経済ドキュメンタリードラマ「ルビコンの決断」

バックナンバー

2009年4月23日放送
リーマン破たん 最後の50時間
詳しい内容
2008年9月15日、アメリカの大手証券会社のリーマン・ブラザーズが経営破たん。このとき、六本木ヒルズの29階から32階にオフィスを構える「日本法人」の社員たちは、会社の状況について一切伝えられていなかったという。
「まさか破たんするなんて・・・」
さかのぼることおよそ50時間前、ポールソン財務長官らとゴールドマン・サックスなどの証券会社のCEOたちがリーマン・ブラザーズの処理を巡って話し合いを続けていた。リーマンが破たんするまでの間に一体何があったのか?ウォール街のボスたちのうごめく思惑と、知られざる50時間の攻防を明らかしていく。
そして当時リーマン・ブラザースの日本法人に勤めていた社員たちはその時、何を感じ、どう行動したのか?番組では元リーマンの社員たちを徹底的に追跡取材。
その証言や様々な資料をもとにして構成し、ドキュメンタリードラマとして描いていく。また、なぜ、リーマンの破たんが世界経済にここまで影響を与えたのかなども検証していく。
場面写真
キャスト紹介
加藤 賢治(仮名) 新田 みさと(仮名)
前川 泰之 西原 亜希
ゲスト紹介
池上 彰(ジャーナリスト)
岩崎 日出俊(経営コンサルタント、元リーマン・ブラザーズ幹部)
大浜報道キャスターのあとがき
「リーマン破たん」

私はバブルに踊った経験がありません。
もちろん先見の明があったわけでも強い意志を持っていたわけでもありません。
単に踊る機会がなかっただけです。就職活動中にすでにバブルは弾けていました。
ここ数年は外需主導の好景気が続いていたようですが、生活レベルでの実感はありませんでした。
なので、バブルに踊る人たちの精神状態というのは理屈では分かるものの、感情的にはよく分からないというのが正直なところです。
しかしその一方で、油断をする人達の気持ちはよく分かります。
なんだかんだと問題は多いが結局「なんとかなる」と思い込む癖は私にもあります。
今までなんとかなったから、これからもなんとかなると思い込んでいるところがあるのです。報道の仕事をしながら、そんな自分に喝を入れることもよくあります。
リーマンの件を見ているとこの手の油断が致命的であったことがよく分かります。
金融工学を駆使した、自分の理解の及ばない商品にも関わらず、みんなで流通しているのだから「なんとかなる」。
投資銀行の業績悪化も同じ金融村の人達が「なんとかしてくれる」。
最悪でもアメリカ政府が見殺しにするわけがなく「なんとかしてくれる」。
アメリカ政府自体もリーマンが破たんしても大きな影響はなく、「なんとかなる」と判断したのでしょう。
皆が「なんとかなる」と信じている時に「なんともならない」ことが起こると、「なんとかなる」という根拠の無い発想はもろくも崩れていくのだということがよく分かりました。次に来るのは極端な疑心暗鬼、信用不安です。
日本にも「なんとかなる」と思われている問題がたくさんあります。政府の不手際を叩いておけば「なんとかなる」と思い込んでいるような報道も少なくありません。
自分の行動や意識を変えないことには政治は変わりません。よく言われるように政治は我々の鏡でしかありませんから。天に唾を吐いていても始まらないのです。