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テレ東プラス

2018.8.27

日本を知る地域を考える@神奈川県茅ヶ崎市:濃い野菜!獲れたての魚をその日のうちに!デパートで話題のアイスクリーム...魅力あふれる”茅ヶ崎”の町を散策~前編

日本を知る、地域を考える@茅ヶ崎

2018年8月現在242,003人が暮らし、施行時特例市の一つである茅ヶ崎市。都内には電車一本で、市内には国道1号線、国道134号と太いパイプもありアクセス良好。鎌倉、江ノ島らと相模湾沿岸湘南地区を形成する有名なスポットのひとつである。それもあり海のイメージが非常に強いのではないだろうか。しかし、海もあれば里山には緑豊富で畑や田んぼなども数多く存在する。都会でも田舎でもないバランスのいい街、それが茅ヶ崎だ。


地方創生と聞くと地域の何かしらの改革、つまり変化や進化もイメージする。しかし、茅ヶ崎は今をいい意味で楽しむ。変化をそれほど望まない。茅ヶ崎の進化は自分たちで作る。それがローカルファーストの原点である。


みなさんは「ローカルファースト」という言葉をご存知だろうか。


それは生産者、事業者、消費者が一体となって、地域に根差した新しいライフスタイルを生み出す"魔法の言葉"。「テレ東プラス」編集部では、神奈川県・茅ヶ崎市で「ローカルファースト」に取り組んでいる、活気あふれる皆さんにお話を伺った。



茅ヶ崎海辺の朝市


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毎週土曜日午前8時から9時に茅ヶ崎公園野球場東側駐車場付近で開催。毎週14~15店が、軽トラックの荷台に新鮮な野菜やお花を積んで販売する。人気店になると朝5時から並ぶお客さんもいるほど、地元民に根差した人気の朝市だ。平成13年に隔週土曜日開催でスタート、平成20年より毎週土曜日に開催している。


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平牧強さん 「茅ヶ崎海辺の朝市」現会長


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お客さんのプレッシャーに負けないように、チャレンジしています!


午前8時スタートの15分前に朝市の会場に到着すると、そこにはすでに行列が。お客さんのほとんどが地元の方々で、レストランのオーナーやお料理教室の先生など"プロ"も訪れるほどの人気ぶり。朝市会長でひらまき園代表の平牧さんに、朝市の魅力について伺った。


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「毎週たくさんの方に来ていただいます。僕自身『面白いところだな~』と思って朝市に入れてもらっているので、お客さんにも同じように思っていただいているのではないでしょうか。朝市の魅力は、お客さんが直接生産者の顔を見ることができること、そして朝市参加者もお客さんの声を聞いていろんな野菜づくりにチャレンジできる点ではないでしょうか」


通常、野菜売り場で野菜を買うとき、「〇〇はありますか?」と聞くことはできても「〇〇を作ってください!」というリクエストはできないものだが。


「僕自身"リクエストいただいたらそれ以上のものを作りたい!"と思って果敢にチャレンジするタイプなんですよ。茅ヶ崎は気候にも恵まれているので、いろんな野菜を作ることができます。でもその方が、自分も飽きないんですよね。豊かさって単一のものだけよりも、多様なものがあった方が感じると思います。僕は"豊かさを求めた仕事がしたい"と思っています」


それでは、茅ヶ崎ならではの野菜はあるのだろうか。


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「なんでも作れちゃうので、"茅ヶ崎だからコレ!"という野菜は特にないと思いますが、個人的には、ブームが来るずいぶん前からパクチーを作っています。"茅ヶ崎でパクチーと言えば平牧"と言っていただけるようになったので、こんな感じでまた新しい野菜を見つけていきたいですね。そのためにも、お客さんのリクエストに応えていきたいし、そのプレッシャーに負けないようにしたいです」


