6月、渋谷東急 他、全国松竹・東急系にて
ロードショー
巨匠・黒澤明が最後に撮りたかったのはラブストーリーだった。
映画人たちに讃えられ、観客を魅了し、今も輝き続ける“世界のクロサワ”
スピルバーグ、コッポラを始め内外の映画人たちに讃えられ、その逝去後も尊敬を一身に集め続けている、 “巨匠”黒澤明。
1990年には米アカデミー賞協会より名誉賞を授与され、98年、88歳で惜しまれつつこの世を去るまで生涯30本の映画を 精力的に作り続けた。
黒澤明には、幻の作品があった。実は、31作目の監督作品の脚本を完成させ、撮影寸前まで準備を進めていながら、製作費等の問題で断念せざるを得なかったのだ。黒澤が最後に撮りたかった一本が、本作『海は見ていた』となって、今ここに蘇る。
黒澤監督、最初で最後のラブ・ストーリー
原作は、山本周五郎の「なんの花か薫る」と「つゆのひぬま」(新潮社刊)。脚本を読んだ関係者は皆いっせいに驚いた。なんと、黒澤監督初のラブ・ストーリーなのだ。「時は江戸、場所は深川、生粋の江戸っ子たちの本場」だから、「先ず、粋に行きましょう」とその意気込みを語っていた黒澤監督。そこには江戸に生きる女の切なくも激しい恋が描かれていた。
巨匠から巨匠へと託された時代を超える“魂の希望”の物語
黒澤監督と生前、親交が深かった『忍ぶ川』『サンダカン八番娼館・望郷』の熊井啓監督が、黒澤監督の万感の想いを引き継いで映画化を決意した。熊井監督は、「“粋”とは、権力に反発する市民意識の表れ、いわゆる庶民のダンディズムと解釈するならば、私が映画化しても黒澤氏の描こうとしたテーマに通じるに違いない」と語っている。
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