• #
  • トップ
  • ライフ
  • 急増する30代からの更年期と5月病対策は?「主治医が見つかる...

ライフ

テレ東

2018.3.30

急増する30代からの更年期と5月病対策は?「主治医が見つかる診療所」レギュラー医師の心療内科・姫野友美先生に健康相談!

syujii_20180330_01.jpg


自分に合った医師や病院はどう選べばいい? 無理なくできる健康法ってあるの?「主治医が見つかる診療所」は、私たちが抱える医療に対するさまざまな疑問に現役医師たちがやさしく答える、知的エンターテインメントバラエティです。


今回の「主治医の小部屋」は、同番組のレギュラー医師・姫野友美先生に、季節やストレスに深く関係する心身の不調について質問しました。食生活を見直すきっかけにもなる貴重なお話なので、ストレスフルなビジネスパーソンは特に要チェックです!


Q:最近は更年期特有の症状が、女性だけでなく働きざかりの男性にもあると聞きます。しかも、30代など比較的若い年代に発症するケースも増えているようですが、その原因は何ですか? また、どんな対策をとればよいか教えてください。


「これまではあまり注目されていませんでしたが、男性にも更年期障害があることは以前から知られていて、男性ホルモンの低下などによって起こる更年期症状をLOH症候群(加齢性腺機能低下症)と呼んでいます。女性ホルモンが50歳前後に急激に減少するのに対して、男性ホルモンはなだらかに下降するのが特徴です。加齢に伴う現象として、患者の中心はやはり中高年男性と考えられてきました。


ところが、最近はその低年齢化に関心が集まっています。LOH症候群は女性更年期と同じような症状が出るのですが、それが若年層にもみられるようになってきたのです。疲れやすい、気力がない、朝起きられない、頭痛がするなどの不定愁訴(何となく調子が悪いという自覚症状)を訴える若い男性が増えてきたんですね。こうした男性更年期の低年齢化を語るうえでカギとなるのは、乱れた食生活と運動不足とストレスの3つになるでしょう。


男性ホルモンの低下についてはさまざまな要因が関与していますが、現代に多いといわれているのが、メタボリックシンドローム(以下、メタボ)との関係です。内臓脂肪が蓄積するとインスリンが効きにくくなり、肥満になる――。この状態が男性ホルモンの減少に深く関わっていることが、近年、数多くの研究からわかってきました。言い換えれば、メタボを改善することで、男性ホルモン値がよくなるケースがあるということです。実際に私のクリニックでも、男性ホルモンが低下した50代の男性患者にしっかりと糖質制限をさせて内臓脂肪を落としたところ、男性ホルモンが増えたという症例があります。また、インスリンが十分に働かなくなると、老化を進める原因物質であるAGE(終末糖化産物)を増加させることも問題視されています。


syujii_20180330_2.JPG


除脂肪体重(脂肪をとった後の体重。主に骨や内臓、筋肉の重さ)の低下とテストステロンの相関性についても、さまざまな報告がなされています。筋肉の衰えは男性ホルモンと密に関係しているので、筋肉量を増やすことが男性ホルモンの増加につながるわけです。


では、ストレスと男性更年期の関係はどうなのでしょう? 昨年から国を挙げて「働き方改革」を提唱し、長時間労働の是正などに向けた取り組みが行なわれていますが、裏を返せばそれほど国民が働いている状況にあるということ。朝早くから夜遅くまで勤務する様子を「出て行くときはまだ寝てる、帰ってきたらもう寝てる」と川柳にうたうほど、若い人を含めて皆さん忙しいのが現状だと思います。その中で職場では成果を求められ、家族からは生活の不満を漏らされる。ストレスが増えるのも当たり前なのかもしれません。


実は、こうしたストレスは、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をかなり消費するのです。すると、脳に必要な栄養が不足してしまい、記憶力が落ちる、元気が出ない、眠れない、物事に対する興味や関心がなくなるなど、うつ病のような症状が現れます。

そうなると食事も簡単なものになりがちで、タンパク質がとれずに糖質に傾いた食生活になり、体重が増える一方で、ますます必要な栄養素は不足する。メタボとうつ、男性更年期の強い関係性がわかりますね。


