以前からさまざまな地域のプロジェクトをやってきて、地方創生については少し経験があったので、3年前からこのようなイベントを立ち上げさせて頂き、お手伝いできたらいいなと考えました」


佐合「地域のいいものを世の中にうまく周知していく...これは役所主導でやったところで、必ずしもうまくいくものではなく、民間の方、企業の方の視点が必要なんですね。今求められているもの、地域のいいものを、民間発意で世の中に発信していくことが大切。ただ、その一方で企業にとってみると、直ちにビジネスになるものばかりではないので、相当思いが強くないと始まりません。ですので、このイベントを発足させたメンバーの志には、大いに感動するところがあります」


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「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」実行委員長・古田秘馬氏(株式会社umari代表)



―――「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」にかける、お2人の思いはどこにあるのでしょうか。


古田「地域の方が何かを始める際、どうしても行政主導というひとつのチャンネルに頼りがちなんですよね。地方創生に関しては、もはや行政だけで進められる問題ではなく、今、さまざまな枠組みが変わろうとしています。このイベントは、商品を売ることだけが目的じゃなく、それぞれのプロジェクトに関わった人たちが次のステージに進むことが重要なんですね。一過性で受賞して終わりじゃなく、それがきっかけになり、2年目、3年目といろんな企業とコラボして、地域との連携が広がっていくことが大切。賞はゴールではなくで、あくまでもきっかけなんですよ。"地域が企業と組むことで変わる!"それこそがまさしくイベントの目的であり、地域に企業としてどう関わるのか、行政はどうやって企業と組むのか、それを模索するきっかけになればいいのかなと思います」


佐合「地域でいいものを作っていらっしゃる方は、商品にかける思いはもちろんのこと、しっかりとした技術なり知識なり経験をお持ちなんですね。このイベントでは、単に受賞者の方のいい話を聞いて終わるのではなく、皆さんの知恵をなるべく多くの地域の方に共有していきたいという願いがあります。私たち行政は、全国各地の皆さんがもっとムーブメントを起こしていけるような支援や環境を整えていきたいと考えています。実は、私自身、クールジャパン政策を手掛けていたことがありまして、日本の地域にある資源や農産物、歴史・伝統・文化、自然景観は、海外での評価がとても高い。作り手の思いと歴史が積み重なり、その上に精巧かつ確かな技術で裏づけられた日本の製品は、海外の人の心にとても響くようです。このイベントでは、そんな日本の強みをドンドン発掘していけたらいいのかなと思います」


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内閣府・地方創生推進室参事官・佐合達矢氏



地域の方が持つ潜在的な力を、まだまだ十分に発揮しきれていない


――"地方創生"という言葉が使われるようになって久しいですが、数年前と比べて、現状というのはどのように変化していますか?

古田「地域側のプレーヤーたちも、委員会に入った企業の人たちも"地方創生とは何ぞや"という明確な答えがあるわけではない。地域の皆さんの選択肢も増えてきたので、どれが正しいとかトレンドとかは見えにくい気がしています。でも、だからこそ面白い! 少し前だと"ゆるキャラ"や"ご当地グルメ"とかわかりやすかったんですけど、今はそうではなく、地域の方の取り組み自体にみんなが注目し始めている。"町全体のチャレンジ精神"にスポットが当たるようになってきたのではないでしょうか」


佐合「変化は感じますね。政府に"まち・ひと・しごと創生本部"ができて3年経ちますが、地域のいいものを取り上げる、U・I・Jターンを積極的に進めるなど、今、色々な取り組みがなされています。数年前と比べ、政策として掲げるKPIが達成されてきているのは事実です。ただ、まだ東京への一極集中という流れは止まっておらず、年間で12万人ほどの流入超過が生じています。皆さん地域でいいものを作って頑張っておられますが、欲を言えば、その勢いがもう少し加速するといいのかな? と感じます。東京一極集中のすべてを否定するわけではありませんが、地域でいいものを作れば雇用機会もそこで生まれますし、さらに作ったものをその地域だけでなく、大都市圏や海外に展開することでその地域が豊かになっていくという流れがもう少しうまくできるといいのではないでしょうか。地域の皆さんが持つ潜在的な力を、まだまだ十分に発揮しきれていないと感じることもありますので...」


――ズバリ! 受賞したことで生じるメリットは?


