10月2日(水)放送
福井 晴敏
作家

1968年、東京都墨田区生まれ。私立千葉商科大学中退。97年、警備会社に勤務するかたわら応募した小説「川の深さは」が第43回江戸川乱歩賞選考会で注目される。98年「Twelve Y.O.」で第44回江戸川乱歩賞を受賞し小説家デビュー。99年「亡国のイージス」、2003年「終戦のローレライ」。05年に原作を手掛けた映画「ローレライ」「戦国自衛隊1549(原案・半村良)」「亡国のイージス」が相次いで公開され話題に。他に「6ステイン」「小説・震災後」「Op.ローズダスト」「機動戦士ガンダムUC」など。 13年、「人類資金」では小説の発売前に映画化を決定(10月19日公開)。さらにシリーズ第1巻を期間限定で半額の250円で販売するなど、書籍の新たなマーケティング手法としても注目されている。


神の火(上)(下)
高村薫 著
(新潮文庫)

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「神の火」(高村薫・著)は、福井晴敏さんが「小説はこう書くのか」を学んだという一冊。かつて極秘情報をソビエトに流していたある原子力発電の専門家が、原発をめぐる国際諜報戦に巻き込まれていくさまを、圧倒的なリアリティをもって描いていきます。

「日本では『プロフェッショナル信仰』が強くて、原発でも『プロが何とかしてくれる』と期待する。でも、そこで働いている人も本当はわれわれと同じ人間でしかないわけです」

原発も、国際諜報戦も、日常の延長線...。主人公の島田の周りに集まるのは過去を背負った孤独な者たちばかりです。彼らとのかかわりの中で、島田は自分の過去、すなわち原発の開発に決着をつけていこうとします。そして島田の結論は「原発襲撃」に至るのです。

「自分にとって生きづらい世の中をどう自分の中で受け止め落ち着かせるか。作り手の原点はそこにある」
「主人公は普通しないことを最後にする。そこに救済を求めるの?ということをする。でも、その決着の仕方は、考えて考えて考え詰めて書かれているとしたら、自分の小説の書き方も同じ」
「作品は読んだ人に何かの突破口を提供するものでなければいけない。精神的な救済を得たところまでは描きたい」(福井さん談)

「神の火」と「人類資金」について語る福井晴敏さん(ウェブ限定公開)

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「いま多くの人がモヤモヤしているのは、まさに経済」「10年後の先行きがまったく楽観できない中で『景気が回復しています』というのはどういうことなのか?そこに挑んでみたい」(福井さん談)


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