• #
  • トップ
  • ライフ
  • "病気は遺伝する"のウソ!?ホント!? 閃輝暗点はなぜ起きる...

ライフ

テレ東

2018.9.12

“病気は遺伝する”のウソ!?ホント!? 閃輝暗点はなぜ起きる?:主治医の小部屋

shujii_kobeya_20180913_01_thum.jpg


「主治医が見つかる診療所」(毎週木曜夜7時58分)は、皆さんが知りたい医療の疑問に第一線で活躍する医師たちが優しく答える、知的エンターテイメントバラエティ。毎回、病院の選び方のコツや今すぐできる健康法などを、最新情報を交えて発信しています!


今回は、レギュラー医師として出演中の上山博康先生に、脳卒中に関する視聴者の疑問に答えていただきました。脳卒中のリスクや予防法、前触れとして起きる症状などについて、じっくりとお伺いします!


Q:30代の会社員です。父親が「うちは脳卒中の家系だから」とよく口にします。祖父や叔父も脳卒中で倒れたからです。やはり脳卒中の発症に遺伝は関係するのでしょうか。それとも親族に同じような病気の人がいるのは単なる偶然でしょうか。予防方法についても教えてください。


――「うちは◯◯家系」と言いがちですが、脳卒中も遺伝との関係が深いのでしょうか。

「たしかに、ある特殊な脳卒中で遺伝に関係しているものはあります。ただ非常にまれで、ほとんどの場合は生活習慣、特に自宅で食べる食事の味付けに由来しています。例えば塩辛い味が美味しいと感じる、これも子どもの頃から慣れ親しんだ家庭での食事の影響といえますね。また、"無くて七癖"で、どうしても食事の取り方には偏りが出てしまいます。中には好き嫌いはないから大丈夫という人もいますが、それは何でも食べられるだけであって、好きなものほどたくさん食べていますよね。実は、体に必要な必須アミノ酸(タンパク質を構成しているアミノ酸のうち、体内で合成できずに食物から摂取する必要がある9種類のアミノ酸)が満遍なく取れていない場合もあり、それが結果的に血管壁の弱さなどにつながっていくわけです。
もちろん、腎臓から分泌されるレニンという酵素の作用によって血圧を調整する機能(レニン・アンギオテンシン系)が低下して起こる高血圧など、遺伝的なものもありますが、多くは生活習慣が家族で類似するために、家系という意識になるのでしょう」


――では、脳卒中にはどんな人がなりやすいのでしょうか。


「脳卒中の危険因子と呼ばれるものには、食生活の偏り以外にも、高血圧、糖尿病、高脂血症、心疾患(不整脈)、肥満、喫煙・多量飲酒、ストレスなどがあります。近年はあらゆる病気に過剰のストレスが関係していることが指摘されていますね。これらの病気や習慣性のある人は、知らないうちに脳卒中の予備軍になっている可能性があります。
また、加齢も脳卒中リスクの一つ。老化は体の酸化(錆びること)と糖化(焦げること)が原因ですが、人は1回呼吸をするだけで酸化し、1回食事(炭水化物)を取るだけで糖化します。当然のことながら、どちらもやめてしまうことはできませんよね。環境汚染などもそうですが、同じように体に害を及ぼすとされながらもどうにもできないことはたくさんあります。何か1つを犯人にして解決できるものではないんですね。脳卒中予防にはこうした様々なリスクに対して、できることから積極的に管理していくことが大事だといえるでしょう」


――脳卒中を予防するために普段から心がけるべきことはありますか。


「遺伝子組み換えの食品や糖度の高い果物、季節感が失われつつある食卓など、現代の食生活は変化していて、生活習慣病になるのはもはや必然です。高血圧や糖尿病、肥満などは生活習慣病の原因であり、結果でもあります。動脈硬化になるから血流を保つために高血圧になり、高血圧になるから血管が傷んで動脈硬化がさらに進む、ループのような関係にあるんですね。脳卒中を予防したいなら、こうしたループに陥らないように、まずは必要以上に塩分や糖分は取らない、有酸素運動を繰り返し行うことが基本ですね」


shujii_kobeya_20180913_02.jpg


Q:最近、仕事中に襲われる「閃輝暗点」に悩まされています。ネットで調べると、「閃輝暗点」の後すぐに片頭痛が起きない場合は脳梗塞の可能性もあると書かれており、自分の場合は毎回片頭痛がしないので非常に不安です。一度病院で診察を受けるべきでしょうか。

