3月14日(水)放送 「annex ~指揮官の心得~」
石井正さん
外科医

石巻赤十字病院で災害救護の責任者を務めるとともに、東日本大震災の1ヵ月前に宮城県の災害医療コーディネーターに就任。大震災で石巻市は4000人近い死者と行方不明者を出し、行政とほとんどの医療機関が機能麻痺に陥った。石井さんは全国から支援に駆けつけた医療チームによる「合同救護チーム」を作ることを決断。震災後の極限状況の中で、地域の22万人の命を守るため、この「合同救護チーム」を指揮した。その奮闘の記録を「今後の減災のために役立てて欲しい」と、先月「石巻災害医療の全記録」(講談社)として出版した。

「竜馬がゆく」
司馬遼太郎
(文春文庫)

幕末の動乱の中で、薩長連合と大政奉還を成し遂げた坂本竜馬の一生を生き生きと描いた、司馬遼太郎の長編小説。石井さんは中学時代に初めて読んだという。

「竜馬は、議論しない。議論などは、よほど重大なときでないかぎり、してはならぬ、と自分に言い聞かせている。もし議論に勝ったとせよ。相手の名誉をうばうだけのことである。」(「竜馬がゆく」より)

石井さんが指揮した「合同救護チーム」には、立場も意見も違う関係者が集まっていた。多くの被災者を救うためにどう組織を動かすか。そのときに思い出したのが「竜馬は議論しない」という一節だった。「『すべき論』とか『役所がやるべき』とか理屈をこねてもしょうがないので、あんまり相手を理屈で打ち負かさないで、『そこはなんとか』という方向で持っていったほうが、結局みんながwinwinになる。物事が動いていく」(石井さん)

また、大政奉還をめぐって「武力行使しかない」と主張する中岡慎太郎に対し、竜馬が「しかない、はない。人より一尺高く物事を見れば道は常にいくつもある」と答える部分にも石井さんは影響を受けたという。危機の中、指揮官として「俯瞰して物事を見るようにしていた」と石井さんは話す。

「石巻災害医療の全記録」
石井正
(講談社)


石井さんインタビュー(HP限定公開)

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