リオ五輪卓球台。そして東京五輪のデザインは?【梅田彩佳が「三英(SAN-EI)」のものづくりに迫る! Vol.2】

左:梅田彩佳/右:(株)三英・三浦慎社長

卓球好きタレント・梅田彩佳が、リオ五輪の卓球会場を飾った卓球台「infinity」その卓球台を製作した(株)三英・三浦慎社長にインタビュー。「三英(SAN-EI)」のものづくりに迫る。


【リオ五輪卓球台。そして東京五輪のデザインは?】

梅田彩佳(以下・梅田)卓球台を作るのって難しいと思うのですが、こだわりの点とかは何ですか?

三浦慎社長(以下・三浦)どんな選手が打っても、どんな戦型でも、平等な条件になる台にしたいという思いはありますね。意外だと思われるのですが、うちのスタッフには卓球の元選手とか経験者がいないんですよ。そういう人がいると、台の性能がそのスタッフの好みに偏ってしまうから。どうしても主観的な意見になって、客観性を欠くのであえて選手は入れず、社外の選手の方にたくさん使ってもらって、それのフィードバックをいただき、反映するようにしています。

梅田:リオ五輪では公式卓球台に選ばれましたがいかがでしたか。

三浦:うれしかったですね。同時に、自社の製品、特に五輪に出す台というのは、本当に一生懸命作りあげていて、自分の子どものような感覚なので、大会が終わって台が撤去される時、少し悲しい気持ちもありました。台はすべてブラジルの協会に全部寄付しましたから。

 うちはバルセロナ五輪の時も公式台に選ばれて、もう25年たつのかな。でも当時の台がまだ向こうで残っていて、いまだに良い台だって言ってもらえる。そういうのはすごくうれしいです。

梅田:リオ五輪の台はデザインも素敵でしたね。東京五輪も三英さんが公式台ですが、そちらのデザインは?

三浦:もうできていますよ。

梅田:見たい〜!!! リオ五輪のデザインの面影ってあるんですか?

三浦:だめだめ、見せられません(笑)。面影もないですよ、全くの別もの。やっとデザインができたので、これからこのデザインを元に実際に台を作る作業がスタートします。

梅田:もう、こんな早くからやっているんですね。

三浦:いや、本当は3年前では遅いんですよ。リオ五輪の台もデザインが決まったんだけど、作ってみたらどうしても台が振動してしまって。それを止めるのに1年半かかってるんです。五輪が始まる半年とか1年前にテストイベントがあるんですが、リオの時はそれに間に合わず、テストの時はデザイン的にもあまりカッコ良くないものになってしまったんです。だから東京もギリギリですよ。これがテストの時の台。パイプとかあるでしょ。

梅田:全然違いますね。

三浦:そう、かっこ悪い。全然ダメ。これはリオの時の最初のデザイン。他にもいろいろ案があって、こういうのからスタートして、最終的に完成になっていく。試作も10本くらい作っていますね。

梅田:そう考えると、本当に「子ども」なんですね。

三浦:そうだね。リオでは日本の選手が活躍してメダルも獲得したんだけど、SNSで知り合いが「三英の卓球台にも金メダルをあげたい」ってコメントをくれて、すごくうれしかった。

梅田:オリンピック以降、卓球の人気も高まってますね。

三浦:人気が出るのは、すごく喜ばしいこと。ただ、うちはラケットとかラバーは扱ってなくて、卓球台しかないから、まだ実感しにくいんですよ。ラケットとかなら、たとえば水谷選手が使っているのを買いたいとかあるし、これから卓球を始める人も買うけど、台は直接購買に結びつきにくい。もっと卓球人口が増えていって、新しく台を買うとか、修理の依頼が増えるとか、ずっと遅れてから効果が出てくるんです。だから、去年も決して売上は伸びていないんですよ。

SAN-EI 卓球台「infinity 2016」 写真:田村翔/アフロスポーツ

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