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※昨年度"地方創生大賞"「KUHANA!」映画部(三重県桑名市)


古田「各賞は、企業が選出していることがポイントで、企業側が"これから何か一緒にできるかも"という視点を軸にノミネートします。そこが大きなメリットであると感じますし、イベントに参加していない生産者の皆さんも、この過程を見ることによって、"企業がどういったものを望み、どんな地域と組みたいと思っているのか"がわかると思いますよ」


佐合「いいものを作っている生産者の方はたくさんおられますが、実はちょっとだけデザインや色を変えると、そのマーケットですごく評価をされることがあるんですね。中小企業で人数が少ない中で作っていると、日々の作業に追われ、しっかりしたマーケティング調査ができずにいる方も多いと思います。今回のイベントを通じて、企業とタッグを組むことでプロデューサー的な視点を取り入れることができますし、市場で求められているものを作ってマーケットに流していくことが容易にできるようになると考えます。例えば、日本の南部鉄瓶をピンク色にしただけで、フランスで大流行したりするんですよ(笑)。どんな風なアレンジをすればいいかをマーケティングした上で、プロモーションしていくことが大事だと思いますので、生産者の方ご自身がそこを意識してやるか、そういう知見のある外部の方とうまく連携してやっていくかを考えることが、大きな転機になるのではないでしょうか」


――そもそも、売れる商品の法則はあるのでしょうか。


古田「社会に必要なものです。わかりやすいものだけど、ギャップやミスマッチがある面白いもの。参加できて自分が関われるもの、フォトジェニックである、思わずシェアしたくなる、共感したくなるものでしょうか。さらに"大義名分"があるかどうかがカギですね。その6つをちゃんとおさえている地域の商品で、売れなかったものはないと言えます。あとひとつ! 既成概念をぶち破り、新しいことにチャレンジできる地域は、未来が明るいと言えるかもしれません」


――最後に、地方創生を目指す皆さんへのアドバイスをお願いします!


古田「"今、時代が何を求めているか"ということを忠実に見据えたプロジェクトを行っている地域には、必ずいろいろなところから話がきます。小さくてもいいから情報を発信し続けることが大切。今、情報のソースは、決して大きなメディアから始まっているわけじゃなく、小さなところで話題になったものが、やがてSNSで取り上げられ、それを雑誌やテレビが取り上げてだんだん大きくなっていくんですね。まさに時代は変わろうとしていますし、僕は、その臨界点は2020年だと思っています。生産者の思想をテクノロジーが反映できるようになった時..."地方創生"の時代は大きく変わるのではないでしょうか」


佐合「ここに出たことによって企業と提携し、その商品がマーケットで受け入れられ、商品を通じてその地域が周知される...。そして地域のファンができる動きにうまくつながるといいなと思います。単なる1回きりの表彰ではなく、そこからビジネス上の発展、地域ファンを獲得するというような仕掛けを皆さんと考えていければいいですね。恐れず、ドシドシ応募して頂きたいと思っています」



「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」
地域の素晴らしさを域外の消費者に直接伝えようとする「地域のあらたなチャレンジ」をより多くの人に知ってもらうべく、意思を同じくする民間企業が知恵と力を合わせて、地域に眠る名品とその名品を支えるストーリーや取り組みを様々な角度から発掘する。3月9日(金)に、3つの"地方創生賞大賞"が決定する。


・審査員
梶山弘志地方創生担当大臣
増田寛也(野村総合研究所顧問)
エバレット・ブラウン(日本文化研究家、写真家)
富永美樹(フリーアナウンサー)
和田明日香(食育インストラクター)
古田秘馬(OTY実行委員長)


公式ホームページ:https://furusatomeihin.jp/
地方創生賞ノミネート一覧:https://furusatomeihin.jp/sousei.php

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