――「閃輝暗点」とはどんな症状をいうのですか。


「"閃輝暗点(せんきあんてん)"とは、急に目がチカチカしたり、ギザギザした閃輝性の光が視野に現れたりする症状をいいます。ゴミや虫のような黒い影が動いて見える"飛蚊症"もそうなのですが、これは網膜の血流が一時的に悪くなったときに起こる現象です。そして、網膜に血流を送る眼動脈は、内頚動脈という脳に栄養を与える太い血管の最初の分枝。だから網膜の状態を見ることで脳の血液循環を知ることができるんですね。以前は動脈硬化の判定を網膜動脈で行っていたくらいです。
視覚はとても敏感。例えば目は、一酸化炭素中毒を起こした場合、最初に視野が暗くなるように、脳の血流が足りなくなったことを一番初めに感じ取ります。脳の虚血によって目の症状が先行して現れることは、十分ありうるんですね」


――なぜ片頭痛の前に閃輝暗点が起こるのですか。


「閃輝暗点は、片頭痛の前駆症状(前兆)として半数近くの人にあるといわれています。片頭痛は内頚動脈が拡張することで近くにある三叉神経を刺激する血管拡張性頭痛です。ところが、その直前に異型狭心症のように脳の血管が痙攣して細くなる状況が起きている可能性があります。痙攣によって網膜の血流が悪くなり閃輝暗点のような症状が現れ、痙攣のリバウンドで今度は血管が拡張して痛みが起きるわけです」


――やはり脳梗塞の可能性もあるのでしょうか。


「この相談者の場合はその可能性は低いですね。片頭痛は血管の病気があって起きている可能性があり、繰り返しているうちに血管がダメージを受けていると考えられます。
閃輝暗点は脳梗塞が疑われる場合でも生じますが、同時にTIA(一過性脳虚血発作)の症状が出現したり、閃輝暗点が起きた側とは反対側に片麻痺が現れたりします。もし、以下のような症状が急に一緒に起きたときには、すぐに脳神経外科を受診してみてください」


●片側の手足や顔がしびれる
●片方の目が見えにくい、左右片側にあるものが見えない、視野が欠ける
●ろれつが回らない、言葉が出ない
●手に力が入らない、物がつかみにくい
●足を引きずる、つまずく、まっすぐに歩けない


――上山先生、ありがとうございました!


shujii_kobeya_20180913_03.jpg


今回お話を伺った上山先生も出演する「主治医が見つかる診療所」。明日13日(木)は、一度は耳にしたことのある「健康情報」について、芸能人が実際に身をもって試し、検証する2時間!羊肉やサツマイモを食べると、本当にやせるのか?健康と切っても切れない関係にある、血糖値や血圧はどんな時に上がって、どんなことをすると下がるのか? DJ KOOは、絶品羊肉料理を食べ続けて減量に挑戦!横澤夏子は、管理栄養士が教える、サツマイモの太りにくい食べ方を実践!そして前代未聞!あの芸能人の血糖値と血圧を、48時間連続で計測!驚きの結果を、すべて大公開します!

「テレ東プラス」編集部では、今後も健康にまつわるさまざまなお役立ち情報をお届けします。

この記事を共有する

関連記事

関連タグ

主治医が見つかる診療所

主治医が見つかる診療所

医者や病院の選び方、病気に応じた治療方法…医療に関する様々な疑問に、スタジオに集結した現役医師たちが一挙お答えします。新しいスタイルの“医者を選べる”知的エンターテイメントバラエティ番組です。

放送日時:テレビ東京系列 毎週木曜 夜7時58分

出演者

【司会】草野仁、東野幸治  【アシスタント】森本智子(テレビ東京アナウンサー) 【ゲスト】 井森美幸、桑山哲也、田延彦、DJ KOO、藤田朋子、横澤夏子※五十音順【番組主治医】秋津壽男(循環器内科)、上山博康(脳神経外科)、岡部正(内分泌内科)、中山久(内科・リウマチ科)、南雲吉則(乳腺外科・形成外科)、姫野友美(心療内科)※五十音順【ゲスト講師】二宮真樹(管理栄養士)

カテゴリ一覧