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テレ東プラス

2018.12.1

「本屋を目当てに旅をしてもいいじゃないか」ブックショップ・トラベルのすゝめ 群馬県・高崎篇

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下北沢で"本屋を紹介する本屋"「BOOKSHOP TRAVELER」を営んでいる和氣正幸さん。これまで全国津々浦々のこだわりを持った個人書店を巡り「日本の小さな本屋さん」という本を出版させました。今回はそんな和氣さんに「本屋を目当てに旅するブックショップ・トラベル」を提案してもらいました。題して「ブックショップ・トラベルのすゝめ」。

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はじめまして。下北沢で「BOOKSHOP TRAVELLER」という小さな本屋の店主をしています和氣と申します。本のトラベル。そう、旅です。でもひと口に旅と言っても様々なものがあると思います。温泉目当てのものがあれば、海や山・川で遊ぶレジャーもその一つでしょう。世界にはたくさんの観光スポットがあります。お洒落なカフェだってたくさんあります。ですが、僕は声を大にしてこう主張したい。「本屋を目当てに旅をしてもいいじゃないか!」と。「本屋が少なくなっている、大変だ!」そう言う声を耳にすることはあるかもしれません。しかし、そうした言説の裏で小さくとも個性的で、わざわざその土地に行くことでしか味わえないような独自の体験を得られる本屋が増えていることは知られていません。そこで、この連載では全国に散らばる本屋を中心に旅を楽しむためのプランを提案していきます。記念すべき第一弾となる今回は群馬県は高崎市を紹介いたします。

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群馬県といえば、いつの頃からかネット上では未開の地・グンマーとネタにされ、「なにもないところ」というイメージを持たれている方も多いでしょう。しかしそんなことはないんです!僕がそう思うに至ったオススメの一泊二日。高崎ブックショップ・トラベルのプランがこちらになります。

東京駅から新幹線に50分と案外すぐに着く高崎駅。西口を出て、まずは今回の宿である「灯り屋」に向かいます。

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大通りから横に入った場所になります。看板がないので一瞬迷いますが、よく見るとガラス戸に店名が書いてあるので要注意です。


高崎駅の西口から徒歩12分と少しかかりますが、実は目の前に最初の目的地があるので、こちらに向かいます。チェックインは16時からになりますが、荷物が重ければ置かせてもらいましょう。

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灯り屋
住所:群馬県高崎市椿町41
営業時間::カフェ18時~26時(チェックインは16時-22時、チェックアウトは10時)
定休日:水・木
お問い合わせ: mail@guesthousegunma.com
HP:http://guesthousegunma.com/index.html
SNS:@you_e_me_cafe
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デザイナーがはじめた、"クラフト・ジン"が飲める本屋





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新刊や直近のイベントの情報が掲示される店頭の窓。

ここはデザイナーの荻原貴男さんがはじめた新刊書店。絵や写真がきれいなものなど読みやすいものが多いですね。普段は本を読まない方も手に取りやすい雰囲気です。なのですが、よくよく見ると全米図書賞など数々の賞を受賞した『地下鉄道』や、エーリッヒ・フロム『愛するということ』など文学の本もあるというバランス感覚が素晴らしいです。その上、ここでしか手に入らないような個人出版物=ZINEの取り揃えも多いというから本好きには堪りません!

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大きな窓から自然光が差し込む。柔らかい雰囲気の店内。

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高崎のビジネスホテルを詳細にレビューしたZINE『高崎ビジネスホテル探検記』など、ここにしかない本が揃う。

コーヒーやビールなどのドリンクも提供しているのですが、ここにはほかの本屋とは異なる驚くべき特徴がひとつあります。それはクラフトビールならぬクラフトジンが飲めるという点。

静かに流行しつつある少量生産で、独自のボタニカルを使用するなど強いこだわりを持って作られたクラフトジン。全国でもクラフトジンを飲める本屋はここ以外にはないのではないでしょうか。

「HENDRICK'S」(600円)という入門的なものですが、店主に勧められるがまま飲んでみました。ストレートでキュッとで口に入れると、強めのアルコールの中に芳醇なバラの香りが広がり、幸福な気持ちになります。筆者はその美味しさに感動を禁じえませんでした。無頼派の飲ん兵衛な作家・ブコウスキーの本とよくマッチしますね。

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クラフトジンのほかにもクラフトビールやソフトドリンクも提供されています。

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REBEL BOOKS
住所:群馬県高崎市椿町24-3
営業時間::12時~20時
定休日:水曜日
お問い合わせ: letter@rebelbooks.jp
HP:http://rebelbooks.jp/
SNS:@rebelbooksjp
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ハンバーガーにうつわ屋。そしてギャラリー。高崎の本屋以外も充実ぶりがすごい

少し良い気持ちになったところで昼食を食べに行きましょう。今回紹介したいのは「TIN'z BURGER MARKET」です。肉汁たっぷりなジューシーなハンバーガー(代表的なメニューTINZは1250円)をがっつり楽しめます。

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アメリカンな見た目の店頭。このワイルドさが良い。

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見た目のイメージ通り、提供されるハンバーガーもワイルドなお味。肉汁が迸って美味しいこと美味しいこと。そのほか荻原さんオススメのお店「タイ屋台料理NIPA」や「椿食堂」もオススメです。肉を食べて体力を回復したら少し腹ごなしのために歩きましょう。

