旬の牡蠣を爆喰い! 全国に急増中の「かき小屋」の元祖を探してみた

2016年1月12日

旬の牡蠣を爆喰い! 全国に急増中の「かき小屋」の元祖を探してみた
その栄養価の高さから“海のミルク”と呼ばれている牡蠣。クリーミーで濃厚な味わいとプリッとした食感がたまりませんよね。その牡蠣が食べ放題の「かき小屋」が、ここ数年、全国的に急増中。東京や横浜でもちらほら見かけるようになりましたが、そもそも発祥はどこなのでしょうか? そこで、「かき小屋」のルーツを調べてみました。

かき小屋の基本ルール

店によってルールは様々ですが、バケツやカゴに盛られた殻付きの牡蠣をキロ単位で購入し、それを自分で焼くのが基本。コンロの上に乗せた缶に店によってルールは様々ですが、バケツやカゴに盛られた殻付きの牡蠣をキロ単位で購入し、それを自分で焼くのが基本。コンロの上に乗せた缶に牡蠣を入れて蒸し焼きにする「ガンガン焼き」や、炭火の上に網を置いて焼くのがメジャーなようです。軍手をはめて牡蠣の殻を自分で剥くなど、BBQ感覚でワイワイ楽しみながら食べられるのが魅力。牡蠣が食べ放題のお店や、持ち込み料を払えばお酒やソフトドリンクを自由に持ち込めるお店もあります。

かき小屋の発祥はどこ?

牡蠣の産地といえば、広島県や宮城県。かき小屋の発祥もてっきりそのどちらかでは? と思いきや、調べを進めていくと佐賀県太良町が発祥の地という説が浮上。その真相を、太良町観光協会へ問い合わせてみることに。 「今では九州でもあちこちで見かけるようになったカキ焼小屋ですが、ここ太良町が発祥の地。そもそもの始まりは30数年前と言われています」(太良町観光協会局長・酒村さん) 酒村さんの話によれば、太良町は有明海で獲れる竹崎カキの産地で、平成16年に牡蠣の養殖も始めてから次第に「カキ焼小屋」が増えていったのだそう。今では、太良町の国道207沿いに「たらカキ焼海道」と呼ばれる「カキ焼小屋」が密集する一帯があり、竹崎カキや同じく特産物の竹崎カニなども味わえるそうです。
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ところで、太良町の中でも最も古い“カキ小屋の元祖”はどの店なのでしょうか? 「おそらく『園(その)』さんじゃないですかね~?」(酒村さん) ということで、さっそく「園」さんを直撃!

かき小屋の元祖を訪ねる

「ウチが『カキ焼き小屋』の元祖です。約30数年前に潜り漁をしていた今の社長が、有明海で獲ってきた牡蠣を半分に切ったドラム缶に入れ、網の上で焼いて提供したのが始まりです」(竹崎カニ・魚介類直売所 お食事処「園」・木下さん)
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なぜ、「店」じゃなくて「小屋」なのでしょうか? 「最初は、お店(魚介類直売所)の表で牡蠣を焼いていたんですが、だんだんお客さんが増えてきたので、空いているスペースにドラム缶の数を増やしてセルフサービスで焼いてもらうようにしたんです。そのうち雨が凌げるように屋根がついて、次に風が凌げるように壁がついて……となっていくうちに、いつの間にか“小屋”になっちゃいました」(木下さん)
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「お酒の持ち込みOK」というかき小屋も多いですが、このルールも「園」さんが始まり? 「最初はお店でドリンクを扱っていなかったので、持ち込み料を払えばお酒やソフトドリンクの持ち込みをOKにしていた時期もあったようです。今はお店に飲み物を揃えているので、持ち込みは禁止にしています」(山口さん) 「園」さんのカキ焼小屋黎明期のスタイルが、何らかの形で全国的に広がり、それが今のかき小屋のベーシックになった……のかもしれませんね。 ちなみに、牡蠣の水揚げ量日本一の広島県では、「2010年10月に開店した『ひろしまオイスターロード かき小屋宇品店』が広島で一番古いかき小屋だと思います」(広島県観光連盟・担当者)とのこと。かき小屋の歴史は、意外とまだ浅いようです。

牡蠣以外にもある「○○小屋」

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かき小屋があるならば、ほかの食材の「小屋」があってもいいはず! ということで調査してみたところ、牡蠣に匹敵する魅力的な魚介類の小屋を発見しました。 ●かに小屋(島根県) 松江市では「まつえ食まつり」に合わせて期間限定の「かに小屋」を特設。冬が旬の松葉ガニ(雄のズワイ蟹)が手軽に安くおいしく食べられます。※開催期間…平成28年1月31日~2月29日まで ●えび小屋(山口県) 山口県にある車海老の養殖・販売をする(株)エス・エス・ケーが、毎年秋ごろから期間限定で車海老食べ放題のえび小屋「炭焼きハウスえびちゃん」をオープン。肉類を除き、好きな食材や飲み物の持ち込みも自由。※終了時期はその年により異なります ●ほたて小屋(青森県) 青森駅前の新名所「帆立小屋」は、ホタテ専用生け簀から釣ったホタテを専用コンロで浜焼きにして食べたり、職人さんによるお刺身、にぎり寿司、ホタテフライ等、ホタテを中心とした多彩な料理を楽しめます。 ●うに小屋(北海道) 積丹町中心部の美国港に、夏季限定でうに小屋が登場。漁港の脇にテーブルが並び、中央にある網でその日の早朝に獲れた殻付きウニやホタテを焼いてくれるほか、活ナマコ、イカ、カニ丼、生ウニ小どんぶりまで、新鮮な海産物やどんぶりメニューが目白押し! どれも牡蠣に負けず劣らず魅力的!! 今後もっと、いろんな種類の「小屋」が登場しそうな予感がしますね。 真牡蠣は11月頃から2月頃までが一番おいしい時期とのことなので、まだかき小屋を体験したことのない方は旬のうちに訪れてみてはいかがでしょうか? 画像提供 :太良町観光協会、肥前グローカル、一般社団法人松江観光協会