【朝市消費者の声】


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金丸知奈さん 「Luna Cooking Studio」主催
「とにかく農家さんの熱意がスゴイです。研究熱心で旬の野菜はもちろんですが、旬を外してどこまで作れるかチャレンジしたり、市場に出回らない野菜もお願いすると作って下さったり。フェンネル、ビーツ、ルバーブなど当時なかったものが定着して、種類の幅がどんどん広がっています。それに何より新鮮です。お料理教室をしているので沢山買うのですが、他の方もその新鮮さに気づいたらたくさん買ってる方も多いんじゃないかな(笑)値段をあまり気にしない、品質の良さで選んでいるのではないでしょうか。毎回お目当ての農家さんの列に並ぶのですが開店まで情報交換したり美味しい食べ方など話したり、良いコミュニケーションの場にもなっています。私は朝市だけじゃなく、畑にある直売も利用しています。そこで畑も見ているので"あのナスが売りだされたんだ!"と愛情も沸いてきます(笑)」。



熊澤酒造


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明治5年(1872)創業の熊沢酒造は、お酒造りはもちろん、地ビールの先駆けとなった「湘南ビール」を開発。現在は、地元・茅ヶ崎のお米で作ったどぶろく・純米吟醸「かっぱ」シリーズを販売しており、さらに茅ヶ崎産の素材を使ったレストランの経営など茅ヶ崎の消費者だけでなく生産者にも欠かせない存在となっている。


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熊澤茂吉さん 「熊沢酒造」六代目蔵元
古民家を移築した和モダンな「mokichi wurst café」で取材陣を出迎えてくれた熊澤さん。敷地内には日本料理の「蔵元料理 天青」、イタリアン料理の「MOKICHI TRATTORIA」さらに、ギャラリー「okeba gallery & shop」も併設。これらすべてが「ローカルファースト」と関連している。


ローカルファーストの自覚はないです(笑)気が付いたらそうなっていました


そもそも、茅ヶ崎米を使ってお酒を造るようになったきっかけは?


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「創業140周年記念で、友達が作っている酒米でどぶろくを作ったのがきっかけです。そこから大竹(孝一)さんが酒米を作ってくれるということで、純米吟醸を造り『かっぱ』シリーズが生まれました。今は、大竹さんの酒米で貴醸酒(仕込み水をお酒で造る)に挑戦しています。茅ヶ崎は米所ではないため、全国的に見るとすごいレベルのお酒ができるわけじゃない。ですから、どれだけ付加価値をつけられるかを探っています。成果ができるのは10年後くらいですかね」


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酒造の敷地では、地元の食材を使ったレストランに日本料理店、ベーカーリーまで経営している熊沢さん。さらに、茅ヶ崎出身のアーティストの育成もしています。まさに「ローカルファーストの見本」と言える存在だ。


「そんなつもりは全然なかったんですけど、気が付いたらそうなっていました(笑)。大量生産大量消費ではなく、どっかから来たのか分からないものを使うのが気持ち悪くて、大事なものを長く使い続けるには、近所で作っているものの方が愛着も沸きますよね。ちょっとほつれたら家に行って直してもらったり...。自然な流れですね」


今後、新たに挑戦することがあるのだろうか。


「保育園です。11月に社員のための保育園(もあなキッズ自然楽校)が開園します。保育園は自社で経営するのではなく、保育園を運営している企業に委託する形ですが。認可保育園だと標準的なことしかできないんですけど、企業が経営する保育園は何やってもOK。"ただひたすら森で遊ぶ"という教育方針です。今から開園が待ち遠しいですね」


もはや地産地消は当たり前。地元に根差し、人々の健康を...。そして子どもたちの育成にも力を注ぐ茅ヶ崎の人々。湘南地区では、ことさらのんびりとした田舎町のような風情が感じられるが、一方で地域のお祭りや行事などには積極的。完全ローカルの人々と移住組がお互いの良さを体感しながら共存しているところも最たる魅力だ。「ローカルファースト」の見本として、今後はさらに活性化していくことだろう。


後編では、茅ヶ崎有数の農園やアート、地元で大人気のアイスクリームショップのリポートをお届けする。


「テレ東プラス」編集部では、今後も知られざる日本、また、日本全国で"地方創生"に果敢に取り組んでいる地域や人々を紹介していく予定だ。

特集〜日本を知る、地域を考える〜はこちら
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