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テレ東

2018.5.2

日本を知る、地域を考える:一輪の綿花がジーンズに ~工場ともにMade in Japanを世界ブランドにする~ 序章

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まだまだ知られていない日本...。"地方創生"というキーワードを合言葉に、チャレンジし、日々躍進している"先駆者"や"成功者"に地域の魅力や問題点、経済も含めて今後をどう見据えているかをインタビューする、「テレ東プラス」オリジナル連載「日本を知る、地域を考える」。


今回は、世界レベルの高い技術と志を持つ日本のアパレル工場と直接提携し、中間業者を省いて消費者に最高品質の商品を提供するファッションブランド「Factelier(ファクトリエ)」代表の山田敏夫さんを直撃取材。山田さんは、日本の工場が、原価抑制の波を受け、過剰に低価格な生産を強いられて廃業・倒産が相次ぐ中、「日本が世界に誇る技術を残したい、日本のモノ作りから世界一流ブランドを作りたい」という強い思いを胸に、工場と消費者を直接繋げる仕組みを構築した。



日本が世界に誇る技術を残したい


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1982年熊本県の老舗婦人服店の息子として生まれ、上質な日本製品に囲まれて育った山田さん。大学時代には交換留学制度を利用してフランスに留学し、「GUCCI 」Paris店に勤務。フランスでの経験から「モノづくりにプライドを持ったメイド・イン・ジャパンのブランドを作りたい」と思うようになったそう。卒業後は1社を経て東京ガールズコレクションの公式通販サイトを運営する株式会社ファッションウォーカーに入社、ファッションビジネスの経験を積んで独立。2012年に「ライフスタイルアクセント株式会社」を設立し、同時にブランド「Factelier(ファクトリエ)」を立ち上げる。


「Factelier(ファクトリエ)」とは、"工場"という意味の「Factory(ファクトリー)」と、"集まる場所"という意味の「Atelier(アトリエ)」を合わせて作った造語。世界レベルの高い技術を持つ日本のアパレル工場と直接提携し、中間業者を省いて消費者に最高品質の商品を適正価格で提供するファッションブランドだ。日本の工場は、過剰な低価格生産を強いられ廃業・倒産が相次ぐ中、日本が世界に誇る技術を残したい、日本のモノ作りから世界一流ブランドを作りたいとの思いから、作り手である工場と使い手である消費者を直接繋げる仕組みを構築したという。


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創業当初、1年間で200以上の縫製工場を訪ねて回ったという山田さん。工場についての知識が全くなかったため、最初はタウンページの一番上から電話をかけて交渉、実際に行ってみるまで何の工場なのかもわからないという状況から一歩一歩開拓してきた。今では信頼と実績により、工場側からのオファーも増えてきたが、創業当初からパートナーとして工場に求めるものは一貫している。


「本当にいいモノづくりを適切にやっていくことと、作り手のエゴにならないこと。そして何より一番大事なのは、"もう一度日本のモノづくりを良くしていきたい"という使命感が一緒なのかどうかですね」



長く使えるメイド・イン・ジャパンで多くの人たちを夢中にさせたい


今回「テレ東プラス」は、提携工場のひとつである岡山県倉敷市児島の「ジャパンブルー」を訪れる。デニム産業が盛んな児島の数ある工場の中から「ジャパンブルー」を選んだ理由とは?そしてどのようにブランドが誕生したのか。


「まず、大阪の貝塚港に海外から届いた綿花をチェックして、紡績し糸にします。それを児島で染色して生地にしますが、"ジャパンブルー"は元々生地の工場なので、近くに糸を染色する工場もありますし、旧式の織機があり熟練の技術者がいることが選んだポイントですね。これを縫製工場の"高木ソーイング"と結びつけてひとつの流通にしました。生地工場には生地は作れても縫製ができないし、縫製工場にも独自の生地入手ルートがないところも多い。そういった工場に、近くの工場を紹介して商品を作れる形にする...こうしたコミュニケーションやモノを売るルートを作ることが僕らの仕事です。全く新しいマーケットを作ろうとしているので、本当にそこにマーケットができるかはわからない。でも、マーケットができたらオリジナルの池なので、誰かの池にいるのとは違ってそこでは自由に生活できるんですね」


