あなたが飲んでいるのは「牛乳」じゃない!? 今さら聞けない牛乳類の違い

2016年6月1日

あなたが飲んでいるのは「牛乳」じゃない!? 今さら聞けない牛乳類の違い
6月1日は「世界牛乳の日(World Milk Day)」。国連食糧農業機関(FAO)が、牛乳への関心を高め、酪農・乳業の仕事を多くの方に知ってもらうために定めた日です。これにちなみ、日本でも日本酪農乳業協会が毎年6月1日を「牛乳の日」としたそうです。 そのまま飲むだけでなく、料理にも活躍する牛乳類ですが、パッケージに書かれた「種別」を気にしたことはありますか? 実は多くの種類がある牛乳類。管理栄養士の望月理恵子さんに伺いながら、その違いについて調べてみました。

市販されている牛乳類の分類を知ろう

あなたが飲んでいるのは「牛乳」じゃない!? 今さら聞けない牛乳類の違い
筆者は牛乳を買うとき、一番自然な感じがする「牛乳」という種別を選ぶようにしているのですが、いわゆる“牛乳”には一体どんなものがあるのでしょうか。 牛乳類の成分規格や表示などは、食品衛生法に基づく「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」によって規定されており、以下の6つに分けられます。 ・牛乳 搾ったままの牛の乳(生乳)を加熱殺菌したもので、乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上。成分無調整で、水などを加えることは法律で一切禁じられています。一般的な“牛乳”らしい味で、コクと甘味が感じられます。 ・成分調整牛乳 生乳から水分、脂肪分などを除去し、成分を調整したもの。無脂乳固形分は牛乳と同じく8.0%以上です。低エネルギーと旨味のバランスをとったもので、最近のものは牛乳とほとんど変わらない味わいとなっています。 ・低脂肪牛乳 生乳から脂肪分を除去し、低脂肪(0.5%以上1.5%以下)にしたもの。食品関係の多くは基準値が0.5や5という刻みで設定されていますが、数値による味の違いはさほどないようです。エネルギー、脂肪分以外の栄養価は、牛乳とほとんど変わりません。脂肪分が少ないので、あっさり、サラっとした味わいに感じるものもあります。 ・無脂肪牛乳 生乳から脂肪分を除去し、無脂肪(0.5%未満)にしたもの。脂肪分以外の栄養価は、牛乳とほとんど変わりません。コクは低脂肪牛乳よりも少なく、サラッとしているものが多くあります。 ・加工乳 生乳に脱脂粉乳、クリーム、バターなどの乳製品を加えたもの。乳脂肪分の規定はなく、「低脂肪タイプ」と成分を濃くした「濃厚タイプ」があります。低脂肪タイプは乳脂肪分1.0〜1.5%、無脂乳固形分8.5〜10.0%のものがほとんど。牛乳に比べてエネルギーは低めですが、カルシウムは多めです。濃厚タイプは乳脂肪分4.0~4.6%、無脂乳固形分8.5~10.5%のものが中心で、味にはコクがあります。脂肪、たんぱく質、カルシウムなどの各成分も多いので、栄養価も高くなっています。 ・乳飲料 生乳や乳製品を主原料にビタミン、ミネラルなどの栄養分や、コーヒー、果汁などを加えたもの。乳飲料は乳固形分(無脂肪固形分と乳脂肪分を合わせたもの)を3.0%以上含むことが規定されています。カルシウムや鉄などのミネラルを強化したものでは、味わいも牛乳とさほど変わりません。 こんなに細かく分かれていたんですね! 知らずに飲んでいたという人も多いのでは?

「3.5」? 「4.0」? これって何の数字?

そうそう、コレも気になっていたんですよね。「3.6」とか「3.8」とか、よく目にしているような気がしますが……。 調べてみると、そのヒントがパッケージの成分表示内に隠されていました。
あなたが飲んでいるのは「牛乳」じゃない!? 今さら聞けない牛乳類の違い
正体は、「牛乳に含まれる脂肪分の割合」。この数字は、牛乳の栄養分のひとつである脂肪分の割合をパーセンテージで表したもので、「3.5」なら牛乳100g中に脂肪分が3.5g、「3.8」なら脂肪分が3.8g含まれていることになります。ちなみに、この割合は脂肪分を調整してこの濃さにしているのではなく、この数字を満たす生乳を使って牛乳が作られているのだそう。また、「特濃」をうたう4.0以上の商品は、クリームやバターなどを加えて脂肪分を高めた加工乳であることが多いようです。 乳脂肪分があると牛乳にコクがでるので、クリームやバターなど脂肪分が多いとコクとまろやかさが増してきます。また、乳脂肪分の上に記載してある「無脂乳固形分」が多いほど、コクがありおいしいとも言われています。

お腹が弱い人でも飲める牛乳類がある?

あなたが飲んでいるのは「牛乳」じゃない!? 今さら聞けない牛乳類の違い
ときどき「牛乳を飲むとお腹が痛くなる」という話を聞きますが、体調などによっておすすめの種別や飲み方などはあるのでしょうか。 「お腹が弱い人は、乳糖が調整された乳飲料を試してみるのもひとつの方法です。ただ、乳糖不耐症の人は無理に牛乳を飲むよりも、乳糖が分解されているヨーグルトを食べたほうがよいでしょう。胃酸過多の人は、牛乳や乳製品を飲んでから食事をすると、胃に膜をはって刺激を弱めてくれるのでおすすめです。 また、薬を牛乳で飲む人がたまに見受けられますが、牛乳が薬の成分を包み込んで効果を弱めてしまうことがあるのでやめましょう」(望月さん) ちなみに、望月さんは66℃で30分間殺菌の「低温殺菌牛乳」を愛飲しているのだそう。130℃で2秒間殺菌の「高温殺菌牛乳」よりも牛乳の風味が生かされ、コクがあるんだとか。 「虎ノ門市場」では、低温殺菌牛乳を使った“金のヨーグルト”を販売中! なにげなく牛乳を飲んでいたアナタも、いつも同じ種別しか選ばないアナタも、さまざまな種別の牛乳類を飲み比べてみては?