#44 鍛鉄工芸家 西田光男(にしだみつお)
2007/2/3放送
西田光男 プロフィール
1951年 大阪生まれ
25歳より独学で鍛鉄を学ぶ
「 挑戦する それが職人の条件 」
埼玉県秩父山地の麓に、甲高い音が響き渡ります。今回の匠は、鉄を自在に操る鍛鉄工芸家、西田光男さんです。鍛鉄とは、熱した鉄を何度もたたいて「単に叩けば尖るんじゃなくて、微妙に、ここ角度つけて叩いている。やっぱり感覚がわかるんで素手ですよね。鉄が赤い状態にありますよね。赤くするととても言う事を聞いてくれて、冷めて黒くなるとすごい頑丈なものになる。長く愛されて使われてるところにすごい喜びを感じるよね。」
鍛鉄はもともと、『アイアンワークス』という、ヨーロッパで盛んな伝統工芸です。30年前の日本には珍しく、西田さんは独学で鉄を叩き始めました。「本に教えられた事をやっている事が、本当に正しいのか疑心暗鬼もあれば、もっと上手くできることがあるんじゃないかと思った事もある。ヨーロッパでは、無垢の塊でやるのを基本としていましたからね。でも鉄板を叩いて、細かく仕上げていくと、本当に具象的なものができる。」
1996年から始めた、ヨーロッパでの技術交流。西田さんが生むリアルな造形に、本場の職人達が驚いたのです。「彼らは、教えられるか教えられたままだけど、僕なにも知らないじゃない。日本にもともと伝統としてないでしょ?だから考えるのかも知れない。」 鉄板を合せて空洞にすることで、これまでにない立体的な風見鶏を、実現させました。「自分の知らない鍛鉄の部分って、まだあると思う。それやっぱりお客さんの投げかけが必要で。蓮の屋根を自分から作りたいとは思わなかったし。だから無理難題を投げかける事によって、自分の中に試行錯誤が生まれてくる。それが面白いんだよね。自分からあえて作りたいものは、自分に想像つかないものを作りたいですよね。」






