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知能ロボット研究者
石黒浩(いしぐろ・ひろし)
2008/10/24放送
石黒浩プロフィール
1963年 滋賀生まれ
大阪大学教授
ATR知能ロボティクス研究所客員室長を兼務
「 考え続ける 」
自分とそっくりのロボットを作った研究者が、今回の匠。石黒浩、大阪大学教授。肌の質感を再現するために、自分自身を型取り材で型取りし、MRIで頭の中を調べた。「普通に脳みそ出てきてよかったなと思いましたけど。パソコン出てきたら、どないしようかと。何か、そういう分けの分からない不安はありますよね。」
ジェミノイドを相手に、学生たちも自然に会話をしている。
「髪の毛なおしましょうね。」「おまえ、ちょっと!…何かなおされている気がするな、ちょっと。」
「あんまりリアリティが外から見るほど僕はない。でもね、肩越しに見たりすると一瞬、自分の身体かという錯覚に陥ったり、勿論こう操作していればね、あの、自分の身体のような錯覚を持つと。」
ジェミノイドの特徴は、半自律型のシステム。ロボットの人工知能で対応できる部分は自律的に動作する。大きな身振りや会話は、インターネット回線を通して、遠隔操作をする仕組み。
「目的と場所をえらべば、今も遠隔操作は必要ない。ただ本当にね、自由意志なんてあるのかっていう、根本的な疑問もあるわけですよね。だから、自分でものごとを決めていると、みんな信じていますけれど、本当に決めているですかと。何か根拠があって行為を決めているとすると、その根拠はどっから来ているわけですよね。自分で作りだしていない。社会からきていたり、親からきてたり。」
「人間の脳の一個一個しらべてわかることには、やっぱり限界があって、社会を構成する人間としてどうあるべきか、っていうような視点で考えないと、あのー、わからないこと多いんじゃないかなと。だからロボットを作ろうと思うわけですよね。ロボットを作ってみて、作ってみたものがどれだけ人間らしいかで分かることがたくさんあると僕は思っているわけです。考えつづけていることが他の動物とちがう、し、自分を、自分が生きようとするモチベーションにもなってるんだろうと思いますよね。」