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TIN'z BURGER MARKET
住所:群馬県高崎市本町117
営業時間:ランチ 11:30-14:30 ディナー 18:00-22:30
日・祝11:30-21:00
定休日:なし。
お問い合わせ: tinzburgermarket@gmail.com
HP:https://www.tinzburger.com/
Facebook:https://www.facebook.com/tinzburger/
Instagram:https://www.instagram.com/the_sandwich.club/
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近くのうつわ屋さん「matka」に伺います。一級建築士の旦那さんと料理家でアロマセラピストの奥さんのご夫婦で経営されているこのお店では、選びぬかれた逸品がそっと並べられています。群馬県を中心に本の販売活動を展開する「suiran」さんの選書が楽しめるのも魅力のひとつ。

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ガラスの引き戸から見える店内は静謐な雰囲気をたたえている。

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matka
住所:群馬県 高崎市 本町122
営業時間::11時~19時
定休日:火・水
お問い合わせ: info@matka122.com
HP:http://www.matka122.com/
Facebook:https://www.facebook.com/matka122/
Instagram:@matka_ig
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次に向かうのは「New Boy Coffee & Records」。「matka」から8分ほど歩いた場所にあるカフェです。店内ではオリジナルブレンドから群馬県前橋市の「13 COFFEE ROASTERS」のブレンドや山形県の「AURORA COFFEE」ブレンドを頼むことができ、珈琲好きにとって嬉しいのはもちろん、レコードの新譜や中古品も取り揃え、ZINEまであるというのですから、良くないわけがありません。

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3階は多目的スペースになっていて、様々なイベントが行われるとのこと。「REBEL BOOKS」主催のイベント「ZINPHONY」もここが会場で毎年夏と冬の2回開催されています。

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無骨な印象の階段を昇った先にあります。

もしまだ余裕があるようでしたらお隣の前橋市まで足を伸ばすのも良いのかもしれません。なぜなら、前橋には「フリッツ・アートセンター」があるからです!

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New Boy Coffee & Records
住所:群馬県高崎市田町53-2 / 2F
営業時間::11時~20時
定休日:火曜日
お問い合わせ: 027-384-2632
HP:http://newboycoffee.com/
SNS:@newboycoffee
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サンダーバード2号の格納庫をイメージしたという店舗。

「フリッツ・アートセンター」へは前橋駅から車で10分ほど。緑豊かな 敷島公園と利根川に挟まれた場所にあるこのお店は、ギャラリー併設の絵本専門店でもあると同時に、〈TINTIN BOX 前橋店〉や、古本店〈book stand レンズ〉などを併設。さらに、芥川賞作家・絲山秋子さんの公開書斎〈絲山房〉まであるというてんこ盛りぶり。

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前庭では、2019年春開店予定の、薪窯のパン屋さんやコーヒースタンドの建設工事も進み、正直ここだけで半日は過ごせるくらいの場所です。一通り堪能したあとに、目の前の敷島公園で購入した本をひとり楽しむのも最高ですね。
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毎年5月には「敷島。本の森」というイベントも行われます。

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F-ritz art center
住所:前橋市敷島町240-28(敷島公園内)
営業時間::11時~20時(金曜日:21時 まで)
定休日:火曜日(祝日の場合はその翌日)
お問い合わせ: info@theplace1985.com
HP:http://theplace1985.com/
SNS:@cinemamaebashi
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ここまで楽しんだら、もし朝から来ていたとしても、もう夜でしょう。灯り屋に帰って夕ご飯のカレー(730円)を食べます。スパイスが効いたお味です。

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灯り屋はゲストハウスなので共同シャワーです。「でも、もっと広いお風呂に入りたい!」そんなあなたには、灯り屋から徒歩7分の「浅草湯」があります。昔ながらの銭湯で旅の疲れを洗い落としましょう。

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レトロな外観が期待感を高めずにはいられません。

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浅草湯
住所:高崎市成田町36-3
営業時間::14時~22時
定休日:火曜日
お問い合わせ: 0273-23-1745
HP:http://www.gunmanet.or.jp/asakusau/
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宿に帰ってきて、もしまだ眠れないのならぜひ1階のカフェに再び寄ってみて下さい。高崎の地ビールをはじめ、20種類ほどのビールが午前2時まで楽しめます。同じ宿に泊まる人と語らうでもよし、この日に買ってきた本を読み耽るもよしです。

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チェックアウトは朝の10時。ちょうど「matka」のすぐ近くにある「伊東屋珈琲 高崎店」は10時開店ですので、朝の珈琲も楽しめます。


少しゆっくりして再び「REBEL BOOKS」に寄るのも良いかもしれません。近くには「高崎市立中央図書館」や「高崎城跡」などもあります。そんな感じ過ごしていたらあっという間に帰宅時間。一泊二日の旅は終了です。

ここまで読んだ皆さんはもうお分かりでしょう。楽しめる群馬が未開の地などではないことが!東京から1時間もかけずに行けて、こんなに心を豊かにしてくれる高崎。ぜひ旅してみて下さい。


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個性豊かな本屋のそばには、店主に馴染みのある個性豊かな飲食店やギャラリーもある。本屋を軸に旅を検討してみる。これまでの人生のなかであまりしてこなかったパターンの旅にこそ、人生を豊かにしてくれる発見があるのかもしれません。東京から2時間でできる高崎の旅、満喫してみてはいかがでしょうか。

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