男性も50歳以上になるといろいろな意味でパワーダウンするのは仕方ありません。その中でできることは、①きちんと睡眠をとること、②糖質に傾いた食生活を見直して、タンパク質や脂質、ビタミン、ミネラルをしっかりとる、③運動して筋肉量を増やすこと。また、睡眠は成長ホルモンの分泌を促すためにも重要なので良質な睡眠をしっかりとることを心がけましょう」(姫野先生、以下同)


syujii_20180330_3.jpg


Q:春先は新生活のスタートなどで、「5月病」になる人が多いといわれています。この時季になぜうつ症状が出やすいのでしょうか。また、どんな人がなりやすいのですか?


「5月は受験や就職活動などのイベントを終え、一種のバーンアウトした状態になりやすいのです。目標を達成した後、「こんなはずじゃなかった」と期待への喪失感が出やすいのもこの時期です。4月は新しい環境に慣れるためにエネルギーを使い、その反動として疲労感が5月頃に現れるわけです。


5月病になりやすい人には特徴があって、まじめで頑張り屋な"リュックサックタイプ"の人が多く、私がやらないと......私さえ我慢すれば......と何でも背負ってしまう。貯金を崩してまでエネルギーを使い込むタイプだからバーンアウトしてしまうんですね。


でも、実際に受診する人が多くなるのは6〜7月頃。人はストレスがかかっても、その真っ最中は持ち合わせたエネルギーや栄養素を使って頑張るのです。病気になるのはギリギリまで頑張って、それが一段落した後。その頃には栄養素も枯渇しているので、回復にも時間がかかるわけです。ちょうど自律神経が乱れやすい梅雨の時期と重なるのも、症状が悪化しやすい理由のひとつかもしれません。


最近はこれを「6月病」と呼んでいます。めまいや立ちくらみ、動悸、息切れといった、起立性低血圧のような症状をはじめ、食欲不振、むくみ、頭痛、肩こりなどがみられ、血液検査や自律神経の検査でも乱れていることがわかるほど、身体の変化が現れます。5月病が、だるい、気力がない、会社に行く気がしないなど、身体症状よりむしろ精神症状の訴えが多いのとは対照的です。


こうした季節性感情障害は5月病や6月病に限ったものではありません。代表的なものといえば、冬季うつ病です。冬は日照時間の減少からセロトニンが不足し、気分が安定しづらくなります。また、精神疾患と関係の深いビタミンDの合成が低下するのも冬季うつ病の原因とされています。


また、直近だと花粉症の時期も自律神経症状が起こりやすいんですよ。頭痛や腹痛から花粉症が始まる方もいて、この場合も憂鬱な日々が続くわけです。逆に季節性感情障害になりにくいのは、8〜10月くらいでしょうか。


そう考えると、年間を通してどこか調子の悪い時期というのは誰にでもあるものです。自分が不調な時期を把握して、その間は休み時間をしっかりと確保する。そして栄養を十分とる。バッテリーチャージをしながら対応することが大切です。


忙しい現代人のライフスタイルをはじめ、新しい生活がスタートする4月以降は、燃え尽きやすいというのも納得です。姫野先生のお話を参考に、心身やライフスタイルの変化を注意深くチェックしながら、新生活を乗り切りましょう。


今回お話を伺った姫野先生も出演する「主治医が見つかる診療所」は、毎週木曜夜7時58分から放送中。次回放送もお楽しみに!

この記事を共有する

関連記事

関連タグ

主治医が見つかる診療所

主治医が見つかる診療所

医者や病院の選び方、病気に応じた治療方法…医療に関する様々な疑問に、スタジオに集結した現役医師たちが一挙お答えします。新しいスタイルの“医者を選べる”知的エンターテイメントバラエティ番組です。

放送日時:テレビ東京系列 毎週木曜 夜7時58分

出演者

【司会】草野仁、東野幸治  【アシスタント】森本智子(テレビ東京アナウンサー) 

カテゴリ一覧