日本各地を回り、衰退の一途にあった工場と消費者をつなぎ新しいビジネスの形を提示した山田さん。本連載のテーマである地方創生についての考えを聞いたところ、「地方創生ってめちゃくちゃ上から目線ですよ」と持論を展開してくれた。


「東京の人たちは"地方を盛り上げなきゃ"というけど、実際そこに住んでいる人たちはこれまでもこれからも普通にやってきているんです。僕はもっとフェアだと思っていて、東京の人たちがもっと地方のことを考えると同時に、地域は東京には残ってない日本の文化を教えたり、豊かな生活のスタイルを教えてあげることがベスト。東京で満員電車に揺られるだけが人生じゃないですから」


豊かな生活...そして人生のために、私たちが今考えるべきことは何なのか。


「ファストファッションに代表されるように、時代の流れは大量生産、大量消費になっていますが、お金の使い方をもう一度考えなければならないと思います。僕らの孫の孫の代は僕らのツケを払ってとんでもないことになる。"足るを知る"ということをちゃんと考える時期にきた。今、先進国ではモノを買わなくなってきていますが、モノというものは一巡して、これからは価値主導の時代になってくるんじゃないですかね。自分で楽しむのはもちろん、誰かにプレゼントする時、値段やブランド名ではなく、メイド・イン・ジャパンのいいモノを選んだりもらったりすると特別な気持ちになりますよね。ただモノを買うのではなく、"感情"を買うということをしなければいけないと思いますね」


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昨年、社会にポジティブな変革をもたらそうと努める社会起業家たちのグローバル・コンペティション「CHIVAS VENTURE(シーバス・ベンチャー)」に日本代表として出場。グローバルな視点を持つ山田さんは、日本のファッション業界だけでなく、世界の未来を見据えている。


「今何が起こっているかを考えると、業界とか日本とかの話ではないんです。このままいくと地球において人類は絶滅することになってしまうかもしれない。僕ら世代が人類が残る形を作っていかなければいけません。店には閉店5分前でも山ほどお惣菜があって、地球上の1/3の食糧が捨てられていて、その一方で4秒に1人が餓死しているわけです。そういう世の中において"人類のいない地球でビジネスはできない"というところに立ち返って、ゴミを出さない、リペアする、長く使える素材を使うなど、僕の出発点はそういうシンプルなところから始まっています。実家が婦人服店だったこともあり、ゴミのように消耗していくファストファッションというものが僕には耐えられなくて...。愛着を持って長く使えるメイド・イン・ジャパンで多くの人たちを夢中にさせることが僕のミッションです。そしてファッションだけではなく、僕らがやっていることは消費のあり方を考える取り組みだとも思っています」


"働き方改革"と言われて久しいが、今までいったい何がどう変化したのだろうか。このご時世、「東京で満員電車に揺られるだけが人生ではない...」「ゴミのように消耗するファストファッションが切ない...」そんな山田さんの言葉が胸に染み入る人はきっと多いだろう。豊かな生活、そして今後の人生のために、私たちが今考えるべきことは何なのか。山田さんの言葉から気づきを得ることはきっとあるはずだ。続く連載「日本を知る、地域を考える:一輪の綿花がジーンズに~工場直販サイトとともにMade in Japanをブランディングする~」では、児島デニムの工場をリポートする。


Factelier (ファクトリエ)


「語れるもので、日々を豊かに。」ファクトリエの商品には、それぞれに語れるストーリーがあります。世界が認める高い技術を持った日本の工場とともに作った高品質で愛着のわく商品を届けています。日本のものづくりから世界一流ブランドを。本物の価値をもっと身近に。


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テレビ東京では、これらの番組や「テレ東プラス」の連載【日本を知る】を通して、今後もさまざまな日本の姿をお伝えします。

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